ZK組織
サガールの街で、イングたちは新たな仲間ティナと出会う。
一方、カマラの前には謎の組織ZKが現れる。
部屋はめちゃくちゃに散らかっていた。
みんなは枕でふざけ合い、枕があちこちに飛び交っていた。
その時、一人の少女が部屋に入ってきた。
「ちなみに、私の名前はティナです」
しかし、誰も騒ぎに気づかなかった。
突然、カマラが投げた枕がティナに当たった。
ティナは怒った顔でカマラを見つめると、彼のところへ行き、思いきり叩き始めた。
しばらくして、ティナは何事もなかったかのように自分の場所へ戻った。
「ちなみに、私はアトル・ティナ。あなたたちは八日間眠っていました」
イングは静かに言った。
「もう希望がない……試験まであと二十一日しかないのに、八日も寝てしまった」
そして続けた。
「つまり、残り十三日か……」
フォダが言った。
「どうやって時間内に家へ帰るんだ?」
ティナが答えた。
「ちなみに、今いる場所はサガールです。ここから私の家までは、あと二十キロしかありません」
カマラが尋ねた。
「ここは正確にはどこなんだ?」
ティナは答えた。
「ここ、西サガールの塔です。窓から外を見れば分かりますよ」
そして言った。
「よかったら、あなたたちを街へ案内してあげる」
イングは興奮して手を上げた。
「僕! 僕が行く!」
フォダが言った。
「そんなに興奮するな」
そして自分のお腹を指差した。
「俺は腹が減ってる」
カマラが尋ねた。
「どうやってここから出るんだ?」
ティナが答えた。
「歩いて私の家まで行くのよ」
カマラは叫んだ。
「こんな狂った奴らと一緒にいられるか!」
そう言うと、窓から飛び降り、どこかへ走っていった。
ティナは彼を見ながら言った。
「逆ですよ!」
カマラは立ち止まり、ティナを振り返った。
そして方向を変えた。
「お前たちとは一瞬たりとも一緒にいられない!」
その頃、イングが言った。
「僕もお腹が空いた」
フォダも言った。
「俺もだ」
ティナが言った。
「二人に食べ物を持ってきてあげる。でも、三時間は動かないで。二人とも傷がひどいんだから」
そして笑顔で言った。
「ちなみに、私は医者よ。お礼はいらないわ」
一緒に飛行船に乗っていた乗客の一人が近づいてきた。
「私たちは行きます」
ティナは答えた。
「ええ、行っていいわ。歩けば私の家に着くから」
そして何人かの乗客が部屋を出ていった。
しばらくすると、ティナが食べ物を持って戻ってきた。
そして、イングとフォダの前に鶏肉を一羽ずつ置いた。
イングはものすごい勢いで食べ始め、あっという間に自分の分を食べ終えた。
そしてフォダの鶏肉を見ると、手を伸ばした。
しかし、フォダは素早く鶏肉をつかんだ。
「イング! これは俺の鶏肉だ!」
イングはフォダを見た。
「あ……君のこと忘れてた」
「俺のこと忘れた!? 俺の飯まで食べようとしただろ!」
ティナは笑った。
「どうやら、二人の怪我より空腹のほうが危険みたいね」
三時間後。
ティナが言った。
「もう街へ行って、少し歩いても大丈夫よ」
イングは嬉しそうに言った。
「行こう!」
フォダが言った。
「待て。さっき、怪我がひどいって言ってただろ」
ティナは答えた。
「三時間経ったから、歩けるわ。でも、無理はしないで」
三人は部屋を出て、サガールの街を歩き始めた。
一方その頃……。
カマラは一人で歩いていた。
しかし、どこへ向かえばいいのか分からない。
「くそ……どうやら迷ったみたいだ」
突然、近くから物音が聞こえた。
カマラは武器を取り出し、音のした方向へ発砲した。
しかし、その瞬間、一本のトゲのような針が飛んできて、カマラに命中した。
カマラの体は動かなくなった。
「何をした!? 体が動かない!」
突然、奇妙な男がカマラの前に現れた。
その男の体は、全身が草に覆われていた。
男はカマラを見て言った。
「お前はロザム家の殺し屋の一人……カマラだな」
カマラは驚いた。
「お前は誰だ? どうして俺の名前を知っている?」
男はカマラに近づいた。
「今はそんなこと、どうでもいい」
そしてカマラを自転車に乗せた。
「ZKという組織を知っているか?」
カマラの目が大きく開いた。
「まさか……別名『サソリ』と呼ばれている組織か?」
男は笑った。
「その通りだ」
そして続けた。
「飛行船の駅にいた時から、お前を監視していた。お前には我々と一緒に働いてもらう」
カマラは尋ねた。
「つまり、お前たちはナコラ軍と敵対しているのか?」
男は答えた。
「ああ、その通りだ」
カマラは怒った顔で言った。
「だが、試験まであと十三日しかない……俺は行かなければならない!」
一方その頃。
イングはフォダとティナと一緒に街を歩いていた。
すると、イングは一軒の店の前で立ち止まり、野菜や果物をものすごい勢いで食べ始めた。
フォダは驚いた。
「イング! さっき食べたばかりだろ!?」
イングは食べながら答えた。
「さっきはお腹が空いてた……でも今は、もっとお腹が空いた!」
ティナは笑った。
「あなたを食べさせるだけで、かなりお金がかかりそうね」
フォダが言った。
「本当の食事を見たら、もっとすごいぞ!」
三人はそのままサガールの街を歩き続けた。
その頃、別の場所では、カマラが謎の男と一緒にいた。
そして誰も知らなかった。
ZKがカマラを使って、ナコラの計画――
五人の魔王を目覚めさせる計画
にどう立ち向かおうとしているのかを。
カマラを連れて行ったZK。
彼らの目的とは一体何なのか――。




