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過去の亡霊

翌朝も採集とセレスのレベルアップの為に魔の森に出る

順調に魔物を倒して行く2人を横目に素材採集をしていく


「うーん、なんか昨日より体が軽い気がするんだよね」


「そうか?俺には分からないが……」


「んー、じゃあ気のせいかな?」


気のせいじゃない、余分に溜まった精気をモンスターハウスに吸われているので

体が軽く感じられるのだ

まあ、体が軽く感じられるだけで、実際問題、体調が良くなるかというと微妙である


「うえっ!?またコイツ」


「……今度は風呂場と違って剣がある」


……またティルトの悪趣味な触手が2人を襲っている

2人もやる気満々だ


……見なかったことにしよう


えっと、こっちのアオ草は避妊薬 キイロ草は媚薬とアカ草は気付け薬に……と


「っつ、コイツ見た目と違って手強いね。切っても切っても出てくるし

……セレスくん、大丈夫ー?」


「っはぁ……なんとか……」


……まだ、やってる


『シツコイのだ!さっさと倒れろ!』


2人が倒れないので業を煮やしたティルトが姿を現している


気配を消して……と!


「んぎゃ!な、何をするのだ!?離すのだー!?」


手乗りサイズの ハイフェアリー 妖精族 ティルトの羽根をつまむ


「いたずらは程々にしとけって言ってあったでしょ

さっきからあんたの触手にビビってモンスターが近づいてこないじゃない!」


おかげでドロップアイテムはおろかセレスのレベルアップにもなりゃしない


「いたずらじゃないのだ!男同士の決闘なのだ!」


「あーはいはい、決闘ごっこがしたかったわけね

ほら、触手しまって」


「決闘ごっこじゃないやい!ミコには分かんないのだ!」


全く分かんない、分かりたくない

ティルトの口にさっき見つけた木の実を放り込む


「すっすっぱいのだ~!?」


あれ、酸っぱいやつだったのか……食べなくて良かった


「……ご主人、それは?」


「ハイフェアリーのティルト、見て分かるように妖精族

悪趣味な触手愛好家、昨日のとさっきのやつの親玉だよ」


「……へぇー、キミが昨日お風呂場で触手プレイをしてきた子なんだねぇ

お兄さん、小さい子に欲情する趣味はないんだよ……ごめんね」


「気持ち悪い言い方するなオレンジ頭!ティルトはミコのことが心配で……

ミコのそばに不届きものを置くわけにはいかないのだ!

特に銀髪!お前呪い持ちだろう!」


「俺は……」


「……ティルト、言い過ぎ」


「ミコは分かっていないのだ!ミコはこの世界にとって」


「ティルト!!その話はやめて!!」


「……ミコ……」


「えーと、話しは終わったかな?

出来ればコイツラなおしてほしいんだけど」


「ッチ、しょうがないのだ。戻れ!」


触手達が消えて行く


「…………」


「…………」


気まずい雰囲気が流れる


「出直してくるのだ……ごめんなさいなのだミコ」


「…………」


「ご主人様、ミコって……?」


「契約違反、余計な検索はしないで」


従属魔法を発動する


「うっ!」


「久々にキタかも!っつ!」


「もう1度言う……余計な検索はしないで

今日はもう帰るよ。早く立って」


家に帰るとロージーが出迎える


『あらあらまあまあ、ケンカでもなさったのですか?』


「そんなんじゃない」


『はいはい、セレス様達もゆっくりお過ごしください

ああなったサクラは暫く誰のいうことも聞きませんから、ごめんなさいね』


「いえ……」


「ありゃりゃ」


その日はセレスも呼ばず、眠らなかった


『サクラばっかりズルいじゃん!私たちばっかり苦労して!』

『サクラ、あんたは悪くないよ』

『私ら友達でしょ』


今はいない声が頭の中に蘇る

過去の亡霊に怯えながら眠れない夜を過ごした


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