初対面(1)
1週間後、サトツさんが会いに来てくれることになった。
毎日メールは続いてて、会うのが楽しみになってた。
でも、家を知られるのはちょっと怖いな…と、隣の市で待ち合わせる事にしたんだ。
実際、私が住んでいる所には何もない。
コンビニは車で5分。
スーパーは車で10分はかかる。
遊ぶ場所は、ない。
隣の市までは車で30分くらい。
でもサトツさんは電車で来るって言ってたから私も電車で行こうかな?
気がつくとサトツさんと会う事ばっかり考えてた。
あれ?私、相当楽しみにしてる⁇
その週は仕事にもあまり身が入らなかった。
あっという間に1週間がすぎて、明日はいよいよサトツさんが会いに来てくれる。
何を着て行こう?
やっぱりスカートは外せないよね?
あんまり派手な格好よりも、落ち着いた服装の方がいいかな?
サトツさんはとっても落ち着いた大人の男性。って感じがする。
話したイメージだけどね。
早く寝ようと思ったのに、なかなか服装が決まらなくて結局寝たのは1時過ぎだった。
当日。
待ち合わせは駅前に11時。
うん、余裕もって用意できる時間に起きれた!
いつもより念入りにお化粧して…あぁ‼︎こういう時に限って失敗するんだから。
時計を見るとまだまだ余裕。
1度落として初めからやり直し。
それからいつもより丁寧に髪の毛をセットする。
セットって言っても私はショートヘアだからワックスで動きを出すだけなんだけどね。
左右でアシンメトリーになっていて、明るめのアッシュブラウンにハイライトとインナーにローライトを入れてる。
美容師の友達に、『美容師は魔法使いじゃないんだからね!』と言われたけど、やっぱり美容師さんて魔法使いだと思うの。
少なくとも私の担当美容師さんは魔法使いだと思う!
だって、いつも私が思った以上の仕上がりにしてくれるんだもん。
そんな事を考えながら時計を見ると10時を過ぎていた。
少し早いけど、そろそろ向かおうかな?
結局、いつも通り車で待ち合わせの駅へ向かった。