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マレーン・サーガ  作者: いのそらん
第6章 それぞれの出発点
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閑話6 マレーン・サーガ 文化の考察6


・基本用語の説明


▼マレーン文化圏の魔法生命体について


一般的にモンスターと呼ばれている動物の殆どは、文様術の中でも魔法生物創造の分野の中にあり、多種の動物を融合して造られるキメラと分類されています。


原則として人とのキメラは禁止されていますが、王国が統一されるかなり以前には、かなりの多くのキメラが製造されていて、その時代には人とのキメラも多数られています。ラットマンやワーウルフなどはその典型的な例ですが、都市近郊でそれらの姿をみることは稀です。


人としての思考力をもったものを人獣、それを持たないものを魔獣と呼びます。


そのほかには、元力石をその動力として動く、擬似生命体である、ゴーレムやホムンクルスなどがあります。

また、人や動物の思念体が質量をもったおぼろげな存在、現文明でも霊と呼ばれる存在があります。研究者は、これを意識体と呼んでいます。


また、これら幽霊などと同じく、思念体として分類されているものに精霊と呼ばれる存在があります。


▼マレーン次元文明の年表


挿絵(By みてみん)


▼マレーン次元文明の起源


文明というものは、「栄枯盛衰」の故事成語の通り、どんなに栄華を極めた文明にも終わりが来るものです。この現文明である「マレーン次元イウレ文明ソライス」も、この星「マレーン(地球)」に端を発する幾数多の文明の後に、隆盛した文明となります。

当時の文明は、先史における戦争、天災等の影響により、科学文明はすでに形骸化しており、それまでの文化基準で比較をすれば、若干原始的ともいえる、樹木、農耕、狩猟による生活を営んでいました。人々は、先史の遺産である、わずかに残っていた、原子力、太陽光発電などの電気的なエネルギーを利用して、その文明を維持していました。

その中で、晶角士レレルク・ミアン(先史の呼称にならえば、「呪術士」)が、元力石による魔法理論を発見し、これまで(電気的なエネルギー利用)とはまったく違った魔法力を我がものとし、その元力石のもつ、当時の人の想像を絶した魔法力を背景に、新たなる王国を樹立、他自治国家を併合することにより、ミアン家 王制国家「マレーン王国」を建国しました。

このマレーン王国を祖として、時代を重ね隆盛を極めたのが「マレーン次元文明」となります。


▼マレーン文明とは


文明の基盤となっているのは、マレーン次元文明の中心とも言える「元力石」を中心とした魔法技術と、数代前の先史文明で隆盛を極め、今なおその名残を残している科学技術の2つとなります。もちろんこの文明自体を生み出した技術である「元力石」はが最も中心的な技術であるものの、科学は、元力石の理論の一部であるため、2つと表現します。とはいうものの、マレーン次元文明においての科学技術の価値は、その技術が生み出した機械エンソではなく、そのものが解き明かしていった様々な事象の原理や理論が中心となります。身近な例をあげるのであれば、コゥは、エネルギーを加えることにより、その温度が上がり、その水の純度とその事象を確認する標高や魔法力密度よって多少異なるものの、総じて100度(メル:単位)でその沸点に達する、といった原理などです。


水を沸騰させるエネルギーを得る術として、を使う方法は、現文明でも最も一般的な方法であるものの、魔法力を利用して水を沸騰させる方法ももちろん確立されています。魔法力を使い、水を沸騰させる場合でも、その原理は、火により水を沸騰させる場合とまったく同じなのです。


元力石により、開放されたエネルギーを水に対して放射し、そのエネルギーにより水の分子活動を活発にさせて、熱エネルギーに転換します。その結果、水の温度を上昇させ、沸騰にいたらしめます。もっとも火を使う場合と違い、その時間は驚くべき短時間に短縮されますし、またこの方法は、対象となる水の質量にはあまり左右されないという利点があります。(魔法の利用方法は、その術者の能力と階級により定められた機関で習得をすることになるが、ある意味、半分は科学原理を学ぶ場といっても間違いではない。)


ここでは詳しくは触れませんが、もちろん魔法の適用範囲は、すべて科学原理で縛られているわけではなく、目に見えない意思の力に起因するものや、あきらかに物理法則に反した作用をするものも数多く存在しています。)


また、科学技術に基づく機械、機械設備も存在はしています。ただし元力石による魔法力応用技術で転用が可能なものの多くは、実物としては、先史の遺物を展示している博物館でしか見ることはできないでしょう。日常生活で必要な数字的な計算は、元力石の手助けを得て、数角士(数字的な計算にかかわる元力石利用を習得した術者の総称、他の術者属性は、後に記述)でなくても、瞬時に意識の中に知覚できるはずです。博物館には卓上電子計算機と呼ばれる(電卓)と呼ばれるものがありますが、元力石の助けを借りる以上、人々の生活には必要ない機械といえるわけです。


逆に、視力調整を促す、工作物「めがね」は、先史よりの技術に完全に依存しています。ガラス部分の光の屈折率を利用し、年をとる、あるいは先天的な欠陥により発生している眼球のゆがみを矯正します。視力を矯正するために元力石を利用することも可能ですが、簡便性に欠けるため、あまり一般的ではりません。めがねそのもの、およびその工作手法は、従来の科学技術に頼っています。もちろん、部分的には、元力石の恩恵にも預かってはいます。例えば、めがねのレンズ部分を研磨する工作機械の動力は、元力石から得ているからです。


このような、元力石による魔法力の恩恵を中心として、先史文明の名残とも言える科学技術を継承した文明が、マレーン次元文明なのです。


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