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スキル操作で現代ダンジョンを生き抜く!  作者: ももんが


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39/45

039:B2階層へ

お待たせしました。諸事情で更新が遅くなりました。

 オレ達は、パターンBのフォーメーションを取り、次の層へと緩やかにカーブする通路を進んでいくと、最後の分岐点へと到達する。この分岐を東へと進めば下層への階段へと向かい、北側に進めば『深淵のベルーガ』が向かった方のルートへと繋がる。

 オレはその方角へと耳を傾ける。特に戦闘音が聞こえてこないところを見ると『深淵のベルーガ』メンバーは、まだ近くまで来ていないはずだ。

 下層に行くほど魔物の討伐数は稼げなくなり、勝敗のポイントがドロップ内容による運的要素が大きくなるので、下層に行く前に魔物討伐によるポイントは稼いでおきたいな。


「このまま下層へ向かおうと思っていたけど、ちょっと寄り道をしよう!」


 アネゴとヒメは、これまでの経験もありオレの意図は瞬時に理解したようで、そう舵を切ったのかーって感じで納得のご様子。ミクはあまり状況が分かっていないようだけど、特に異議はないっぽいので、このまま寄り道作戦を実施する。


 4〜50メートルほど進むと魔物の気配。もう少し進めば北側ルートの合流地点に辿り着くって辺りで、グレイウルフ四体と遭遇する。

 もうワンパといってもいいほどのコンビネーションで、オレが膝撃ちでグレネード散弾を発射し、ミクとアネゴが追撃。危なげなく全てのグレイウルフを討伐し、【魔石+1】×1がドロップした。

 その魔石を収納しようと拾い上げた時、先の方から戦闘音と魔物の叫び声、さらに人が何やら指示している声が聞こえてくる。恐らく、この場所から少し先で、魔物と『深淵のベルーガ』との戦闘が開始されたっぽい。


「うん。撤収っ!」

「「「了」」」


 彼らが戦っているうちに先へと進もう。

 取りあえず四体の魔物をオレ達が間引きしたことにより、少なからず『深淵のベルーガ』の優位性は削がれたはず。オレたちは分岐地点まで、若干警戒を緩めて速度重視で戻り、そこからは再び通常の警戒態勢で下層方向へと移動していく。

 フォーメーションは変えず、パターンBで移動していくが、下層へ向かう階段にたどり着くまで魔物と遭遇することなく階段まで到達したので、そのまま下層へと降りていく。


 もう一度くらい遭遇戦があると思ってたんだけどな……。


 B2の階層へ下り、まずは周辺のB2入り口周辺の気配を伺う。

 特に魔物が生息している気配はなさそうだ。

 

 この階層は、南へとほぼ直線が240メートルほどの道のりが続き、入り口からおおよそ100M先と、150M先、240M先ごとに西へと向かう通路があり、100M先の通路を西に向かうと、次の階層への最短ルートになる。

 150M先の西へ向かう通路は、対面まで一本道でクランクしながら端から端まで続く通路で、途中200M辺りで240M先の通路を進んだ道と合流地点があり、更に150M ほど直線が続く非常に長い通路だ。更にそこから、北側に向かって緩やかな逆S字カーブが伸び、途中で最短ルートと合流して下層のB3へと下りる階段へと繋がっていく。

 そして、最奥の240M先は、90度曲がったあと緩やかなカーブが続いていき、中央の通路の途中200M辺りにある分岐点へと合流する。


 今までの階層では魔物討伐数重視で、なるべく多くの通路を進む道を選んでいたが、この階層は今までとは逆に最短ルートを選んだ。この階層から出現するオークが、オレ達……というよりはオレの事情で少しだけ厄介な魔物なんだ。

 他の魔物と比べて耐久度が高く、オレがとどめを刺さないよう攻撃を調整するためには、三人がかりで攻撃する必要があるため、少なくともこの階層での戦闘は出来る限り避けたい。

 というわけで最短ルートを選択する。それに……。


「ヒカル、ホントに最短ルートで大丈夫? 私たちがとどめを刺すように調整して、ちゃんとオークとも戦えるよ!」

「いや、この階層ではなるべく戦闘を避けよう。誰がとどめを刺すってこともだけど、オークは攻撃力も高いから、戦い方をセーブすることで、みんなに危険のリスクを与えたくないんだ。次の階層からはスパイダー系の魔物が中心になり、若干だけど危険のリスクが若干下がるから、そこからはセーブせずに戦闘を行おうと思う!」

「分かったわ」


 最短ルートに入り十数メートル進むと、通路が北側へと曲がっているので、道なりに進んでいく。すると今度は西側へと通路が曲がっているので、さらに道なりに進むと何やら魔物の気配。

 どうやら、オーク×1体とホブゴブリン×4体との混成のようだ。

 オークを含む混成か。しかも、ホブゴブリンは左右に2体ずつ分かれた状態だ。


「ヒメ!」


 一体だけどオークがいるため、念のためバフ系魔法を求めヒメに声掛けすると、細かい指示を待たずにヒメは詠唱を開始する。


「スロウ、プロテクション・オール」


 もはや阿吽の呼吸? 経験値が高いから、こちらの意図を瞬時に理解してくれて助かる。 ヒメの詠唱と共に、オーク、ホブゴブリンの移動速度が低下する。

 オレは移動速度が低下したしたオークに対し散弾グレネードを発射。それを見届けて、ノックバックしたオークへ、ミクとアネゴが追撃する。その攻撃で、計画通り無事オークの討伐が完了する。


 すぐさまオレは、左右に分かれたホブゴブリンに一回ずつ散弾グレネードを発射。スロウの魔法が効いているため、散弾は難なく命中してホブゴブリンにダメージを与える。

 ホブゴブリンの方が耐久度が低いため、討伐するまではいかない状態だけども、かなりのダメージを与えたようだ。


「トドメっ!」


 攻撃地に思わず声を上げるミク。おっ、珍しいな。

 そう思いながらミクの方を見ると、自分でも驚いた様子。しかもオレと目が合い赤面している。思わずテンションが上がりすぎ、声を上げてしまったことに照れた様子。なんだ、可愛いかよ。


 無事、ミクとアネゴの追撃によりホブゴブリンの討伐も完了したので、下層への階段へ向けて移動を再開する。

 結局、この戦闘のみで、次の階層への階段へと到着した。  


 ちなみにこの戦闘では【魔石+3】×1と【魔石+2】×1をゲットした。



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