第六十五話「バリサンなのよっ!?」
第65話「バリサンなのよっ!?」
「羽咲!?羽咲?」
尻餅を着いたまま、両腕に抱えた少女の顔を覗き込んで俺は何度も確認していた。
「……だ、大丈夫だよ、盾也くん。ちょっとだけ……もらっちゃっただけ、空中では避けようが無いから」
俺の腕の中で少女はそう答え、少しだけ引きつった顔で笑った。
「……」
――羽咲の体調はギリギリだ
ここまでの戦いによる疲労、能力の酷使……
一見して大きな傷は負っていないように見えるものの、多分、あちこちに打撲痕もあるだろうし、下手をすると骨に届いているものもあるかも知れない。
「盾也くん?」
羽咲は自分を抱えたまま、ジッと自分を見つめる俺を不思議そうな瞳で見返していた。
「あ、あぁ……」
――このままクーベルタンの復活も弾切れだと良いが……
俺は最悪を考えながら曖昧に返事する。
――もし……そうじゃ無い時は、その時は……
「盾也くん?盾也くんっ!」
「っ!」
俺はそこでやっと、羽咲の呼びかけに意識が向いた。
生返事をした後は考えを巡らせる事に気を取られていた俺に――
「えっと、恥ずかしいよ……その……そろそろ……降ろして……」
羽咲は白い頬を少し桜色に染め、居心地が悪そうに俺を見上げていた。
「わ、わるい」
俺は草むらの上に尻をついた体勢のままで、腕の中の彼女をそっと地面に降ろす。
「…………」
「え……と?羽咲?」
羽咲は正面に腰を降ろしたまま、俺から離れようとせずに俺の顔をジッと見上げている。
「ねぇ、盾也くん。今だけど、何を考えて……」
「クッ!ハハハァァーーーーッ!!」
羽咲の問いかけを遮る様に!
辺りに男の高笑いが!俺が考えていた最悪の展開である男の復活を意味する高笑いが響きわたった!
「おぉうじょぉぉうぎわがぁぁ、悪いなぁぁっ!月華の騎士ぁぁっ!!」
そこには巨大な悪魔の四本腕まで復活させた……
「ちっ!」
――いや、もういい加減にしろよ……
しつこい!しつこすぎる!!
「奇襲なぞというぅっ!小細工を弄してまで残り僅かな寿命を延ばしたいかぁぁぁぁっ!!」
そこには完全復活した、異形のジャンジャック・ド・クーベルタンの姿があった。
「くそっ!キリが無いな……ほんとにRPGのナンバリング後期のボスキャラかよ」
――何度も何度も黄泉返りやがって、使い古されたパターンを恥ずかしげも無く!
実際は黄泉返ったというよりは”殺しきれていない”だろうが……
どっちにしても今の俺たちには同じだとだ。
俺は最悪の予感的中による絶望感よりも、寧ろ極度の疲労感に襲われていた。
「ちっ……」
――やっぱり……ここは……やっぱり……
”アレ”しかないのか?
選択肢はやはり”そこ”に行き着くのか。
俺の最後の最後の最後の”手段”……
いや、違うな、これは俺の決断だ。
昨日までの俺とは違う!羽咲がくれた勇気!
「ったく……なら”俺”が最後まで付き合ってやるよ、化物野郎」
――だから俺は……
決意し、ゆっくりと立ち上がってからパンパンと尻についた草を払う。
ゴクリッ
高笑いを続ける異形を前に俺は…………
――
「こぉらぁぁっ!」
「っ?」
決意をした俺の目前に……
不意に白く透き通った美少女のご尊顔が現れ、俺の視界前方を塞ぐ!
