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ロージー

「ははっ……結界魔法とか……ハニーちゃん……

ほら、セレスくんもうひと頑張りだよ」


「早く入っちゃって、閉めるから」


2人が入ったのを確かめて結界を再構築する

この家の周りにはモンスター避けの呪いがかかっているけれど

念には念をいれておかないと……


「え?何これ!?ボロ小屋だったよね?

なんで、こんな綺麗なのってか広っ!?」


「は?え?」


ああ、そこも説明してなかったけ?


「ボロ小屋は見せかけの幻術、中は普通の家になってるの

2人はお風呂に入ってきて、その間に食事が用意されるはずだから」


今日のドロップ品をもう一度チェックしながら

売るものと使えそうなものに分けていく


『まあまあまあ、素敵な殿方が2人も!サクラもすみにおけませんね!』


壁からゴーストが現れる


「ロージー、あれは奴隷」


恰幅のいい女のゴースト

それがロージーだ

この家に取り付いている

あの2人には黙っていたがこの家自体も魔物である

モンスターハウスLevel51 師匠の遺品であり私が受け継いだものでもある


『奴隷だろうと見目麗しい殿方がこの家にいるというのは嬉しいものでございますよ

この年になると楽しみも随分減りますし、誰かさんはあまり家に帰ってきませんし……』


……しまったこの話は長くなる


『遊びに来るといえばティルトぐらいのものですしね

ティルトといえばサクラが帰ってきていると分かれば悪戯をしそうなものですね

あの子もサクラがいなくて寂しがっておりましたもの』


ティルトか…


「うわっ!ちょっとナニコレ!?ハニーちゃん!?」

「何だこれ!?なんで体に巻きついて!?」


風呂場の方から悲鳴が聞こえる


『さっそくティルトがしでかしたようですわね』


「…………」


風呂場に入ると真っ裸な男2人に水色の触手が纏わり付いている

出来るだけ2人から視線をそらす


「ご主人様!?」


「ハニーちゃん、これそういうプレイなの!?」


アイザックのセリフに触手がさらに活発に動き出す

さりげなく首を絞めている


「ティルト、やめろ」


この場でいるであろう存在に声をかける


「ティルト、この2人は奴隷だ。私の所有物に手を出すな」


まだ触手は蠢いている


「いい加減にしろ!ティルト!!」


『だって、コイツラからミコのにおいがするから』


まだ存在を表さないが声だけは聞こえる


「奴隷契約をしているから魂ににおいが染みついたんだろう

ほら、この悪趣味な触手を片付けるんだ」


『悪趣味じゃないやい!』


「分かったから、この触手を片付けるんだ」


『ちぇ!お前ら覚えてろよ!」


気配が消えると触手も消える


「……もう出ないからゆっくり浸かって」


ごゆっくり、とそそくさと風呂場を後にする

仕方がなかったとはいえ、後ろめたさがある


「ごほっ!あー苦しかった!今の何?ゴースト?」


「まだ感触が……気持ち悪い……」


2人が風呂から出ると食事ができていた

ロージーが張り切って作ったらしい

ロージーも面食いだから、私がいた時よりも豪勢な食事が並んでいる


「美味しそう…」


「ハニーちゃんって料理出来たんだね」


「……………………私じゃない」


『うふふふ、私でございます』


ロージーが姿を現わす


「!!ゴースト!?さっき触手もこのゴーストの仕業か」


ロージーの姿を見て瞬時に戦闘態勢に移る2人


「安心して、ロージーはこの家に憑いてるゴーストだから問題ない

それに、さっきの触手とは別物」


『私、触手のようなグロテスクなものは好みません

それは私もゴーストですし、ちょっと皆様の精気を分けていただくことは御座いますが

それ以外は無害なゴーストでございますので、おほほ私のことはお気になさらず』


ロージーに敵意がないことが分かったのか

セレスもアイザックも戦闘態勢をとく


『まあまあまあ、料理が冷めてしまいます。すぐ持ってまいりますね』


「ハニーちゃんってさ……規格外だよね……

お兄さん、敵意のないゴーストって初めてみたんだけど」


アイザックの言葉にセレスも頷いている


「そうなの?」


「いや、そうなの?って……」


『はいはい、お待たせいたしました

どうぞ、お召し上がり下さい』


彼女はゴーストだがこの家に取り憑いているお陰で

この家の中にあるものならば自由に動かせる



「!これは!」


「うっまー!」


セレスとアイザックが駆け込むように食べる

ロージーの料理は美味しい、伊達に200年以上この家に住んではいない

たまに街の料理を持って帰って来るように頼まれたりする

今でも料理研究を欠かさない熱血ゴーストである


「ご主人様、おかわり……できますか?」


「俺もー」


「ロージーに聞いて」


私はもうお腹いっぱいだが奴隷達は違うらしい


『まあまあまあ!やはり殿方がいると!活気づきますわね

もちろん、おかわりなら御座いますよ』


「ありがとう御座いますよ」


「やったねー」


食事の後、デザートを楽しみ私は風呂に入った


「ねえ、ロージーさん。ハニーちゃんって何者?」


『うふふ、サクラに興味が御座いますか?サクラも隅に置けないものですね』


「いや、興味がっていうか普通に不思議でしょ、

セレスくんもそう思うでしょ?」


「俺は検索すると従属魔法が発動するので……」


「うーん、でもさ今日結構レベル上がったし

従属魔法発動されても前より痛くないはずだよ?」


「そうなのか?」


「うん、お兄さんの場合はそうだよ

で、ロージーさん結局どうなの?」


『おほほほ、女には秘密のひとつやふたつみっつやよっつと御座いますものですよ』


「あはは……多いね」


『そろそろサクラが上がってまいりますよ』


「ああー、じゃこの話は終わりってことで」



「……何?」


風呂から上がると罰の悪そうな顔のアイザックとセレス

によによ笑っているロージー

……なんだか、ムカついたので従属魔法を発動しといた


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