サーチ&デストロイ
「アカン」
「こうスナイパーだらけやと身動き取れん」
「んー」
「じゃあさ」
「兎狩りする?」
「そうやな狐狩りしよか」
「クレイン君?」
「アタシ隠れるの前提なの?」
「アカンか?」
「別に良いけどさ」
ゴソゴソ
「コレ付けて良い?」
鞄から取り出したのは細長い箱
その箱には言うまでもなくスコープの文字が
「あ゛」
「それは・・・」
「って言うかさ?」
「この場合スナイパーは狩人じゃないと開始早々狙撃されて終わるよ?」
「確かに・・・」
「じゃあ」
「アタシとジジと家猫たんで狩りに出るから皆は隠れてねー」
「なんかえげつない人選やな」
「文句ある?」
「いや」
「それくらいじゃないと訓練にならんか」
「おっしゃいくでぇー!!」
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「さてとー」
「行きますか」
「フォックスは何処攻める?」
「ん?」
バシュッカシャコッ
「ヒットー」
陸上競技場からクレインが出てきた
「隠れるとこ見えてたんやったら言ってくれよー」
「上手に隠れられてたと思うよ?」
「瞬殺されてたら説得力無いわw」
バシュッカシャコッ
「ヒット!」
続いてスロープ入り口付近のブッシュからKが出てくる
バシュッカシャコッ
「ヒットーー」
今度は上側の芝生の影からハンターが這い出す
「え?」
「フォックス見えてるの?」
「何が?」
ゆっくりと三角州へと歩きながら答える
バシュッカシャコッ
「ヒット!!」
中央通路大木のサークルから姫が出てきた
「なんと無く皆が隠れそうなポイントに適当に撃ってるだけだよ」
バシュッカシャコッ
「ヒット!!」
スロープから韋駄天が出てきた
「後はちょっと撃ちづらいかなぁ?」
バシュッガギンッ!
「うわぁぁああーーーー」
バラララララッ
バラララララッ
ブッシュ手前の手摺に弾かれてしまったが跳弾の音にパニックを起こしたらしい
叫びながら撃ち返してきているが角度が悪く当たらない
バシュンッ
「ヒットー」
少し離れた場所からジジが討ち取った
「なんと無くってことはあてずっぽうで5人も狩ったんか?」
「あてずっぽうって言うよりプロファイリング?」
「性格的に何処に隠れるかを予測して撃ち込んでるんよ」
「後ろ気を付けようか」
シャオンッ
少し前屈みになった瞬間頭上を弾丸が通りすぎた
シュトンッシュトンッシュトンッ
「ヒットー」
沢方面とふんで後ろを取りに来たのだろう
鉄人もあえなくリタイア
「後はハンターとクレリックか・・・」
「炙り出すね」
バシュンッカッ
ビュィィイイーーーン
バシュンッ
ギュィィイイイーーン
「相変わらず跳弾の音エグいな」
「あんなんに狙われてると思ったら気が滅入るわ」
不意にジジが動いた
「11時の方向に1人」
声と同時にBB弾な飛来する
「ここかなぁ?」
バシュンッ
ガキィーーン
外灯に阻まれたが場所はあっていたようだ
直ぐ様猛烈な反撃が反ってくる
銃声から察するにファマス
クレリックだろう
ならばハンターは裏をかいてくるかも?
クレリックの弾幕を避けならが沢方面へと視線を巡らせる
いたっ!!
間に合わないっ!!