「うさ……!?」
「羽咲じゃなーーいっ!!また懲りずに盾也くん勝手なことしようとしてるでしょ!?」
彼女は疲労困憊した身体で、俺と同じように立ち上がり俺の目前に……
息が触れあうほどの距離で俺の行動を制するように立ちはだかる。
「いや、俺は……」
「”いや、俺は……”でもないっ!!打つ手が無いからってキミ、なにしようとした?」
「…………」
俺は思わず目を逸らす。
「ほーらぁ!痛いとこ突かれるとすぐそうやって目をそらすっ!!盾也くんキミねぇ、過去に空亡鬼にしたように自爆覚悟で能力の暴走を起こそうとしてる……違う?」
「うっ!」
――驚いた
そこまで解るのか!?……と
「け……けど、後はコレしか方法が……」
「なにそれ?そういえば、さっきも似たような事言って密かに”魔剣”隠し持ってて、怪物と無理心中しなかったっけ?」
「いや、それは反省してる……ていうか、アレだって俺は……」
「あーあぁ、それで結局はアレを倒せなかった盾也がここにいるんですけどぉっ?」
「お、おい!」
――ひ、非道いな、俺の決死の覚悟は誰のためだと……
「なによっ!いっちょまえに怒ってるの?”お前のために命を賭けたのに、なんだその言い草は!”って?」
「…………」
肩幅に足を開き、適度に括れたウエストに両手を宛てた美少女は呆れた表情を作って無謀なカミカゼをしようとした俺に意見する。
「…………」
――羽咲の言うことは尤もだ
確かに俺は自分勝手だった。
過去の俺は唯々自分勝手に逃げた。
”魔剣”を使った時の俺は自分勝手に決意して勝手に自爆した。
――そして現在は……
自分勝手に羽咲のためだと自己犠牲に浸っていた。
それだけ勝手をして、それでも結局……
――結果はコレだ
目的を……敵の駆逐を……
未だ達成することが出来ていない。
「羽咲……俺は……」
返す言葉も見つからない情けない表情の俺に、プラチナブロンドのツインテール美少女は呆れて笑い、同時に”ふぅ”と溜息をひとつ吐いてみせる。
「なんでいつもキミは、”そんなふうに”自分を雑に扱うかなぁ……」「
「…………」
「あ……えと、いつも途中までは良い線いってるのよ」
あまりにも悄げた俺を見かねてか、彼女は小さい声ながら慌ててフォローを入れる。
「いや、俺はどうしようもな……」
「その!」
そんな価値も無いと、俺自身がそれを否定しようと為たとき、
彼女は即座に割って入る!
「……だ……から……途中までは……その、ま、まぁ……そこそこ?……カ、カッコいい……のに……って……」
「……………………羽咲?」
言いにくそうに、そう言う少女を前に俺は――
「だっ!!だぁぁかぁぁらぁぁっ!!」
思わず聞き直す俺に、それを誤魔化すように少女は強引に続けた。
「どうせあの時に死んでいたとか!生き残るのは”じゅんや”の方が良かったとか!そんなこといつまでも考えてて!だからここで羽咲のために消えてもとか……」
そこまで言って……
姿勢はそのままに、彼女は翠玉石の瞳を上目遣いにチラリと上げて俺を見る。
「好きで好きで堪らない羽咲にメロメロで骨抜きな盾也くんは!そうすることが俺の幸せでもあるんだ!キミのために死なせてくれぇぇっ!!」
――は?
急に俺の声色?真似をして?羽咲は……
「…………とか、思ってる顔してる」
唖然とする俺から少し翠玉石の瞳を逸らし気味に、流石に恥ずかしかったのか、白磁の頬を桜色に染めたまま少女はそう付け足していた。
「ええ……と……」
俺はキョトンとしていた。
「ち、ちがう?」
戸惑う俺に、彼女は腰に手を当てたまま不機嫌に睨みながらも、少し不安げな表情で聞いてくる。
「た、多少の偏向報道と誇大妄想は無きにしも非ずと言わざるを得ない気がしないでもないが…………概ね、そんな感じだ」
彼女のそんな表情を見ていると……そう答えるしか選択肢の無い俺。
「そ……そうなんだ……そ、そうよね、うん」
そして羽咲もそれを受けて安堵の表情をする。
「概ね、まぁ……そんな感じだ……感じだけど……」
バチンッ!
