10話 異世界の過去 2
連続投稿です
「我とアルマハトが関係あるとは思えないんだが」
「魔王ベルゼブル様の中にアルマハト様が居ることはもうすでに確認できています」精霊、天使の代表だろうか、大勢の精霊、天使達の中、最初にアフロディーテと名乗った1人の少女が前に出てくる。
「中とは? 確かに封印の証である印はあるが、我は我なのだが?」少女の返しに疑問の声を浮かべるベルゼブル。
「説明するのは難しいですね。そもそもアルマハト様が全能を司る神であることは知っておられますか?」
「それは心得ているがそれがどうかしたのか?」
「では、アルマハト様がなぜ全能を司る神と呼ばれるのかはご存知ですか?」
「それは知らんな。」
「そうですか。アルマハト様が全能と呼ばれる由縁となったのがアルマハト様が持つ能力なのです。 神殺し、転生、転生封印、転生後能力隠蔽、封印死、乱転生というスキルがあるからです。それぞれのスキルは、
神殺し……殺した相手の転生の無効化や生き返らせる魔法を効かなくする。(神のみに有効)
転生……死んでも転生することが出来る。
転生封印……転生した17歳まで記憶を封印する。
転生後能力隠蔽……転生した後に自らが持っていた能力がすべて引き継がれるが、無意識下で発動する事しかできなくなる。
封印死……封印されてから一週間経っても封印されていた場合、その場で死ぬ。
乱転生……転生するのはランダムで決まる。
アルマハト様が全能と呼ばれる訳がわかりましたよね。
端的にもうしますと、死にません。」
「……、なるほどな。で、それが我とどう関係があるのだ?」
「アルマハト様は最初の少女の中で一週間で封印死の能力によって一回死にました。
それからは、貴方の中に入るまで一切確認できていません。」
「つまり我の中にはアルマハトがいると?」
「はい、貴方が記憶を見て覚えているのなら話が早かったのですが……」
「我はそのような記憶を見た覚えがないぞ?」
「アルマハト様から聞いた話では、夢の中で見るそうなので覚えてる者は殆どいないそうです。なので覚えていないのも無理はないかと思います。」
「そうか。だが我の中にアルマハトがいるからといって勝てる保証は無いのだが?」
「今、勝つことはでしないでしょう。でも、今後の計画に向けてカタスト・ローフェを弱らすことぐらいはしないといけません。なのでご協力をお願いします。」
「断りたいところだが、敵の敵は味方か……まぁ、どちらにせよ遅かれ早かれ巻き込まれるのだろう? 我ら一族も」
「そうですね。計画通りに進むことができたらですが。」
「我には可愛い娘がいるんじゃ。そやつは今回は見逃してくれぬか?」
「これから我らは死にに行くのですから時間ぐらいはあるでしょう。もっとも、カタスト・ローフェが見逃すかどうかは別ですが。」
「なら、我らの拠点に置いておくというのはどうだろうか?」1人の勇者が提案してきた。名はシリウス・サテライト、魔物と心を通わせることが出来るという。何万もの魔物を従え、魔王の軍団と攻防を繰り広げた1人である。
「シリウス殿がこう仰られているがベルゼブル殿はどうする?」
「娘を頼みたい。」
「わかった。命にかけて魔物たちに守るように進言しよう。」
「すまんな。ではアフロディーテ、我らはいつでも戦える準備はしているのだがそなたらはどうだ?」
「我らも今すぐにでも出陣できるだろう。明日の夜に我らと共に奇襲してほしい。」
「わかった。」
「では、約束通りに。戦場でまた会おう。神の身心のままに。」そういい残すと精霊、天使たちは続々とその場から消えていった。
https://t.co/QAqZQfDapF
「魔王と最弱の魔法使い」投稿しました!
#narou #narouN3776DE
異世界に転移した無能は早速世界に挑むそうですの記念に投稿しました。記念記念に更新しようかと思ってます。よろしくお願いいたします