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第百十七章 新しい拠点と新装備のお試し

その、えっと、儀式の後、全員が服を着終えると、フリーダが今夜は泊まっていけばと提案してくれたが、俺は断って、ロートクまで送ってもらえないかと頼んだ。


かなり素早く馬車を用意してくれた。見た目は普通の馬車なんだが、車輪がない。馬もいない。つまり、全然普通じゃないわけだ。


宝石で豪華に装飾された車体に取り付けられた長い棒を、何人かの若い男たちが握っている。俺たち全員が乗り込むと、車体の底から光が現れて、馬車は道の上を浮いて飛び始めた。「御者」たちは前を走っている。


城を出て、ロートクの一つへと向かった。残念ながら、もう暗すぎて何もよく見えなかった。それに、照明はかなりケチってるみたいだ。少しがっかりして、俺は窓から外を眺めるのをやめて、まっすぐ座り直した。


「さて、ニコ、楽しんでもらえたかしら」フリーダが意味ありげな視線で同乗者たちを見回しながら言った。薄暗くて表情までは見えなかったが、誰かが確実にビクッとして思い出していた。それと、何人かのため息。「ところで、今日起きたことは全て――内緒よ。儀式の参加者たちの共通の秘密ってこと」


「ああ、本当に素晴らしかった」フリーダが説明を終えると、俺は答えた。


「お互い様ね」伯爵夫人は俺の脚を撫でながら言った。「ところで、着く前に、あなたの今後の予定を聞いておきたいんだけど」


「別に俺は変えてないぞ。フリーダ、お前はここに残ってくれ。セレナも鉱山の採掘を監督しなきゃならないみたいだし、とりあえず狐娘たちだけ連れて行く」


曖昧な呟きが聞こえた。フリーダの真っ白な歯が見えて、彼女が微笑んでいるのが分かった。


「アーギ、何て言ったっけ? 首をへし折るって。それに、もうやめなさいよ。気に入ってたくせに」


短い沈黙の後、おずおずとした声が聞こえた。


「すみません、奥様。私……混乱してしまって」


ふわふわの尻尾が小さく揺れる音が、彼女の言葉を裏付けていた。


「ここでの出産は問題ないのか?」俺はすぐに確認することにした。「それとも、明日までの間、俺と一緒に来るか?」


驚いたように鳴いて、セレナは暗闇の中で光る瞳を俺に向けたが、何も言わなかった。一方フリーダは、優しく俺の頬を撫でながら言った。


「そんなに気を遣ってくれる男だなんて、奇跡みたいね。心配しないで、何とかするわ」


返事をする間もなく、馬車が停まった。俺はフリーダと一緒に車両から降り、その後狐娘たちも続いた。残りのメンバーは夜の寒さを避けて暖かい中で待つことにしたようだ。


中央ターミナルに近づくと、アルヴァーのものと驚くほど似ていた。フリーダは俺に建設権限を譲渡してくれた。細い針で刺されるような衝撃を受け、俺はロートクの所有者と家族関係にあることを承認した。


その後、伯爵夫人は俺を空いている円形区画まで案内し、身振りで建設を注文するよう促した。


「塔」を選択して一時間待つ覚悟を決めたが、フリーダがターミナルを操作すると、建設が完了してしまった。


「建設加速よ」と彼女は説明し、俺は理解して頷いた。近づいてきたフリーダは、指で俺の胸をなぞった。「とりあえず今日はこれで終わりね、ニコ? 実りある協力関係を期待してるわ」


「ああ、こちらこそ」


「金は明日持ってきてくれればいいわ。どうせ子供たちを見に来るんでしょう?」伯爵夫人は意味ありげに微笑み、目を細めて俺を見つめた。


「なあ、人の心を読むのはあまり礼儀正しくないぞ」


クスクスと笑いながら、フリーダが近づいてきて俺の耳元で囁いた。


「それを理解するのにテレパシーなんていらないわ。あなた、家族に執着しすぎよ。それがあなたを破滅させないように気をつけなさい」


「『しすぎ』なんて言葉は当てはまらないと思うけどな。まあ、お前たちの感覚では……」


指先を俺の唇に当てて、フリーダは音もなく微笑んだ。


「そうね、あなたの印象を壊したくないわ」


「そう、オスの意見なんてそんなに重要かしら?」


「私の子供の父親であって、ただのオスじゃないんだから――考慮する価値はあるかもしれないわね」フリーダは声に出してそう続けると、投げキッスをして離れていった。


他の女の子たちは馬車から飛び出し、伯爵夫人から預かったクリスタリットの入った容器を抱えて、急いで屋敷の中へと駆け込んでいった。セレナだけが残り、俺のもとへと歩み寄ってきた。少し黙った後、彼女は耳をぴくりと動かして囁いた。


