くるくるくるり
考えている暇はない
即座に前へと進む
右側を注意深く探ると確かにそこにあった
更に細い枝道が
ちょうど真ん中ぐらいと言うことは少し先にも枝道がある筈
僅かな隙間も見逃さないように足元だけを注視しながら足早に進む
見付けた!
1つ目の枝道から10m程の距離
迷わず踏み入り3mほど進んだ先
明るくなった少し手前で右へと方向を変えた
ここには道らしきものはなく鬱蒼と生い茂るブッシュがあるのみ
多少の音は気にしない
下では激しい銃撃戦が繰り広げられているのだからこちらの音は聞こえない筈
たぶん
ブッシュを一気に突っ切ると僅かに明るさが増していく
「ここかっ!!」
前方に飛び出すとソコに地面は無く空中へと躍り出た
「ビンゴッ!!」
「敵6!!」
僅かな滞空時間で敵を薙ぎ払い左足に堅い感触を感じて右へと飛び込む
パカカカカカッパカカカカカッ
「なんやアレは!!」
「敵襲!!敵襲!!」
「アダッ!ヒットヒット!!」
足元で聞こえる阿鼻叫喚のヒットコール
今度は右足を蹴り出し勢いそのままに左へと身を投げた
バランスを取るため両手を真っ直ぐ広げながら引き金を引き続け左右と軸足を変えてクルクル回りながら勢いを殺す
さながら竹とんぼのように斜面を降りて最後は右足を軸に屈伸してようやく止まることが出来た
「あーーーーーー」
「めがまわるぅーーーー」
フラフラと立ち上がり逆方向へと回転すると両手をあげた赤チームの面々と向き合った
はて?
私だけで全滅???
私が飛び降りたのを見たマーベリックが上から援護してくれていたようだ
私の姿を確認すると勾配の緩くなった場所を見付け斜面を駆け降りてくる
「ちょっと今のは無茶が過ぎるわ」
声のトーンから怒っているのがわかる
「ごめんなさい」
ここは素直に謝ることにした
大勢の足音が近付いて来る
攻め手の味方だろう
私は踵を返すと即座に最終コーナーを目指して走り出す
マーベリックがピッタリと張り付いているのが良くわかる
コーナー手前で斜面を登り稜線に向かった
シュガガガガガッ
シュトトトトトッ
頂点付近にヘルメットらしき物が見えた瞬間後ろへと身を投げ出しそのまま斜面を転がり落ちる
「押し込めぇーーーー!!」
さっきのアップルジャックだろう
後続の味方による一斉射撃で稜線の敵の頭を抑えてくれた
「フォックス無事か?」
駆け寄るマーベリックにぐったりしたままサムズアップで答える
いや
ちょっと
目が回りすぎて無理
ペタンと座り込んだままの私を置いてマーベリックが前に出る
最終コーナーから銃だけを突っ込み斉射する
「ヒットヒット!!」
上がるヒットコール
続く銃声
「ヒット!!」
次の瞬間マーベリックは討たれ私も敵の餌食となってしまった
まぁ
道の真ん中で目を回してりゃ撃たれますわなw
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「敵が突撃してくる!!」
「遮蔽物は無い!」
「撃ちまくれ!!」
ギリギリの所で弾を躱した鉄人が味方を鼓舞する
突撃してくる敵はおよそ10名
味方防衛隊の生き残りは僅か5名
それでも攻城戦は守り手の3倍必要と言うのだから半分の人数だからと不足は無い
合図を送り家猫に斜面のフォローへ回ってもらう
「こなくそっ!!」
コーナーから躍り出て一斉射してまた戻る
今度は銃を左手に持ち変えて銃だけをつきだし斉射する
川の防衛に回っていた味方が加勢してくれて何とか撃退できたようだ
「鉄人!!」
「敵全滅!!」
「逆進撃に移る!!」
斜面から飛び降りた家猫の後を追い走り出す鉄人
それを見た味方も後へと続く
山道ルートからの進攻があればフラッグに到達するのも時間の問題
ここは躊躇わず走り抜けるのが最善だろう
ピシュンッ
ヒュヒュヒュヒュヒュォッ
「スナイパー!!」
川から2人に狙われているがマカロゥ屈指の脚力を誇る鉄人と家猫を捉えることは出来ない
シュガガガガガッ
シュトトトトトッ
牽制射撃を加えながら斜面を登り木に隠れながら索敵する
稜線の向こうには敵はおらず川筋のスナイパー2人しかいない
シュガガガガガッシュガガガガガッ
シュトトトトトッ
着弾を目で追いながら掃射してスナイパーを撃退した2人は最後の林に差し掛かる
「このまま突っ切れる程甘くは無いわな」
「同感」
「2人じゃ二手に分かれてもフラッグガードの餌食やろな」
木立の間からフラッグ周辺を観察すると怪しげな茂みに潜む影
後ろの気配に木の影に隠れるが後続の味方だとわかり安堵する
手勢は6名
川筋のガードしていた味方も来てくれたようだ
「俺達2人で並列突撃をかける」
「次の2人は左右に展開してフラッグガードを落としてくれ」
「本隊2人は縦列突撃でフラッグを頼む」
「了解!!」
「俺と谷やんは2陣で行く」
「ブラボーとコヨーテはフラッグアタックをかけてくれ」
「カウント!!」
「3・2・1」
「GO!!」
鉄人と家猫は各々右翼と左翼に展開しスライド移動しながらフィールドエンドを目指す
シュバババババ
シュドドドドド
2人を追って弾幕が張られフラッグガードが4人だとわかる
「第2陣出る!!」
続く2人が散会しながらフラッグガードを牽制し2人を仕留める
「突撃ーー!!」
続く2人が真っ直ぐフラッグへと突き進む
鉄人が倒れ2陣の谷やんが討たれ本隊のブラボーが討たれた
「まだまだぁーーー!!」
ブラボーを楯に肉薄したコヨーテの手がフラッグに差し掛かる
「させるかぁーーーー!!」
1人となったフラッグガードがフラッグを手にしたコヨーテを討ち取った
「うっしゃ!!」
「守りきった!!」
歓喜の声をあげるフラッグガード
「おつかれさん」
シュトトッ
大回りして生き残った家猫が最後のフラッグガードを倒し束の間辺りは静まり返る
「何とか生き残りましたね」
「フラッグ・・・」
フラッグを指差した後どうぞとばかりに合図を送る家猫
「俺が取っちゃって良いんですか?」
頷く家猫
フラッグを手に取った彼は
静かにブザーの紐を引いた