「っ!?」
俺の両頬を挟み込むように叩く彼女の白い掌。
「けど、なに?あのね、盾也くん。貴方は色々とすぎなのよ。ウジウジウジウジ……そりゃあ、ね、子供の頃にすごく大変な目に遭って、それは貴方にとって大きな出来事だろうけど……」
白く細い両手で俺の顔を固定した彼女は、翠玉石の双瞳でしっかりと俺の目を捉えながら話す。
「あなたは盾也よ」
「……」
「鉾木 盾也。わたしの相棒で、ちょっと危なっかしいけど……ここって時にすっごく頼りになるの」
「いや、俺は……」
「鉾木 盾也は頼りになる!!そうよ!このファンデンベルグ帝国が誇る最強にして最高の美人騎士!”月華の騎士”の羽咲・ヨーコ・クイーゼルの相棒なのよ!誰憚ることの無い”盾人間”の盾也くんなのよっ!!」
「お、おい……」
――俺はそんな人目を憚るばかりの”盾人間”なんて珍妙な呼び名を公式名称にした覚えは無い……
反論しようとする俺の意見を全く無視して、プラチナブロンドのツインテール美少女は意図的とも感じるやり方であったが……
「「盾也くんは、やるときはやる男だもの……」
冗談めかしながらも、そう何度目かの言葉を俺に……柔らかく微笑んでいた。
「でも……どうしてもそう思えないなら……”わたし”が保証してあげる」
そして、俺の顔を強制的に固定したままで彼女は言い切った。
「おま……それは……他人が勝手に決める事じゃ……」
俺は流石に呆れた声をあげるが……
「この世の物質は、自身がそうあるべき、そしてその周りの環境が、世界が、そうあるべきと干渉することでその物質の本質を決定づけている。世界を構成する意思力とは、すなわち、この世の道理。世界秩序そのもの。結局、存在というものの根本は自己の認識と他者の認識による自己確立と相互干渉の結果である……」
「う、羽咲さん?」
一転、瞳を閉じて今度は静かに何事か暗唱を始める少女。
そしてそれは――
俺にはとても馴染みのある理論だった。
――以前
初めて俺の工房に来た彼女にその話をしかけた時は……
その時の羽咲は確か、そういう分野は苦手っぽかったけど……
「……少しはね、勉強したのよ。わたしだって……あなたの世界を……」
――あなたを知りたくて……
「…………」
羽咲は一言もそんなことを言ってはいないが……
俺にはそう聞こえた。
「…………」
俺には都合良いかもしれないが、そう聞こえていた。
「自信が持てないんでしょう?だったら”わたし”が決めてあげる」
彼女の言動は唐突で、行動は横暴だけど、その翠玉石は真剣に俺に向き合ってくれる。
「あなたは鉾木 盾也。流されやすくて、でも変なところが頑固で、役に立たなくて、でも意外に頼りになって、ウジウジ悩んでたかと思うと、凄いことをやってのけたり、ちょっと意地が悪いところもあるけど、ちょっと優しくて……たまに凄く優しくて……わたしはね……わたしは……それがなんだか、すごく……安心するの」
プラチナブロンドのツインテール美少女はそこまで言うと、静かに宝石の輝きを長い睫毛で遮って、桜色の控えめな唇を少しだけ動かし小さく深呼吸する。
「だから……だから貴方は……可愛くて、強くて、性格も良い、この”羽咲・ヨーコ・クイーゼル”という美少女の大切な……大切な男性なの。そんなふうに偉大なわたしが干渉して……あげる」
そう言った後で少女は俯いた。
サラサラと流れて落ちたプラチナブロンドの髪がブラインドとなり、彼女の表情は窺えない。
「羽咲……おおっ!?」
不意に俺の両頬に宛てられていた彼女の両手に力が入り!
彼女はババッと顔をあげていた!
