↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユウ王戦記 ~三妃 七竜 十三宝 を揃えて異世界で王になるまで~  作者: しいか
第2章 神楽月(カグヅキ)内乱編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/104

戦記16「出会いは戦記の始まり」

 おまたせしました、第2章神楽月編スタートです。結局なんだかんだで一週間かかってしまいました。待っていただいていた皆様、申し訳ございません。更新しない間にブックマークが0になるんじゃないかという恐怖にかられていたら、減るどころか増えていた喜び…感謝、圧倒的感謝。

 そんな感謝と自分の好きなものを詰め込んだユウ王戦記、またしばらくお付き合いのほどをよろしくお願いいたします。

戦記16「出会いは戦記の始まり」


 三妃七竜一三宝を揃えし王は、この世の誠の王となる。


 異世界よりやってきてこの言葉と出会った少年は、キョウ王が収めるドラゴニアという国で竜となり五年の歳月を経て青年となり、国をめぐる争いに敗れ、とある森へと逃れた。

 青年の手からこぼれていったものは多く、残ったものは従者が一人と少々の持ち物。

 しかし、青年の目に諦めはなく、描いた道に陰りはない。

 だから、物語はまだ終わらない。

 いや、むしろ青年にとっての物語は、ここから始まるといってもいい。


「舞姫さん、お嫁さんにならない?」

「…どなたの?」

「オレの」

「どなたが?」

「君が」

「私が、アナタ様の?」

「うん、お嫁さん」

「ゅえぇぇぇぇぇ!?」


 さぁ、はじめよう。

 ユウ竜と名乗っていた青年が、ユウ王を名乗るに至るこの出会いから、

 稲穂のような金の髪を蓄えた、舞姫と名乗る少女との出会いから、

 ユウ王戦記をはじめよう。




「お、およめ、お嫁さん!?」


 少女は深緑の目を泳がせつつ、自分を抱き留める青年、ユウ竜を―今はもう竜ではないが、便宜上今はそう呼ぶ―をみつめた。

 たいしてユウ竜は少女を―舞姫と名乗った少女の動揺を受け止めるかのように瞳の行く先を追った。

 態度こそ違うものの、互いに突然の出会いに、突然の申し出…視線のやり取りのみになるのも致し方なく、放っておけばもう暫くは続いたであろうそのやり取り…が、来訪者により中断を余儀なくされる。


「ボウ」


 最初に反応したのは、ユウ竜。


「承知」


 続いて、ユウ竜の腹心の部下たるボウ。


「あっ」


 そして二人にやや遅れて舞姫も来訪者に気が付いた。

 そもそも、自分が追ってから逃げていたという事実に意識が戻る。


「集えぇぇ!!」


 茂みをかき分けるように現れたのは、革製の鎧に身を包んだ兵士…というよりは狩人のような恰好をした男が数人。数人、と称したのは茂みに姿を隠し、ユウ竜達には目視できない者の気配があったが故だ。

 隠れている者の姿恰好は定かではないが、とりあえず見える範囲にいる男たちは、似たような格好だ。手にした武器や装飾などの類似性から、この辺り―舞姫が収めているという国周辺の民であることが見て取れる。


「舞姫、みつけ―誰だ貴様は!」


 舞姫を追って来たのだろう男達のうち一人が、舞姫を抱えたままのユウ竜をみて問うた。

 ユウ竜は答えた。


「舞姫の旦那だ」


 その堂々たる声、雄々しき立ち居振る舞い、見る者が見ればさぞ貫禄のあるそれだったが、残念ながらこの場にそう感じる者はいなかった。


「「「「ええええええええぇぇえぇぇ!?」」」」」


 舞姫はもちろん、追手や茂みに隠れている人間までが声をあげた。


「舞姫の旦那!?」

「知ってたか!?」

「しらねー!!」

「くそ、オレ狙ってたのに!」


 今までとは違う意味で騒々しくなる追手達。

 そんな追手の代表らしき毛深い男が、代表だからというわけでもないだろうか、舞姫に尋ねた。


「貴様、いつのまに結婚などしていたのだ!?」

「し、してません、してません! この方が勝手におっしゃてるだけです!」

「し、しかし…」


 ちらりと視線を向けた毛深い男に、ユウ竜が言う。


「夫だが、何か?」

「この言い切りっぷりは…」

「違いますー! 信じてください! ほんとです! ほんとなんです!」

「まだ照れてるようでな。なに、じきに素直になる」

「素直も何も、さっき会ったばかりですよ!」

「会ってすぐに花咲く恋もある」

「あるかもですが、ないです! 勝手に決めないでください! ください!」


 必死に否定する姫の姿に、なぜか追手たちが同情的な視線を向ける。


「違います…お嫁さんじゃない…お嫁さんじゃないです…」

「わ、わかった! そこの男が勝手に申している! 理解した!」

「あ、ありがとうございます!」

「いや、その、なんだ。世の中には、おかしな奴もいるからな」


 追手と追われている姫とは思えないようなやりとりを見て、ユウ竜は思った。


(―根はいい人達なんだろうな。いろんな意味で)


