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メイドは見た  作者: しゃもん
第一章.恐怖の漂白魔法

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18/18

18.アインとナナ姉の攻防

【午前8時・王城中庭】


 ナナ姉「おはよ、アインくん♡ 今日もいい天気ね~」

 アイン「おはようございます。……あの、なぜ私の出勤ルートを把握しているのですか?」

 ナナ姉「だって、朝の光に照らされたアインくんを見たかったんだもん♡」

 アイン「……業務妨害です。」

 


【午前10時・文官室前】


 ナナ姉「ねえねえ、イチとニーの今日の勤務先ってどこ?」

 アイン「個人情報ですので、お答えできません。」

 ナナ姉「じゃあ、ヒントだけでも♡」

 アイン「ヒントも情報です。」

 ナナ姉「じゃあ、アインくんが案内してくれたらいいじゃない♡」

 アイン「私はあなたの恋のスパイではありません。」

 

【正午・食堂】


 ナナ姉「アインくん、今日のランチ一緒にどう?」

 アイン「申し訳ありません、午後の会議資料の整理が……」

 ナナ姉「じゃあ、資料持ってきてここでやればいいじゃない♡」

 アイン「……食堂で報告書を広げるのは不適切です。」

 ナナ姉「じゃあ、口頭で読み上げて♡」

 アイン「それはもはや昼食ではなく、拷問です。」



【午後3時・廊下】


 ナナ姉「ねえアインくん、ちょっとだけ手伝って!」

 アイン「何をですか?」

 ナナ姉「“イチとニーのどっちが私にドキドキしてるか”を調べる魔道具を作って♡」

 アイン「それは魔道具ではなく、呪いの道具です。」

 ナナ姉「じゃあ、アインくんが直接聞いてきて♡」

 アイン「それはもはや尋問です。」


【午後6時・執務室前】


 ナナ姉「アインくん、今日も一日お疲れさま♡」

 アイン「ありがとうございます。……ところで、これは?」

 ナナ姉「“恋の進捗報告書”♡ イチとニーの反応をまとめてみたの!」

 アイン「……なぜ私に提出するのですか?」

 ナナ姉「だって、アインくんが“恋の監査官”でしょ?」

 アイン「初耳です。」


【午後9時・王城裏庭】


 ナナ姉「ねえアインくん、夜風が気持ちいいね~♡」

 アイン「……なぜ私の巡回ルートまで把握しているのですか?」

 ナナ姉「だって、アインくんが“私の運命の人”かもしれないし♡」

 アイン「……イチとニーはどうしたんですか?」

 ナナ姉「うーん、選べないから、アインくんも候補に入れようかな~♡」

 アイン「やめてください。」



【深夜・アインの部屋前】


 アイン(心の声)

「……今日も一日、無事に終わった……ような気がしない……」


 ドアの下から、何かがスッと差し込まれる。


 アイン「……これは……?」


『明日の作戦案♡ by ナナ』


 アイン「……明日も、長くなりそうだ……」


アインの平穏な日常はまだまだ遠い。

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