殺す、殺す、殺す、殺す!
ただ時間だけが流れていた。
暇だ! やることが何もない。だから今日も仙術の練習を続ける。
この狭く・・幽閉された世界で、私に許された行動はそれだけだった。
ちなみに仙術とは陰陽道の一種・・因果の理を操作する術、いわゆる因果干渉。
分かりやすく言えば・・俗に言う念力に近い。
いずれ脱出のために使いたい、と言いたいところだが・・・
ここは念力程度で破れるような場所ではなく・・対策もしているはずである。
私は仙術の使い手と知られており・・ものすごく警戒されているのだろう。
人間と直接対面する機会は徹底的に排除されていた。
まるで、私という存在そのものを"危険物"として扱っているかのようだ。
日も差さぬ空間で、時間の感覚はとうに失われた。
どれほどの年月を過ごしてきたのか、もう分からない。
胸の奥で、黒い感情が静かに泡立ち始める。
「くそっ・・・奴らめ。いずれは殺す・・・殺す、殺す、殺す、殺す、殺す・・・」
長い長い・・幽閉生活は、私の精神を少しずつ削り取り、静かに蝕んでいった。
気づけば・・・「殺す」という言葉を、口癖のように連呼している。
まるで朝の挨拶でもするかのように、無意識に繰り返してしまうのだ・・「殺す!」
なんとなく・・・赤い血を妙に見たくなる。
その色を思い浮かべるだけで、胸の奥がざわつくのだ。
自分でも理解できない衝動が、時折ふっと顔を出す。
そして、私のなりたい役職のトップは・・御様御用なんて思ったりしている。
ついでに・・機関銃装備の乳母車でいっぱい乱射して血の池地獄を作りたいw
なんてことだ! このままだと私・・人としての感情を失ってしまうではないか!
「けっけけけけ・・・!!」
笑いなのか、悲鳴なのか、自分でも判別できない声が漏れた。
その瞬間、部屋の四方から白い気体が吹き付けてくる。
鼻腔を刺す冷たい匂い・・・そして、急速に押し寄せる眠気。
抗う間もなく、意識が沈んでいった。
おそらく、精神安定剤なのだろう。
彼らにとって、私が"完全に壊れる"のは都合が悪いらしい。
私は、これでも将軍家に連なる血筋だからだろう。または・・仙術の使い手という理由もあるのかもしれない。
宇宙を行き交う航宙艦を動かすには、この仙術が欠かせない。
だからこそ、彼らは私が壊れすぎては困る。
しかし、自由にさせるわけにもいかない。
そんな都合のいい均衡を、彼らは薬で保とうとしているのだ。
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ここは牢獄・・鉄で囲まれた"棺桶"のような部屋だ。
窓ひとつなく、外の気配すら感じられない。
しかし、内部は妙に整った設備が揃っていた。
装飾の施された椅子と机、背の高い本棚、豪奢なベッド、そして手洗いまで完備されている。
どうやら私は、囚われの身でありながらも"VIP待遇"らしい。
このあたりは・・・血筋に感謝する!
そして、食事は定期的に運ばれてきていた。
時折・・お茶類、菓子類まで添えられている。
だがそれらは、壁に設けられた小さな扉から、無言で差し込まれるだけだ。
そう・・・無言なのだ。
こちらが声をかけても返事はない。
人の気配はあるのに、対話だけが徹底して拒まれている。
どうやら、それが・・ここでのルールらしい。
静寂と鉄に囲まれた世界で、私はただ、時間だけが削られていく。
そして同時に・・その削られた隙間を埋めるように、
胸の奥底では、恨みと怨嗟が黒い泥のようにゆっくりと溜まっていった。
マツウラ外記に・・そしてキリヤ左衛門尉!
その名を思い浮かべるだけで、歯ぎしりする。
奴らは・・私から父を奪った。
根拠なき"賊軍との通謀"を捏造し・・ありもしない罪をでっちあげ
父を無慈悲に処刑したのだ。
その現実は、私の心の奥底で黒い炎となって燃え続けている。
「・・殺す。必ず殺す。一族ごと・・根絶やしにしてやる」
その声は・・心の底から滲み出る復讐の誓い。
怒りと憎しみが黒い感情となって渦を巻き、静かに彼女の魂を侵食していく。
やがて、その黒き感情は、彼女の魂を形作る仙術とぶつかり合い、溶け込んだ時・・・
それは新たなる"暗黒の仙術"として形を得ることになるだろう。
-------------------- To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)




