16話 弟子と師匠と王様!?いえ、弟子と師匠と幼女です!
「これから師匠と呼ばせてください!」終わってからシューラからそんな言葉が飛び出てきた。
「え?」悟は訳がわからないと言いたげに混乱しているが周りは違った。
「格好良かったなー。」
「シューラ様は師匠と呼べる人が居なかったからね、また強くなられるのか。憧れちゃうなー。」
「戦ってるときの笑顔もまた素敵だった。」
「惚れちゃいそう。」
「シューラも師匠なんかじゃなく、旦那様とか、惚れたから私をもらってくださいって言えばいいのに」全員女性兵士だが最後のはサーシュである。
なぜかこの場にいるほとんどの人が師匠のことを認め始めている?……ような気がする。最後にいたってはよくわからないし当の本人は認めていないわけだが……
「な、なんてほとりゅうのひょ。そ、そんなほ、ほりぇたにゃんてほとはぜんりぇんないからぁぁぁあああ。」
(な、なんてこと言うのよ。そんなほ、惚れたなんてことは全然ないからぁぁぁあああ。)全くもって噛みまくって、声が裏返っているため全然説得力の欠片もない。
「まぁ、シューラ様も乙女だし、ましてや、強いから守ってもらえる立場っていうのも憧れるよね。」やはりシューラの説得はむなしく散っていった。
しかしそんな中で空気を読むことができない悟は
「まぁ、シューラがそういうなら違うんだろ?
でも、シューラほどの美少女に好きって言われたら二つ返事でよろしくっていいそうだな。」と言ってしまった。
そしてその場の空気がシーンとなり、シューラの顔が紅潮していく。
「突き放すとかじゃなく、落としにかかるとは、悟やるね。」
え? やはり悟はわかってないのかその場の空気に不思議そうな顔をしている。
そして止めを指すように一人の少女が
「あ? そういうことですか。シューラ様、悟様に惚れちゃったんですね。
あれほどの技量を持つ人ですから当然と言われれば当然ですが」といってしまった。
恥ずかしさが最高潮に達したのか「ばかぁぁぁぁぁぁぁあああ」と言うシューラの叫び声が木霊した。
そして少しの静けさのあと庭から見える一際大きな扉が開かれた。
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「そうなの、カリンを越える者達が。」
「はい、カレン様も気に入る方かと」
「そこまでの者達なのですか。
カリンにそこまで言わせるとはすごいですね。
お願いして部隊に入ってもらえると嬉しいのだけど」
この部屋は謁見を本来ならする場所である。そんな部屋で王が座るべき場所には幼い赤髪の少女が大人びた笑いを浮かべ座っていた。
王座から扉までレッドカーペットが敷かれていてそこにカリンがカレンと名乗る少女に頭を垂れていた。
「その者達に早く会いたいものです。」
「では早速呼んで参ります。」カリンがその場で立って礼をすると同時に、シューラのばかぁぁぁぁぁぁぁあああという叫び声が聞こえてきた。
「あら、どうしたのかしら。」
「シューラ様に話をだしたので、もしかすると庭先で悟様と戦っているのでは?」
「そうなの? じゃあ私も行こうかしら。」カレンという少女は鼻歌混じりにカリンを後ろに引き連れ扉を開けた。
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そして扉から出てきたのはカリンと一人の少女? いや、幼女だった。
「お! カリンか。
で、どうだった王様は?」
「この方が悟さまが探しておられる王女様でございます。
そして、こちらが悟様です。」
「貴方が悟という方なの。てっきりもう少し大人なのかと思っていたけど、まだ、幼いのね。かわいらしいお嬢さんがたもいるし。」悟はまだまだ少年だ。
その為幼く見えるのは仕方ないことなのだが、悟からもそう見えてしまった。
「え? この幼女が? 冗談は良いから、リンカ、案内頼む。」悟が冗談だと本気で思い、言ってしまった。
「あ、それ禁句……」シューラがいつのまにか復活してそんなことをいっている。
悟が何かに反応して、ビクビクしながらカレンの方へと向く。そこには顔をしかめている般若の顔があった。
「よ、幼女といったことは許してやろう。だが次はないと思え。それと私はこれでも18歳だ。」そこでまたもや空気を読めない人物が……
「可愛いこの子、へぇー王女なんだ。可愛いね。歳はいくつ? じゅっちゃい(10歳)かな?」
全員、美穂がカレンの頭を撫でながら言った瞬間に心で突っ込んだ。
人の話聞いてた?と。
「だぁぁぁぁぁぁぁかぁぁぁぁぁぁぁらぁぁぁぁぁぁぁ、子ども扱いをするなぁぁぁぁぁぁぁあああ。」
本気で叫んだのだろう、息を荒くしている。
「ともかく私はこれでも18歳です。なので子ども扱いをしないでほしい。それとここで話をするのも落ち着かないから、客間で私、シューラ、サーシュ、リンカ、そして三人と話し合いをしたいと思う。
女性兵士の皆、鍛練の邪魔をしてすまぬな。ではいくぞ。」
カレンはこれでも落ち着き払って対処してるのだろうが、子どもが無理に大人の真似事をしてるようにしか見えない。
だが三人ともそんなことを言えるわけもなくその場はついていくことにした。
残された女性兵士達は恋の話を咲かせていた。もちろんシューラと悟についてだ。




