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あちーぶ!  作者: キル
73/388

『亡国の異世界 7つの王国と大陸の覇者』03

~~~アカネ~~~


職業:治癒士


HP:90/90

MP:115/115


筋力:9

体力:7

耐久:7

敏捷:7

器用:8

精神:10

知力:13

魅力:12

感知:11


ステータスポイント:0

A:3 B:2 C:4


 ステ振り完了! 敏捷は猫らしくあるためにもぜひ欲しいけれど、種族補正で+10%あるし、初期ボーナスでも+20%あるから、あとから上昇させても問題ないんじゃないかな。

 ただ、今回はMPが100を越えたかったからステータスCを優先。


 職業を選んだことで手に入った、ヒーラーワンドとヒーラーポンチョを身に着けて周辺探索へ。

 といっても進む方向は限られている。今は砂浜に居て、後ろに木々があるのでそちらへ向かうしかない。ちなみに、木々の奥には陸地が見えるとかそんな景色はない。


 ……


しばらく進んでわかったことは、ここが島だということ。魚や鳥はいるけれど、他の動物は居ないこと。魔物も居ないこと。食料になりそうな果実はあること。陸地がどの場所からでも見えないこと。


 ――よし! リスポーン祭りだ!

 とにかく、一度決めた方向に全力で泳ぎ続けて、陸地を見つける。見つからなかったらそのまま死亡。きっとこの島に戻ってくる。


 死亡に関して、ストレージ内のアイテムはロストしない。装備している武器防具もロストしない。

 無くなるのは、一部のイベントアイテムと手に持っているだけのアイテム。あと、距離が離れすぎた武器防具かな?


 この、アイテムロストの法則には色々理由がある。

 仮に特定ダンジョン固有のアイテムをストレージに入れ、死んで外に持ち出せるなんてことがあれば、進行が不可能になる可能性もある。そのため、持ち出し防止のためにアイテムロストをする。

 また、相手の武器を持ったまま死んだら、その武器を手に持ってリスポーンしてしまわないように、手に持っているだけでは対象にならない。

 PKだと仕様が違うらしいけれど、装備品は必ず保護される。細かく色々あるようだけれど、詳しく知らない。


 ということで、今は失うものも無いのでどれだけ死亡しても大丈夫。ただ、服やワンドは全部ストレージにしまっておこう。泳ぐのに服を着たままだと泳ぎにくいので、下着だけになる。どうせ誰も見ていないし。


 初期地点を基準に方向をランダムで決めて海へ入ることにした。

 徒歩で海が肩まで浸かったので、ここからは泳ぐことにする。海水で目が痛いとかはなかったけれど、水中ゴーグルが無いから、海底をくっきり見ることはできない。

 ある程度泳いで疲れたら、背泳ぎでプカプカ浮きながら体力を回復。回復といっても、多少疲労が取れるだけ。またしばらくしたら泳ぎだして、同じことの繰り返し。


 ……


 リスポーンしました。体力も限界だったし何も見当たらないので溺死。多少苦しいけれど我慢できないほどじゃないし、HPが0になれば場面が切り替わって戻るのでお手軽だ。

 それと、もう少し長く泳ぐために工夫が必要だね。あまりにも行き当たりばったりすぎた。


 体力回復のために、食料をストレージに入れよう。あと、途中の休憩に丸太のような浮かぶアイテムを取り出せば、ぷかぷかと浮けて便利そう。

 大きなイカダを作ってストレージに入れたらいいんだろうけれど、あいにく木を切る道具がない。ここがテラパレットだったら手でたたけば木が切れたんだけど、あれほどお手軽な世界じゃなかった。


 食料を集めつつ、それなりに大きなサイズの枝を沢山拾う。枝がある程度集まったところで、植物の蔦を何重にも巻き付け、またその上から枝で覆ってさらに蔦で巻き付けてを繰り返し、即席のフロート完成!