「お戻りになってください、ご主人様」


「ああ、もちろんだ。いい子にしてろよ。そうじゃないと、帰ってきたらお仕置きだからな」


息遣いが荒くなり、耳が震えたところを見ると、余計なことを言ってしまったらしい。苦笑しながら、俺は妻たちに別れを告げて塔の中へと入っていった。


もちろん、その名前は大げさで中身とはあまり釣り合っていなかったが、俺は眺めている時間を無駄にしないことにした。自分のところでじっくり見る機会はいくらでもあるからな。だから他の連中と一緒に地下室へ行き、屋敷へと戻った。


夜遅く、確か午前二時頃だったと思うが、応接間はかなり賑やかだった。ジョニーが何やら生き生きと話をしながら、ビールを啜っている。おそらく荒らされたロートクの備蓄から持ってきたものだろう。サユリがその隣に座って頷きながら、時々テクガンの男の手を止めて飲み過ぎないようにしていた。


セフィーナとフロルガは向かい側に座っていたが、顔つきを見る限り、あまり話を聞いていないようだった。俺の姿を見ると、二人は身を乗り出して俺たちのもとへ駆け寄ってきた。


「にゃあ、ニコ、指輪をくれたのに、どうして連絡してくれないのよ!?」


「悪い、その、ちょっと用事があってさ」


疑問の眼差しを俺に向けたセフィーナは、視線を狐娘たちに移した。


「よ、用事って、どんな用事かにゃ……」猫娘が拗ねたように言い、俺に近づいて囁いた。「どこか行かなくても、私で好きにすればいいのににゃ!」


少し罪悪感を覚えて、俺はフロルガに目をやったが、どうやら彼女も同じ意見らしかった。


「それはそうなんだけどな。残念ながら、シャドマーの拠点は移動しないと設置できないんだ。だから俺の抑えきれない欲望のせいじゃないんだよ」


「ふーん。じゃあシャドマー派閥の子たちなのね?」セフィーナは初対面の二人を改めて見て訊いた。「なら、まあいっか」


階段から足音が聞こえてきた。


「ふん、隠れてばっかりの臆病者」ケルが階段を降りながら軽蔑するように言い放った。「弱虫どもめ」


「口を閉じろ、醜い雌犬が」アーギがクナイを取り出しながら、シューッと言った。


「ちょっと待て待て。お前ら、いきなり何始めてんだよ! アーギ、俺の嫁を侮辱するんじゃない。今すぐ謝れ」


歯ぎしりしながら、狐娘は頭を下げてささやいた。


「悪かった」


「お前もだ、ケル。お前は彼女たちのことを知らないだろう。俺にはシャドマー派閥の嫁もいるんだ。だから彼女たちを侮辱するってことは、俺を侮辱するってことなんだぞ」


ケルは首を横に振った。


「ニコ、あなたの方がよく分かってるでしょうけど……まあ、いいわ。ごめんなさい」


どうやら揉め事が収まったところで、ジョニーとサユリが俺たちのところにやって来た。


「おお、兄弟、すげえ狐娘じゃねえか! お前の嫁さんたちか?」陽気な声で兵士が叫んだ。


「いや、使用人だ」


「へえ、つまり……」


「そんなこと考えるんじゃないわよ、この野蛮人!」ルビーが怯えたように目を見開いて叫んだ。


静寂の中、サユリの平手打ちが特に大きく響いた。


「で、あなた今何考えてたのかしら、ん、あ・な・た?」狐娘が鈴を転がすような声で夫に尋ねたが、その目は怒りに燃えていた。


「あ、いや、なんでもないことだよ!」ぎこちなく笑いながらジョニーは妻に引っ張られて出口へと向かった。


テーブルを囲んで座り、俺たちは儀式の続きの部分を省いて話し始めた。驚いたセフィーナとフロルガは、俺がシャドマーの少女たちをどう扱ったかを聞いて、ただ驚嘆の声を上げるばかりだった。ちなみに狐娘たちは寝に行ってしまったので、俺たちは話す内容にそれほど気を遣わずに済んだんだ。


「ええ、予想外だったわ、ニコ。じゃあ私たちのお尻は叩いてくれる?」とセフィーナが興味津々に尋ねながら、椅子から少し身を起こしてスカートを持ち上げた。


「いや、今日はちょっと無理かな」ジェシーが微笑みながら言うと、エンディスに脇腹を小突かれた。だが、友人を気にせず、工作員は続けた。「ところで、セフィーナちゃん、3対3ね」