 と。


「で、世の中にいるおかしな方の人間的に、オッサンらに聞きたいことがあるんだけどいい?」

「え、あ、うむ。なんだ?」

「あんた達誰? なんで妻を―」

「妻じゃありません!」

「じゃぁマイワイフ?」

「マイ…ワイフ?」


 聞きなれない言葉に首をひねる舞姫にボウが言う。


「私のお嫁さんという意味です」

「ちがいます!」

「ちなみに舞姫の『マイ』と、マイワイフの『マイ』をかけててだね?」

「どうでもいいです!」

「で、なんで舞姫様を追いかけてるの? なんで俺は助けを求められたの?」


 問われ、自分たちの役目と状況を思い出したのか、ピシリと緊張が走った。


「貴様には関係ない。舞姫をおいて立ち去れ、さもなくば―」

「立ち去らないから答えてよ」


 最後までセリフをいえなかった男の米神がひきつる。


「…我らが王より、捕えよと仰せつかっている」


 しかし引き攣りながらも答えるあたり、やはり人がいいなと思うユウ竜。


「舞姫の国の王ってことなら…」

「神森国家『神楽月カグヅキ』のリン王ですね」

「だよねぇ?」


 外遊の多かったユウ竜故に、この森の周辺の国の配置ぐらいならある程度頭に入っていた。それに加え、情報収集を得意とし、膨大な知識と記憶量を誇るボウもそう答えた以上、間違いではないはずだ。が、男はもちろん舞姫を含め、様子がおかしい。


「国は合ってる、姫も合ってる、だとしたら違うのは…王が違う?」


 明らかに走った男たちの動揺と、舞姫が追われているという状況から、ユウ竜は察し、言った。


「あぁ、謀反か」


 的中だったのだろう。

 男達から先程まであった人柄の良さ…余裕のようなものが消え、舞姫に震えが走った。その変化を引き起こしたのは、言い当てたことだけではなく、『謀反』の言葉と共に知らずと発したユウ竜の鈍い苛立ちに因る所もある。


「新しい王だかなんだかが、舞姫を殺したいか所有したいかしたくて、あんたらは追ってきた。で、姫は逃げてる途中と。なるほど、理解」


 周りの反応を探りながら述べたユウ竜の推測は、補足が必要な内容ではあったが、大筋間違いではなかったようだ。


「しかもこの状況ってことは、姫様の方が劣勢で、王様は捕らわれてるか殺されてるか、まぁそのあたりね?」


 言いよどむ舞姫の様子から、やはりもう少し込み入った事情がありそうだが、それを確認している時間はなかった。


「全員、構えろ!!」


 男たちが剣を構え、ユウ竜を敵と認識した目を向ける。


「敵だって思うんなら、構えろとか言わないで襲い掛かればいいのに」

「黙れ!」


 男の怒鳴り声を、しかしどこ吹く風で受け流すユウ竜。

 ユウ竜はそのまま、ぐるりと辺りを見渡すように周りにいる人々を…構える男達を、茂みに隠れているだろう者達を、こっそりと戦闘態勢に入っているボウを、そして最後に視界の端に舞姫を捕える間に、


(―よいかね?)


 自分の胸に何事かを尋ね、


(―うん、それもまた人生)


 そして何事かに結論を下した。


「舞姫さん」


 目だけはしっかりと男たちの動きに注意を払い、しかし落ち着いた…先ほどまでのどこか崩れた雰囲気ではなく、芯のある声色で尋ねるユウ竜。

 それだけで、舞姫の心音が跳ねる。

 音を聞き分ける者がいたならば、そこに複数の意味を聞き出しただろう…だが当の姫にその力はなく、ただ跳ねた音に合わせて、びくりと体を震わせただけだった。


「確認するけど、助けを求めたのは、ウソではないね?」

「…はい」

「俺が助けに入っていいんだね?」


 どういう意味かは分からない。しかし意味はあるのだろうと思い、少しだけ考えてから舞姫は言った。


「お願いいたします。どうかお力添えを、戦士様」

「承知。じゃぁとりあえずこの場はなんとかするので、落ち着いたらさっきの考えておいて」

「さっきの…とは?」

「お嫁さんの件」

「え―」


 と、口を開きかけた舞姫を地面に降ろし、空いた手で少女の口を覆い、ユウ竜が重ねる。


「考えて欲しい。冗談ではなく。理由がいるなら、後で説明する」


 そして口から手を放した時には、愛用の剣を…国宝とまではいかぬともそこそこの業物とされる無名の剣…ユウ竜が自身で『ナナシ』と名付けた剣を握っていた。

 いつの間にか現れた剣に驚き悲鳴を飲み、次いでユウ竜の顔を見て言葉を無くした。

 その、表情の厳しさに。

 その、視線の鋭さに。

 その、胸の内にある何かに。


「確認、このオッサンらは殺した方がいいの? 生かしておいた方がいいの?」

「こ、殺さないでください!」

「承知。あ、それと忘れてた」


 即答した姫の答えを聞き、一瞬だけ表情を柔らかく崩し、ユウ竜は言った。


「名前だけでも自己紹介。ユウ竜…あ、違う。今は単なるユウだった」


 言い終え、


(―ユウ…竜、様)


 ユウの名前が舞姫の心に降りた時、誰かが動くよりも先にユウ竜が動き、それとほぼ同時にボウも動いた。

 お話書いたり読んだりしてると、自分の中でBGMとか主題歌設定しますよね? 少なくともボクはします。てかそれが楽しみです。脳内での声優キャスティングと同じようなものです。こっちは最近やらないけど…

 というわけで、知ったところで何がどういうこともないのは承知な上で、こんな曲聞きながらイメージしてるよ、というのをリストアップ。



主題歌オープニング

・うたわれるもの『夢想歌エルルゥバージョン


〇戦闘曲

・夜のヤッターマン『極限Dreamer』

・少女革命ウテナ挿入歌『天使創造すなわち光』他

・創世のアクエリオン『創世のアクエリオン』


〇エンディング

・火魅子伝『瞬の色をかえて』


〇他イメージ

・封神演義『WILL』

・ワンピース『Share The World』

・エルハザード『13月の革命』

・極道くんまんゆうき『Wake Up』



 これ、年齢ばれるな…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。