 海に浮かべてみると、枝のサイズが大きいのを選んだおかげか、体重をかけても浮かびそうだ。


 今度は別方向を選んで泳ぐ。休憩用のフロートを作ったおかげで、快適に泳ぎ進むことができた。とはいえ、何も成果が得られていない。


 ……


 リスポーンしました。これで4回目。東西南北進んだつもりではあるけれど、海流もあるし直線には進めていない。

 萌黄先輩も無人島のようだけど、ここからはどの島も見当たらないから合流もできそうにない。


 とりあえず、この島に何かヒントがないかもう一度探索してみることにする。

 横はおよそ20メートル、縦は長いので距離はわからないけど細長い島で、ゆっくりカーブしている。木はそれなりに生えているものの、森のようなうっそうと茂ってる感じではない。

 海抜は低く干満差がよくわからないけど、木の様子をみると陸地が海に沈むことはなさそう。


 ……干満差。今が満潮だとしたら、潮が引いたら何か出てくるのかな? というか何かあるとしたら、ちょうど波を抱え込むような堤防のようになっている島のカーブの内側だよね。今でも探索できそうな程度には浅いから、調べてしまおう。


 海の中に入って脛程度の高さの浅瀬を探索する。小魚は泳いでいるけれど、あまり目立ったものがない、海水浴場みたいな海岸だ。


 しばらく歩いていると、板切れを発見。拾い上げると、綺麗に表面が整えられているけれど、両端が破損している。船の欠片か、積み荷の木箱の欠片かな? あまり汚れもついていないし、最近壊れたのかもしれない。

 この流れの先に陸がある? いや、ここはポケットのようになっているから、方向は断言できないな。

 もう少し周辺を探したらもう1枚出てきたけれど、他は見つからなかった。

 ……反対側かな? 


 板が見つかった場所から陸地に上がり、島を進んで逆側の海岸を探索すると、こっちの方が板切れを沢山見つかった。板以外は、海の波を意匠した手のひらサイズの綺麗な彫り物もあった。こっちの板や彫り物はかなり汚れているから、別の時期の板っぽい。

 海流は、一度こっちに流れてきてから、反対のポケットに巻き込むような流れなのか。一度海流に流されて遠くに行くのもいいかもしれない。上手くいけば陸地に着くし、ダメなら戻ればいい。


 海岸から砂浜にあがり、漂流した板を並べて乾かす。一度休憩しようと、座って採集した果実を食べる。緑色で匂いは良い。ちょっと硬めの皮を向いて中の果実を舐めると甘い味がした。少しかじってから様子を見るが、状態異常にならないののでそのままパクパクと食べる。


 3つほど食べて、ゴロンと寝転がる。美味しかった。けど、何かひっかかる。少し考えて起き上がり、食べ終わって捨てた皮と種を見る。

 種だ。モモの種くらいにはサイズがある。何でこんな無人島に大きな種のある果実があるんだろう? 

 鳥が運ぶにはサイズが大きい。甘い果実だけれど、それを取りに来る動物もこの島には居ない。自然に果実が落ちて子孫を増やしてるかというと、実が生る数と比べて、生えている木の数が少ない。

 小さな虫は飛んでいるから、受粉はできそうだけれど、その後この果実はどうするんだろう?


 ……今は居ない巨大な生き物がやってきて食べている?

 その前提で果実の周りを探索してみよう。


 ……


 大きいサイズの、鳥のような足跡がある。足跡だけで30センチ? 木の実がある周辺を歩いている。

 鳥だと予想を付けて、足や胴体のイメージを手で表現しながらサイズの予想をする。足の大きさから鳥のサイズを考えると、人の身長サイズかな?

 木の実の高さを考えると、地上から首を伸ばして取ってる実もあるだろうけれど、明らかに高い位置は枝に乗っからないと上までは取れないから、体重は軽いかもしれない。それでも、小型の生き物とは思えない。


 これはチャンスかも?

 ステータスはエクセルで何となく決めてます。今だと職業補正より種族補正のが大きいです。例えば、敏捷は初期ボーナス20%、種族10%で、計30%も補正があります。一方の職業ボーナスは治癒士の場合、精神と知力と魅力にボーナスがあるけれど、その3つの合計は5%だけです。

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