「さぁ!あなたはどう有りたいの?自己確立しないと……わたし……相互干渉もできないよ」
「…………」
正面から見据える翠玉石の中に、確かに俺の顔があった。
「…………お、おれは……」
頼りなげで、情けない顔。
「……うん」
だが……確かに彼女の中には”鉾木 盾也”があった。
「俺は……鉾木 盾也だ!自信なんてご大層なものは今も無いけど……そう有りたいと!羽咲が思う、お前と一緒に過ごした鉾木 盾也に、そういう俺で有りたいと……いまは……思ってる」
「盾也くん」
そうして――
羽咲の頬はゆっくりと緩み、緊張気味で力んでいた両頬の彼女の白い掌は、俺の両頬から自然と下へこぼれ落ちる。
――俺の応えは正解だったろうか
解らない。
――けど……彼女の表情を見れば……
「あと、”羽咲・ヨーコ・クイーゼルの大切な男性”でもあるんだよな?な?」
「っ!?」
――大概、へそ曲がりだな……俺も
そういう余計な台詞を口にして、俺は自分で自分に呆れていた。
「あ、あの……それは……その……言葉の”あや”っていうか……その……ジーコとソゴーというか……」
――戻ってる!戻ってる!
彼女の勉強の成果が、最初の時と同じに、有名サッカー選手と某百貨店に!!
先ほどまでの毅然とした彼女と比較して”わたわた”と慌てる羽咲は、中々にキュートだった。
「え、えぇぇと、コホン!じゃ、じゃあ!誰かを犠牲にしない前提で作戦を考えなさい!もちろん自分の身も!」
「…………」
彼女はなんとか体裁を整え結論を言えたみたいだ。
――きっとこれが、彼女が俺に伝えたかった唯一の言葉だろう
――
「茶番はもういいかぁぁ?月華の騎士とぉ……無能なる男よぉぉ」
そこでフィラシスの大騎士、ジャンジャック・ド・クーベルタンが、ゆっくりと一歩、また一歩、こちらに向かって歩みを始めていた。
「……」
「……」
無言でそれを睨む俺と羽咲。
「そう言う目で見られるとは心外だなぁぁ?今生の別れと思い、暫くお前達の茶番に猶予を与えてやっていたのだぞぉぉ」
歩み寄る男の背には、相も変わらず巨大な四本の悪魔の腕が”ウゾウゾ”と蠢いている。
――処刑の準備を万端にしていたんだろうが……この悪趣味め
「有り難くて涙が出るな、クーベルタン男爵。超感謝するよ」
余裕で歩み寄る男に右手を差し出して、俺は言葉とは裏腹に親指を下に向ける。
「なぁにぃ、全ては神の御慈悲だともぉぉ」
俺の軽口にクーベルタンは口元を歪めて嫌みに嗤った。
――
そしてなにを思ったのか……”そこ”で一旦、歩みを止める。
――なんだ?
「それよりなぁぁ、貴様等にひとつ聞きたいことがあるのだぁぁ」
「??」
――聞きたいこと、だと?今更なにを……
いや、この状況で少しでも時間を稼げるのはこっちも願ったりだ。
というか、いっその事……
”中々やるな!”
”おまえもな!”
ってな感じで、夕日の草原でお互い大の字に寝っ転がって引き分けってのは……
「……」
――やっぱ無理だよなぁ
――
立ち止まったクーベルタンは、碧眼を光らせてその場から油断なく俺達を睨んでいる。
「何故ぇぇ、鉾木の身体に自由が戻ったのかぁぁ??”取手”の効力は何故に一時的とはいえ消え失せたのかぁぁ??解せぬのだぁぁ??」
「…………」
――それは……確かに俺にも解らない……なんで……だ?
俺は無言で首を横に振る。
「答える気も無いかぁぁ??」
明らかに不機嫌に笑う怪物。
――いやいや、知らないモノは答えようが無い
もうちょっと時間稼ぎするにしても……俺には見当が……
「ふっふっふ……ならばぁ……もう……殺すか?」
――ちっ!
