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主将との組手
大学では後期授業が始まった。
だが拳法部の稽古は、秋の地区戦と交流試合を目標に激しさを増していた。
この時期の稽古は準備運動と基本を軽く流し、殆ど組手練習に明け暮れた。
平野達、数名は夏の合宿を終え、体力もつき、何人かの先輩相手でも互角に闘われる様になっていた。
防具を付けると主将が「おい、平野。蹴って来てくれ」と言った。
平野は前廻し、後ろ廻し、半飛び足刀、回転後ろ蹴りなどを出したが、先輩は器用に捌く。
「蹴りの引きが甘いな」と主将は言いながら、面を付け、「顔面を攻撃して良いぞ」と言った。
平野は突きから螺旋手刀、突きから中段前廻し、
二段蹴り、半飛び足刀から螺旋手刀などを出したが当たらない。
「スピードがないぞ」と主将は言い、平野に半飛び足刀を出した。
凄まじいスピードの足刀にを受け、平野は羽目板にぶっ飛んだ。
「蹴りも螺旋も受けも、まだまだだな。しかし、稽古しないと上手くならないから頑張れ」と主将は平野に言った。
平野は持ち前の負けん気で「早く上手くなろう」と思った。