そう言って、ジェシーはニヤリと笑うと居間を出て行った。フロルガが猫娘に不思議そうに尋ねた。


「えっと、何の話?」


だがセフィーナは答える余裕もなく、目を閉じて歯を食いしばった。「私は負けない!」小さな囁きが聞こえた気がしたが、正確な言葉かどうかは自信がなかった。


もう遅い時間だと判断して、解散を提案した。クリスタリットの入った容器を持って倉庫に運んだ。さて、考えてみるか。一方で、新しい繋がりには足りない。攻撃までほとんど時間がないことを考えると、やはり軍の改編に取り組むべきだろう。それに門もある。


リストを見て、攻撃用の門と都市間テレポートを選んだ。クリスタリット550、加工石材1000、道具120。


急ぐ必要はない、ゆっくり建設させればいい。センターに入って、金庫を覗いて杖を取り出した。


線を伸ばしすぎないようにと決めて、俺はテスラ歩兵のモデルを起動し、ゲフールの村へ向かった。少し飛んで、アルヴァー派閥の基地に使われている岩場を通り抜け、山と森の間に着陸する。杖を突き立て、新しいチップをそれに触れさせた。


「スキャン:シャドマー派閥。プラットフォーム準備中」


もうすっかり見慣れたテラフォーミングが始まったが、今回は水をケチったらしく、小さな池がひとつ現れただけだった。基地の地面は踏み固められた土で、凝った装飾は何もない。


「基地建設を開始しますか? はい/いいえ」


はい!


「基本建築物リストをロード中。


新規建築物:死すべき者の塔、評議会の枝、住居、兵舎、木こりの小屋、狩人の小屋、キノコ農場、石切り場、倉庫、食料貯蔵庫、クリスタリット鉱山。


新規兵科モデル(1):献身者


「シャドマー派閥とのシナジー+20%(35/100)」


「警告! 他のロートク・システムを検出。倉庫を統合中……完了」


「テレポート・シジルを受け取れ」


何だか妙に似ている気がする。細かい違いを除けば、初期建築物がそっくりなんだ。いや、まあ木材や石材を採取する手段なんてそう多くないし、テクガンだって似たようなもんだと言えなくもないが、ここは……ああ、後で検証すればいいか。


実質的に普通の集落中枢である「枝」を設置してから、俺は「死すべき者の塔」を端に配置し、倉庫と貯蔵庫をばらまいた。初期資源が同じなのを考慮して、すぐに木こり小屋、狩人小屋、キノコ農場、石切場、住居、兵舎を発注した。このほとんどはアルヴァーたちがすでにそこそこ採取しているとはいえ、これらの建物の後に別の建物が解放される可能性を考えて念には念を入れることにしたんだ。


発注しながら、労働者が足りなくなりそうだなと気づいた。嫁さんが働いてる鉱山から全員引っ張ってくるわけにもいかないだろ? まあ、あいつがくだらないことでぶっ叩きまくってるから、その前に死んじまうかもしれないけどな。明日……いや、今日中にフリーダに労働者を頼まなきゃ。


建築物の発注はこれで全部だろう。家まで飛んで戻ってから、俺は屋敷へ向かった。そしてリフトでコンバーターまで上がってから、興味本位で新しいモデルをすぐに入手してみることにした。


ところが予想に反して、俺に提示されたのは別のものだった――


「モデルのアップグレード可能――エリートヘビータクティカルナイト、スナイパーアーチャー、テクノコマンド。1モデルにつき50ゴールド/全部で150」


肩をすくめて、俺は同意した。すべてが終わると、ナイトのモデルを選んだ。


特に新しいことはないようだ。いや待て、妙な感覚がある。まるで何かが俺を圧迫しているような、心に乗っかっている重荷から解放されたいような。説明しづらいんだが……


剣を引き抜き、その感覚に集中した。すると、少しずつそれが俺から離れていく。まるで心の石が転がり落ちたような感じだ。目を開けると、剣が紫のエネルギーで光っているのが見えた。ああ、そろそろコンバーターの近くにマネキンを置いておくべきだな。


自分の鎧を傷つけるのは愚かだから、俺は下に降りてキャンプへ向かった。


サユリが俺に向かって駆け出してきて、緊張した様子でじっと見つめた後、安堵のため息をついた。


「ふう、ニコさんでしたか。もう緊張しちゃいました。まあ、うちで新しい装備を持ってくるのはあなたか、あなたの崇拝者の誰かだって覚えておくべきでしたね」


「まあまあ、そんなこと言うなよ、サユリ」俺は微笑みながら言った。「ただの偶然だって、はは」


「そうかもしれませんね」狐娘は微笑んで答えた。「あのう、聞きたいことがあるんですけど。ルナって、特別な子だと思いますか?」


罠がある質問だと思って、俺は曖昧に肩をすくめた。


「親にとって、自分の子供はいつだって特別なものだと思うよ」


「あ、そういう意味じゃなくて」サユリは慌てて手を振った。「ほら、私たち、派閥間の最初のカップルじゃないですか? あなたは別として――死すべき者は全派閥に属してるから」


