1月18日 選択
気温は、氷点下。それでも、今の時間帯は、陽だまりが差し込んでいた。時刻は、13時40分を過ぎようとしていた。僕の机の上には、一昨日受けていた試験結果の一覧をまとめた試験結果があった。僕は、各大学一覧表を見ながら、どこの大学を受験するか考えていた。手に汗を握りながら、スマホの画面をスクロールしていく。どこの大学を受験するかで、これからの人生が決まると言っても過言ではなかった。
リストの一番上には、ずっと行きたかった広島の大学があった。この大学は、ここ20年でできたところではあるが、就職先も大手に進んでいる人がほとんどだ。大学の熱量は、凄く日本中から優秀な学生が集まっているように思えた。今の僕の成績では、合格は難しいかもしれないけど、受けるだけのチャンスはあるのじゃないかと思っていた。
次に目を付けたのは、日本の中でも古い大学の1つである神戸の大学だった。九州の方の大学と並ぶ名声でアカデミックな卓越性を誇っている。やはり入学基準は非常に高い。広島の大学より入る難易度は上がるだろうな。僕は、受けるかどうか迷った。リストをさらに下にスクロールしながら、他にいい大学がないか考えていた。すると、東京の大学が目に入った。この大学は、世界的に有名な研究機関がある。僕は、人とたくさんコミュニケーションをとって何かできるというタイプではない。むしろ、一人で黙々と研究している方が僕には合っているかもしれない。しかも、ここの大学は、多様なコースを提供している。僕の成績であれば、この大学にも入学できる可能性が高いと思った。
また、僕の住んでいる長野に近い協応大学にも興味が湧いていた。この大学は、美しい街並みと充実した学生生活で知られている。僕たちの高校生からは、絶大なる人気を誇っていた。僕は、特別好きじゃないけど、この大学であれば問題なく入学できそうだという自信もあった。前期と後期で受ける大学は二つにしようと思っていた。どこの大学に行くのが僕にとって最もいいのか。僕には、悩ましい問題だった。僕にとって、最も大事なのは、多くの学問を学べること、刺激的な大学生生活であることの二つだ。そうなると、さっき探していた中でも縛られる。どの大学もそれぞれに魅力があり、僕の進む道であることには違いない。それでもいつまででも迷っても仕方がない。陽が当たるこの時間帯に、僕は二つの大学の募集要項を確認することにしたのだった。