この窮地を打開する考えを巡らせる時間を得られないまま、ぶつけられた殺気に俺が覚悟を決めて構えた時だった。
「ふふ、おほほっ、そんなこともお解りにならないのかしら?クーベルタン男爵。貴方の神様もたいした神様ではないようですわね、おほほっ!」
「う、羽咲?」
――な、何故に”おほほ言葉”??
緊張に固まる俺の横で、プラチナブロンドのツインテール美少女が然も愉しげに微笑んでいたのだ。
「おほほ」
――いや、微笑みと言うより……少し意地の悪い笑い方だな
「月華の騎士ぁぁ??」
「ふふ、あれはねぇ?圏外だったのよ!!」
「はぁぁぁぁ??」
「……」
――圏外?なんだそれ……
得意げに語る少女に俺も頭を捻る。
「だからねぇ、”取手”にとってあの距離は圏外!!取手がバリサンで受信できるのはほんの数メートルくらいなのよ。それ以上離れると途端にヘロヘロのパーになるんだから!」
プラチナブロンドのツインテール美少女は左手を腰に宛て、右手でビシッと相手を指さしながら、なんとも可愛らしい格好で大見得を切っていた。
「…………」
「…………」
対して――俺も怪物もアングリと口を開けていた。
――バ、バリサンって……俺は携帯電話かよ
そしてその扱いに……鉾木 盾也は大いに異議があった。
「ふふん、既に実証済みよ!」
俺の気持ちとはよそに、得意そうに可愛らしい口の端をあげる美少女。
ここまでやられっぱなしの相手に、上から目線アンド上から意見……
さぞや溜飲が下がって上機嫌だろうなぁ、羽咲さん。
「…………」
――けど!
それもこれも!
”あの時”俺を犠牲にした実験の成果だろうがっ!!
携帯電話擬きの俺は心の中で叫ぶ!
――俺の中で蘇る記憶
羽咲と初めて共闘した夜に、あの狼男との激闘の夜の話だ!
散々コンクリート壁に打ち付けられた俺の頭の痛みの思い出がそれを物語っていた。
「ふふふ、おほほほほほっ!!」
散々やられてきた怪物相手にまんまと一本、出し抜いてやたっとばかりに、得意げな笑いと同調して小刻みに揺れるプラチナブロンドの尻尾を見ながら俺は思った。
――なんか、すっっっっごく!納得いかねぇぇっっ!!
「フン!如何な事かと思ってみればぁ、そのようなくだらぬ理由かぁぁっ!?時間の無駄だったなぁぁ!!」
「おまっ!ちょっと!無駄だと!?どんだけ頭痛かったか!あと舌も噛んだしぃっ!!」
「…………フンッ!」
憎らしいことにクーベルタンの野郎は抗議する俺をチラリと見ることもせずに、鼻息一つであしらう。
「我が名はぁぁ!ジャンジャック・ド・クーベルタン!!フィラシス公国が大騎士、天翼騎士団の七つ騎士が一つ槍にして偉大なる神の使徒なりぃぃっ!!」
そして大きく身振り!手振り!叫んで俺達を威圧する!!
――完全に無視かよ
「俺が話してるのに……コミュ力ないな」
「それは盾也くんが言っても説得力が無いと思うわ」
羽咲が俺を見ながら、凄く失礼で尤もな感想を述べていた。
「いぃぃまぁぁこぉぉそぉぉ、欲っするぅぅ!!飽食の魔神!数千の魔族を従えし魔王!百腕百口魔神の破壊力を我にぃぃ、完全にぃぃ!完璧にぃぃ!余すこと無くぅぅ!平らげぇさぁせぇよぉぉっ!!」
ヴォ!ヴォ!ヴォォォォォン!!
男の忌忌しい詠唱と共に!
”聖剣”の理不尽なる力という強烈な光に包まれた怪物の身体は――
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
更なる超怪物へと変貌を遂げていったのだった。
第65話「バリサンなのよっ!?」END




