76.兄が見ている世界 —料理対決17—
兄は、朝からお務めへ行き、帰ってきた。
まきは、寝てる。
兄は特に気にしてないようだが、わたしは、まきのいびきが気になった。
同棲を始めてしばらく経ったカップルって、こんな感じなのかな?
って気持ちになった。
兄は、まきが寝る前に解いていた問題を確認する。
ここも出来てる。
ここも出来てる。
ここもかな?
あー、ちゃんと出来てる!
兄は笑顔で、寝ているまきを見る。
少しして、まきが起きて、あくびをしながら、
『先輩、おはようございます。
今日の朝ごはんは、何ですかね?
わたしお腹空いちゃいました。』
と言った。
兄は少し笑って、
『台所行こうか』
と言った。
まきは、
『はい。』
とボサボサになった髪を触りながら言った。
まきの今日の朝ごはんは、
白ご飯、味噌汁、納豆、ボイルしたウィンナー、卵焼き。
だった。
兄は、小さいおにぎり。
まきは、全メニューおかわりした。
まきは、満腹になったお腹を撫でながら、
『何時に買い物行きますか。』
と言った。
『10時にスーパーへ行こうと思ってるよ。
今日もついて来てくれるかな?』
まきは少し申し訳なさそうに、
『今日、少しキツイので、よかったら先輩だけで行ってくれますか?
私は、試験勉強をしています。』
と言った。
兄は、
『分かった。』
と少し違和感を覚えながら返事をした。
わたしは、
まき、何があった?
あれだけ食べられて体調悪いのか?
と悩んだ。
兄は一人で買い物へ行き、料理の準備を始めた。
しばらくして、まきが部屋から、
『お昼ご飯〜♪』
と鼻歌混じりで台所へやって来た。
兄は、
『まきちゃん、体調は良くなった?』
と聞いた。
まきは少し悩んで、
『最近、ちょっと疲れやすくてですね……
あ、今は大丈夫です。』
と言った。
兄は安心した顔になり、
『それなら良かった。
ご両親やみきちゃんへは、連絡ついた?』
と尋ねた。
まきは、
『はい。三人とも家にいるとの事でした。
それだと、お泊まりも今日まで……ですね。』
と言った。
少し、まきは寂しそうだった。
兄は、
『これからも料理のことで相談するかもしれないし、卒業までまだまだあるから、会える機会はいっぱいあるよ。』
と笑顔で言った。
兄は、
『さあ、カレーを今から作るね!』
そう言って、料理を始めた。
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