「うーん、難しいな。俺がここに来た時、みんな俺は唯一無二だって言ってたけど、結局そうじゃなかった。でも、特別かどうかって話なら、母方の血統で遺伝するんじゃないかって疑いはある」


「ん、はっきりわからないのは残念です……」狐娘はがっかりしたように言った。「でも正直、ルナが普通の子だったら嬉しいんですよ。あなたのおかげで私たち、平穏な生活という贅沢が許されてるわけですし、娘にもそれを奪われてほしくないんです」


絶えず戦い続けなければならない自分の妻たちと子供たちを思い出して、俺は同意するように頷いた。


「ああ、お前の言う通りだと思うよ」


微笑んだサユリは、はっと我に返った。


「あ、邪魔しちゃいましたね。何か御用でしたか?」


いらない鎧を持ってきてもらうよう頼んで、俺は再び剣に集中した。一振りすると、刃は信じられないほど簡単に鎧を貫通した。そうだな、グバー鎧を傷つけるのは気が引けるが、もしそれでやれたらクリスタライトのダガーに魔力を込める実験も面白そうだったんだが。


モデルをアーチャーに切り替えて、矢を一本セットし、集中して魔力をチャージした。これもバターを切るように鎧を貫通した。


テクノコマンドでも同じだった。彼のナイフでも同様の結果が出た。


ただ、こうした実験を全部やり終えた後、ひどく疲れ果てているのを感じた。テストに協力してくれたサユリに礼を言って、俺は急いで屋敷に戻り、リビングのソファに倒れ込んでそのまま眠りに落ちた。


◇◇◇


18日目、朝。


伸びをして、凝り固まった体をほぐそうとした。目をこすって開けると、微笑みながら照れくさそうにしているケイトの姿が見えた。


昨日の記憶が頭に蘇ってきて、俺は思わず赤面しそうになった。あの時はすごくカッコいいと思ったんだ。家族みんなではしゃいで、まあでも今となっては……


「おはよう、パパ」娘が気まずい沈黙を破って、お茶をすすりながら言った。「昨日はやりすぎちゃったみたいね。寝室にたどり着けなかったんでしょ」


ニヤニヤ笑う生意気な顔を見ていたら、俺も思わず笑みを浮かべてしまった。


「いや、そういうわけじゃないんだ。シャドマーの術がどうも頭にかなりきつくてな」


「ああ、そういうことか」


「聞いてもいいか?」俺は驚いたように頷くケイトを見ながら言った。「俺と話すのも嫌がってたあの小さな女の子はどこに行ったんだ?」


フッと鼻で笑って、娘はカップを脇に置いた。


「まあね、あなたと一緒に過ごした時間を振り返ってみると、よくあんな僅かな時間を見つけられたなって驚いてるわ。まあ確かに、あなたといると楽しすぎて、私だってずっと旅を続けていたいくらいだもの。だからあなたの気持ちは分かるわよ」


「ああ、わかったよ。それで昨日のことなんだけど……」


少女は指を唇に当てて囁いた。


「何もなかったわ。まあ、セフィーナおばさんが夜中ずっと、ママがいつスコアを取り返したのかって詰問してたけどね」


目を合わせた俺たちは、揃って笑い出した。それからケイトは思い出したように言った。


「そうだ、しばらく好きなことしてていいわよ。キッチンで派閥間紛争が起きてるから。自分の夫に料理を作りたい派と、自分のご主人様に料理を作りたい派でね」


「お、そこまでいってるのか? わかった、ありがとう」


伸びをしながら立ち上がり、ついでにメッセージを確認する。特に新しいものはなかった。ただ、寿命の支払いが合計2年に減っていた――サブスクで1年、ネクロマンシーで1年。2年を支払ってから、ギルのために捕虜を選んで、その寿命を取り戻した。


まず最初にやるべきは、リッチの研究所の建設だ。クリスタリット250、加工石材400、道具50、クリスタライト100。


一日待つのはやめて、石を使うことにした。


「建造完了:リッチの実験室。


利用可能な建造物リストを更新中……完了


新規兵科モデル(ランク5):リッチ。


新規兵科モデル(ランク8):アーチリッチ(ランク8へのアクセスが必要)」


◇◇◇


「現在の残存寿命――53+(295)。能力発動用ボーナス年数:147(147)(係数0.5)(捕虜――41)」

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