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ブールノイズの罪  作者: デグリーズノート
Chaptre Ⅰ 汚れた目の子供たち
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第8節 違和感


「チッ、何だよ・・・。くたびれ儲けじゃねえか。ロクでもない情報を持ってきてんじゃねえよ、リンジー」

精神喪失状態になった男が身ぐるみはがされた後だったとわかり、エッツオの悪態が止まらない。日頃から自分は何の苦労をするでもなく、リンジーが集めてきた情報に乗っかり食事や小銭を得ているというのに、礼の一つも言ってこないにもかかわらずこの態度。リンジーのほうも落胆のせいで苛立っていたので感情のコントロールがうまくいかなかった。

「わかった、俺の情報はロクでもないからな。今後は二度と付いてくるなよ!」

「んだと!?ナマイキ言ってんじゃねえよ」

「エッツオ、お前いい加減にしろよ」

「ウッセエ、バフは黙ってろよ」


一触即発で取っ組み合いが始まりかねない二人の間に入って、バフがリンジーをなだめていると、遠くからガラガラと荷車を引くような音が聞こえてきた。普通は日が落ちてから荷車が引かれることは、よほど急ぎの用件でもない限り珍しい。何かおかしいと感じる違和感、これを読み取れる感度が危険を回避できるかどうかに直結している。

「おい、ちょっと待て。こんな時間におかしくないか?」


突然バフが発した問いかけに、リンジーは瞬時に反応した。

慌てて周囲に目を凝らすが、遠くからガラガラと音が聞こえる以外は何も変化が感じられない。こんな暗闇で荷車を引くからには、道を照らすカンテラの灯りがなければ前も見えないはずなのに、少なくともこの場所からそれらしい光は見えてこない。音の聞こえてくる方角とその大きさから荷車の位置はあらかた推測できているはずだ、それでも暗闇という事は灯りを使わずに移動しているのだろう。それは何故か?

それはつまり、人目を避けなければならない者が荷車を引いているという事だ。


リンジーは身の危険を察知して、ニールに声をかける。

「おい、ニール!何してるんだよ、誰かがこっちに来たぞ!」

全員が急いでそれぞれ近くの物陰に身をひそめる。


それから間もなくしておりの付いた荷車を引く、大きな馬車が彼らの目の前に現れたのだった。




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