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二人は一緒にメモを見る  作者: 今泉龍二
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 エリは言った。

「ねえ、メモを見せてもらってもいい?」

ユウタは言った。

「うん、いいよ」

エリは言った。

「メモを一緒に見てもらってもいい?」

「うん」

二人は一緒にユウタのメモを見る。


聞いてられる人と聞いてられない人

一瞬でおっさん

黄緑を横切る

それいったら○○な線

体力はあるおじさん

本当に強い

気にしないライス

ふんふん楽しそう

プールサイドのお湯

植木鉢の土の上にいる

○○は○○しか見てない

(つつ)む 

休憩を挟んで

そんなに焦っても

次々と

頑丈な箱

(つつ)むし

それら全部

ここぞという時に

ずっと続けるの

()め時

○○聞こえた

今始まった所

マニア

サバがはやい


 エリは言った。

「サバがはやい。サバのなにがはやい?」

ユウタは言った。

「これは今は分からない」

エリは言った。

「そのうち分かるの?」

「分からない。どうなんだろう」

「サバがはやい。いつかしたいな」

「うん」

とユウタは少しだけ間をあけてから言った。二人は一緒にユウタのメモを見る。


○○××した時

綿(わた)だけ入ってる巾着

宝の声

上手くならない

秋の夕方

そのドキッとしたの

ピリ辛は

味噌おやじ

思いと思いが

ある程度○○んだら

○○た出し(ほう)

飛ばして

破れない

どんどん○○

どこに星

八つあるうちの

お金持ちか○○

ライオンの隣で

六角形 宇宙

同時にやったら駄目だった

椿に

いい加減○○したいトカゲ


 エリは言った。

「いい加減○○したいトカゲ。いい加減なにしたいトカゲ?」

ユウタは言った。

「これ考えたくない」

エリは言った。

「駄目。前のやつ考えなかったからこれは考えて」

「いい加減なにしたいトカゲか」

「そう考えて」

「いい加減なにしたいトカゲか」

「今トカゲがなにしてるか考える?」

「どうなんだろ。トカゲ」

「トカゲなにしてる?」

「いい加減なにしたいトカゲか」

「いい加減なにしたいトカゲ?」

「トカゲが坂をあがってる?」

「坂をあがってるでいく?」

「トカゲの隣に誰かいるのかな」

「トカゲの隣に誰がいる?」

「隣じゃなくて坂の上に誰かいるのかな」

「坂の上に変えるのね、坂の上に誰がいる?」

「坂の上にいるのろくろ首」

「どういう関係?」

「坂の上にろくろ首の体があって、頭は首を伸ばしてトカゲの近くにいる」

「頭がトカゲの近くにいてなにしてるの?」

「トカゲは顔が近すぎるなって思ってる」

「ろくろ首はトカゲになにか言ってるの?」

「まだ速くいけるって時々言ってる。言わない時も顔が近い」

「なにかレースの練習してるの?」

「レースの練習なのかな。トカゲは坂の上に着いたら水を飲む。その時もろくろ首の顔が近い。体が近いんだから頭を普通の位置に戻して欲しいと思ってる」

「いい加減頭の位置を普通の位置に戻して欲しいと思ってるトカゲ?」

「それかなー。坂は土の坂」

「アスファルトの坂だと思ってた」

 二人は一緒にユウタのメモを見る。


犬が伏せして待ってる所で

パン○○の事で頭がいっぱい

質問する時に

眠くなってる

ただ○○してたらいい

早め早めに

かじかじ

指輪のダイヤに

もの字

流れる 情報

もっと○○いはずだ

やっと終わった○○

一人で行く

あったら

ほうれん草挨拶

大技な

川釣り

どうせ○○になる

○○まで来たら

数珠

岩の口

鎧の肩のとこだけ

それで○○してられるなら

使うの決まってる

同じことするグミ

動きが合ってる

虹より○○

降り積もる間

〇〇の競争が激しい

覗き込む時の首

あれはなんだったんだろう

欠かさず

(はな)しながら貼られる絆創膏 

そのままで耳を

○○を指摘されたか

係の人 

いつまでたっても不死身○○

それだけが

それが一番いい

ちょっと覗いて

腕を○○される

姉ちゃんまじだから


 エリは言った。

「姉ちゃんまじだから。姉ちゃんなにがまじなの?」

ユウタは言った。

「姉ちゃんの(そば)に弟がいるかな」

エリは言った。

「姉ちゃんなにがまじなの?」

「姉ちゃんと弟が居てなんだろう」

「まだ他にも人がいる?」

「他に人がいるんだろうか」

「誰が居るの?」

「姉ちゃんと弟が居て椰子(やし)の木」

「椰子の木があるの?」

「椰子の木は、ないかな」

「姉ちゃんと弟の周りになにかあるの?」

「なにかあるか、なんだろう。姉ちゃんと弟」

「周りになにがある?」

「二人とも大人かな」

「大人の姉と弟。それで周りになにがある?」

「蜂の巣箱じゃないしな」

「蜂の巣箱じゃない。はちみつ出す?」

「はちみつは出さないかな。姉ちゃんと弟」

「なに出す?」

「姉ちゃん焼き鳥を焼くのにまじになる」

「転職して焼き鳥屋で働くの?」

「仕事じゃないのに、自宅で炭火で焼けるようにして焼き鳥まじで焼く」

「仕事にはしないの?」

「仕事にはしない。プライベートで焼き鳥にまじになる。それで数を焼きたいから弟が食べる分も焼いて、弟から食材費をとる」

「食材費とられるの?」

「お金かかるから弟の分の食材費はとる」

「まあ仕方ないか」

「姉ちゃん焼き鳥焼くのどんどん上手くなる」

「センスがあったんだ?ユウタ小説書いたら?」

「あー書こうと思ってる」

「パパが小説書くの嬉しい?」

「ゴホン」

「やっぱり咳が出るな」

                                     


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