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七人の戦士  作者:
東京編
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5/7

天才

 神器十拳じんぎとつか

 キィたちの世界に存在する10種の武器の総称

 本来魔力は生命にしか宿ることはないが、8000年以上前に魔力を宿した物質が見つかった

 誰もその物質を加工することはできなかったが、とある魔力を持つ1人の武器職人によって10種の武器へと姿を変えた

 しかし8000前の戦争によって行方がわからなくなった

 現在発見されているのはキィのホムラやリナのトールを含めた5種のみである


 「それが神器かぁ、この目で見るのは初めてだ。

  冥土の土産には十分すぎるねぇ〜」

 「あきらめろ。お前にもう勝機はねぇぞ」

 

 ガンダの額には冷や汗が流れていた

 

 「なら僕も出し惜しみは無しで行かないとねぇ〜」

 

 ガンダの魔力がどんどん増幅していく

 外に漏れた魔力が建物や道にどんどんヒビを入れる


 「この魔力量…何かがおかしい」

 「どうせ死ぬんだ!この世界もろとも吹き飛ばしてやる!!」

 

 とてつもない魔力の増加だ

 キィが疑問に思ったのは、明らかに魔力の増加量がおかしかったからだ

 これほどの魔力を持っているならどれだけ隠してもキィが気づかないわけがない

 考えている間にガンダの魔力の塊がキィを囲い込む


 「一斉放火フルキャノン!!」

 「チッ!」


 その塊からキィめがけて砲撃が行われた

 その威力は凄まじく周囲もろとも吹き飛んだ




 新宿上空にてニュースを伝えるヘリコプターが飛んでいる


 「えー現在の新宿の様子です

  突如として巨大な氷壁が現れました

  警察によりますと怪我人はいないとのことです

  危険ですので誰も近寄らないようにしてください」

 

 この世界からしたらこれは超常現象であるため、多くの人がパニックに陥っている

 ニュースキャスターがイヤホンに手を当てて情報を得た


 「ただいま速報が来ました!

  品川にて爆破があったもよう!

  近くにお住まいの方は直ちに避難してください!

  テロの可能性があります!直ちに避難してください!」


 今や東京はパニックになっている

 

 「いやー危なかった」


 氷壁の下でコンクリートの壁で攻撃を防いでいたゾルンが様子を伺っている

 隙間から理性が飛びかけてるユキが見える

 ゾルンはゆっくり息を整えた


 「はぁ、はぁ、はぁ!」


 過去の映像が脳内で再生される

 怒りが収まる様子がない


 「ユキ!」

 「っ!」


 ようやく目に光が戻る

 外の景色が少しずつ見えてきた

 

 「リナ?」

 「…大丈夫?」

 「あっ、…うん。もう大丈夫。

  そっちは?」

 「ルキアさんが相手してる」

 「そっか…」

 「おいおい2対1か…ちょっと骨が折れるねぇ〜」


 ゾルンが氷壁から出てきた

 それを見るなりユキがまた暴走しかけたが、すぐにリナがユキの前に立つ


 「ここは私に任せて!」

 「いや…でもあいつは」

 「話は後!何があったかわからないけど、今のあなたには戦わせたくない」

 「…」

 「大丈夫だよ!私、天才の妹だから!」

 「そっちのお嬢さん、息子はどうしたのかな?」

 「仲間と交代してきた。てかそっちの心配している場合じゃないよ?」

 「死んだわけじゃないのか…ならいい

  悪いけど君たちにはここで消えてもらう!」


 ゾルンが手を挙げた

 空気中の水が圧縮されていく

 それにリナもトールを構える


 「水刃ウォーターカッター!」

 

 大量の水でできた細い槍がリナめがけて飛んでくる

 リナは少し息を吐いて両手に力を込める

 

 「はぁぁ!」


 飛んできた槍をトールで次々と撃ち落としていく

 しかし無数にある水の槍は水圧カッターのように掠った皮膚を削り取っていく

 しかしリナは顔色ひとつ変えずに大きく跳んだ


 「魔力解放」

 

 空中でリナのトールの形が変形した

 ゾルンはトールにとてつもない力が潜んでいることに気づいた


 「武器の魔力…まさか神器か!」

 「はああ!」


 リナの気迫に危機を察知し、すぐにコンクリートに両手をついた


 「錬成・防御壁パワーブロック!」

 「天落撃フォールハンマー!」


 リナの一撃は魔力で強化されたコンクリートの壁を軽く撃ち抜いた

 ゾルンは大きく目を見開いた


 (ああ…ここまでか…)

  

 己の死を察した

 リナは腰を回転させ再び力を込めた


 「もう一発!」

 「ぐあっ!」


 重たい音と共にゾルンを吹き飛ばした

 ゾルンは遠くの建物に衝突した

 

 「あ…あぁ…オ……ザ…」


 最後に残した言葉は自分の息子の名だった

 東京の空を見上げながらゆっくりと息を引き取った


 「何とかやれたわね」

 「片付いたようだな」

 「ルキアさん、そっちも終わったみたいですね」

 「ああ、あとはキィと扉だけだな」


 リナの元にルキアとユキが歩いてきた

 その奥からさらに2人歩いてきた


 「扉は片付きましたよ」

 「随分と派手にやったようだな。大丈夫だったか?」


 そこには扉を全て閉じてきたシルビアとモーザの姿があった

 

 「さすがだなぁ」

 「おや?ユキ、どうされましたか?」

 

 シルビアがユキの異変に気がついた


 「いや…何でもない。ごめんこんな時に」

 「そうならいいんですが」

 「まぁとにかくキィの元へ行くとするか」

 「そうですね」


 こうして6人はキィの元へ向かった


 

 「いやーなかなか良かったよ今の」

 

 品川ではまだ2人の戦闘が続いている

 煙から出てきたキィは一斉放火フルキャノンを喰らったはずが無傷ででてきた


 (コイツ…最初の攻撃の時から違和感があったが、攻撃がほとんど届いていない)


 ずっとガンダが感じていた違和感

 これだけの魔力出力でありながらもまるで効いた感じがしない


 「君の魔力かい?僕の攻撃はそんなやわじゃないと思うんだけど」

 「少し違うなぁ」

 「何?」

 「悪いねぇ〜"天才"なもんで」


 ガンダは気がついた

 この違和感の正体に


 「そうか…そうゆうことね〜 

  歴史上3人、たった3人だけがたどり着いたと言われている魔力の極地

  まさか君が!その一角だったとはねぇ!」


 "魔術" それは魔力の応用技

 本来大きく6種類に分かれた魔力はその性質を本人の基盤としている

 ガンダの場合、本人の魔力は放出型の"大砲キャノン"であり、"神"を除いた他4種類の性質の力を魔術として使用することができる。

 これは魔力を持つものなら誰にでも当てはまることではある

 しかしあくまでも基盤は放出型、自分の型ではない性質を使うにしても出力が大幅に低下する

 "天才" 彼がそう呼ばれるのは、例外を除いて自身の魔力とは別に4種類全ての性質を100%使用することができる


 「これまでの攻撃、全てほぼ同等の力でぶつけて相殺していたか!」

 「こう見えてなかなか大変だったんだぜぇ〜

  全ての性質を引き出せるようにするなんて」


 才能は確かにあった

 ただその才能をひたすらに磨き続けたキィだからこそ真の力を発揮している


 「さて、こっちもそろそろ終わらせようか」


 キィは再び剣を構えた

 

  

 

 

 

 

 

 

 

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