体術のレベリング
その晩、キモデブな母上、キモデブな兄弟たちと夕食を食べる。
怒り散らして皿をメイドに投げていた次男が
「母上!学院で生意気な奴がいます。アンリって男です。そいつは農民のくせに、この貴族である私に恥をかかせてきました!処してもいいですか!」
と発言した。
母上は口を拭きながら
「それは、それは。農民のくせに生意気なのは許してはいけません。徹底してやりなさい。」
と言った。
次男はにやけながら
「ありがとうございます。」
と礼を言う。
話す機会をうかがっていた俺は
「母上、では俺は農民のくせに犯罪を犯した犯罪者を処刑してもいいですか。」
と尋ねた。
母上は目を細めながら
「もちろん、そんな奴ら生かしておく必要がありませぬ。処しなさい。」
と答えた。
俺は口角が上がってしまうのを必死に抑えながら
「ありがとうございます。」
と言った。
翌日、俺の訓練場には手が縛られている三十人の犯罪者が訓練場にいた。こいつらは体術の心得があるらしい。
俺は愛用中のロングソードを使って、処していった。
メイドに処理を頼んだ俺は
「ステータス」
と唱える。
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名前 アクト ピクルス
レベル 14
スキル
再生 level3(438/1000)
痛覚耐性level2 (13/500)
強奪 (制約付き)
剣術 level4(1947/2000)
体術 level5(1359/4000)
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殺した奴に出来る人がいたせいか三十人殺したせいかかなり上がった。大満足だ。囚人って使えるな。牢屋にいる囚人を全員処すか。
体術を習得したので、
今日からは午前中はスライム狩りをして、午後からは囚人と実戦(俺はロングソードで囚人は木刀)をして、アストラと模擬戦をすることにした。
そして二年の月日が経ち、我が屋敷が"囚人の墓場"と呼ばれ始めた頃、俺は七歳になった。
七歳になったら学院に入ることになっている。
学院は寮なのでアストラとはお別れなのだ。
今、訓練場に俺とアストラとメイドがいる。
張り詰めた空気の中、俺と向かい合っているアストラはごくりと生唾を飲み込んで
「アクト、お前は十分強い、だから俺はもう用無しなんだろ、よくわかっている。でもな、俺は…俺は死ねねぇんだ。ホークヴッドって奴と旅をするんだ。だから、俺を見逃してくれ。」
と叫んだ。
頭を掻きながら俺は
「わかった。見逃してやる。でも俺はお前を倒したい(殺して、スキルの経験値を奪いたい)。だから一対一の模擬戦で俺を気絶させれれば見逃してやる。」
とため息をつきながら答える。
アストラは刃を潰した剣を持ち、愛用のロングソードを持っている俺と向かい合う。
冷や汗を流し、武者ぶるいをしているアストラは俺ににじり寄る。
汗がつぅっと頰を伝い、顎の先で、揺らぎ、離れた瞬間
アストラは一瞬で間合いを詰め、上段から剣を振り降ろす。
涼しい表情をしている俺は受け止めようと頭の上にロングソードを構える。
アストラの剣は俺のロングソードに当たることなく俺の前を素通りする。
ニヤリと笑ったアストラは俺の胴を一閃する。
涼しい表情のまま俺はアストラの剣にロングソードを合わせて防ぎ、かち上げて、目を見開いているアストラの喉にロングソードを突き刺した。
その時、汗が地面を黒く染めた。
ゴボッと口から血泡を出しているアストラは
「ホークヴッド…すまない…」
と呟いて倒れた。
ロングソードを振って血払いした俺は
「ステータス」と唱えた。
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名前 アクト ピクルス
レベル 37
スキル
再生 level5(781/4000)
痛覚耐性level4(976/2000)
強奪 (制約付き)
剣術 level7(3824/10000)
体術 level6(7516/8000)
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さすがにlevelが高くなるとなかなか上がらない。
再生level5にもなれば
指が飛んでもすぐに生えてくる。腕が飛んでも一時間くらい経てば生えている。
痛覚耐性level4のおかげで
指が飛んでも紙で手を切った程度の痛みしかない。
明日からは学院だ。楽しみだな。
メイドに処理を頼んで、その日は早く寝た。




