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電子の海に、朝の月  作者: 久遠 宙


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エピローグ(終章)本物の人生(Real Life)


——とある病院の産婦人科。


うららかな光が差し込む同じ日に、二組の夫婦の赤ちゃんが誕生した。


元気な産声をあげる、男の子と女の子。


男の子を授かった夫婦は、愛おしそうに我が子を見つめて言った。


「もう、名前は決めてあるんだ。キミの名は、タケシだよ」


そして、女の子を授かった夫婦も、小さな手を握りしめて言った。


「キミの名は、ユキだよ」


二人の赤ちゃんが一瞬、見つめ合ったように見えた。


……どこからか、祝福を授けるように静かな声が響いた。


──二人に、本物の人生を。


(『電子の海に、朝の月』・完)

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