傭兵と姫君と魔法使い+
ツイッターで呟いた会話文をまとめました。一部改稿しています。
(※本編読了推奨)
【部下たちは見た】
「レンスさん、大隊長は?」
「取りこみ中だ」
「おれ、どうしても大隊長に考え直してもらいたくてっ」
「……あーミネル坊。その心配ならもういらねぇぞ」
「え?」
「山ほど酒樽集めとけ。新しいご領主様の婚約祝いにな」
「おっ、おれ、部隊長たちに報告してきます!」
【傭兵と魔法使い①】
「なあエレン」
「女みたいな略称で呼ぶな。なんだケルヴルフ」
「仕事片づけたらまたおまえとつるんでもいいか?」
「あ?」
「俺のかわいいメイが嫁に行くところなんて……みっともなく泣いて困らせたくねぇし」
「……覚悟しとけよ」
「うう」
「まぁおまえの姫さんに一発殴られるくらいは」
「へ?」
【傭兵と魔法使い②】(※使い魔便)
『で、一発で済んだか?』
「……二発だ」
『それはそれは』
「殴られたんじゃねぇ」
『は?』
「唇を奪われた……」
『ぶふぉっ』
「笑うなぁぁぁ!」
『いやーこの分ならリヴェラは末永く安泰だな! 名づけ親ならいつでも引き受けるぞ?』
「エレぇぇぇン!」
【姫君と魔法使い①】
「はじめまして、エレンシス様。ラウディリアと申します」
『お噂はかねがね。使い魔で失礼します』
「ふふ、とてもかわいらしい使い魔殿ですね」
『ああ、そいつはあなたの番犬専属なんですよ。自分で拾っておいて俺に押しつけやがったんです。せっかくなので意趣返しに伝言役にしてやりました』
「まあ」
【姫君と魔法使い②】
「ニトの拾い癖は相変わらずなのですね」
『昔から?』
「犬猫小鳥、翅人まで。おかげでやきもちを焼くので忙しかったですわ」
『大丈夫ですよ。あいつはあなたにぞっこんですから』
「心強いお言葉です。エレンシス様が殿方で、本当によかったですわ」
『……俺もそう思います』
【傭兵と魔法使い③】
『おまえの嫁さん怖ぇな』
「まだ嫁じゃねぇ」
『へぇへぇ』
「……俺はかつてない身の危険を感じてる」
『貞操の間違いだろ?』
「まだ戦中だぞ? 婚礼も挙げてねぇんだぞ? それなのに毎夜理性を試される俺の身にもなってみろ!」
『ちなみに昨夜の装備は?』
「……頼むから訊くな」
『……がんばれ』