シュトトトッシュトトトトッ
スロープ後ろのブッシュからハンターの撃たれるが避けきれない
「ヒットー」
シュトンシュトンッ
「ヒット!!」
家猫のカバーでハンターは討ち取られるのとほぼ同時にクレリックはジジに討ち取られた
ハンターの圧勝である
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「フォックスの索敵が異常や・・・」
「プロファイリングからの予測で大概見付けてるみたいや」
「いやもう反則やろ」
「最初にフォックス狩れんと後がないな」
「つかジジに弾が当たらん」
「家猫もしっかりカバーしてくるから隙がない」
「もう一回行く?」
「今度はジジも兎にしてくれ」
「3人相手は勝てん」
「りょーかーい」
「じゃあ早速隠れてね~」
皆を見送るとSG1の準備を始める
「家猫たんナイン使ってみる?」
「いや、ええわ」
「実はな・・・」
鞄からスコーピオンを取り出す
「俺はエアコキで行こうと思う」
「了解」
「今回はバラバラで攻めよか」
「せやなジジ相手にかたまると危ない」
「それじゃ行きますかー」
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開始から5分
未だ銃声無し
「さっきは彼処と此処とあっちとこっち」
「同じところに隠れそうなのは2人」
「別の場所だとしたら・・・・」
「この辺かな?」
スコープを覗くが急拵えで付けているので当然の如くサイトは合っていない
「ビンゴ♪」
それでも索敵には十分なので重宝する
「ちょっと遠いかなぁー」
さっきのゲームで早々に仕留めたせいで道路沿いに人影は無い
上のスタート地点は家猫が向かったのでその後ろを付いて行く分には安全だろう
スタート地点手前の芝生エリアのブッシュは隠れている可能性があるが先に家猫が走っているのでたぶん問題ない
「やっぱり敵さんいないねぇ」
「家猫たんもいないねぇ」
芝生エリアに入りブッシュの隙間から沢を伺う
石垣の上になるので沢全体が見渡せる
「1人見っけ♪」
「ん?」
「家猫やんw」
沢の中頃にある岩影に家猫を見付けて危うく撃ちそうになった
とりあえず安全確保されたようなものなので素早く芝生を滑り降りそのまま石垣も飛び降りる
「もうあんなとこまで行ってるんや」
私が石垣を降りている間に家猫は2つ目の岩を越えてスロープの真横につけていた
「スロープはスルーね・・・」
私は沢の奥側へ渡り石垣に沿って走り出す
「!!!!」
背筋に走る悪寒に慌てて反対方向へ走る
石垣の縁から東屋を見るが誰もいない・・・
「おかしいな・・・」
「誰かの気配感じたのに」
気を取り直して手前のブッシュをスコープで覗く
「いたいた」
「ソコは上からは見えないけど・・・」
「後ろからは気を付けないとねw」
私は静かに石垣を左手に回り込みブッシュ手前の小さな芝生エリアに足を踏み入れた
そのまま寝転び匍匐前進に移行する
敵まで約5m
ここで気付かないのは意識が上の通路や東屋にいっているせいだろう
ここでポケットから秘密兵器を取り出す
ハートフォード製レーザーサイト
後にレーザーポインター事件で発売禁止となる米軍や警察が使用する小型のレーザーサイトだ
そのままSG1のハンドガードに押し当てるように持ち狙いを定める
直視すると眼球を痛める可能性があるため身体を狙う
一回目2秒照射
気付かない
2回目2秒照射
やはり気付かないのでそのまま前の壁にずらしてから消す
ビクンッと一瞬身体を震わせて慌てて振り向くが暗闇に伏せている私には気付かない
再び身体に照射
素直に観念したらしく静かに手を上げるハンター
ブッシュに分け入りハンターに並ぶ
見渡す限り誰もいない
ハンターに中央を迂回して戻るようハンドサインで伝えるとブッシュを出て東屋の下に入る
慎重に足音を消し気配を殺して近付くとやはり気配を感じる
東屋を支える土台の影に1人
「近いなぁ」
至近距離の撃ち合いは好きではないが仕方がないさっと飛び出し銃を構えるが誰もいない
はて?
おかしいな背伸びして東屋を覗くが誰もいない
「聞き違いか・・・」
「反響して自分の音が聞こえてたのかな?」
スロープ方面はどうだろう?
始めに見付けた三角州の敵を対処しておくか・・・
小走りにスロープまで移動してそのまま道路まで上がる
慎重に三角州を見るが敵影無し
「移動したのかな?」
「追いかけっこはやだなぁ・・・」
家猫はどうしたのだろう?
銃声が聞こえてこないからやられてはいないだろう
他の皆は何処かにかたまって待ち構えてるのかな?
「とりあえず三角州へ行こう」
陸上競技場側を警戒しつつ小走りで三角州へ向かう
あと少し・・・
身体を屈め警戒しつつ素早く三角州を目指す
ピィーーーーーー!!
三角州のたどり着く直前に終了の笛がなった・・・・
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「まさか2人相手に全員フリーズとかあり得ん」
「今回ほとんど家猫にやられてるで?」
「フォックスにやられたん俺だけ?」
何をどうやったのか?
上のスタート地点付近で姫とKの2人
スロープ後ろのブッシュでバンカー
スロープ上で韋駄天とクレリックの2人
陸上競技場側でジジ
三角州でムーンと鉄人の2人
合計8人をフリーズで討ち取ったらしい
私がハンターをフリーズして・・・?
おかしいな
数が合わない
「クレインは何処でやられたの?」
「俺は東屋でフリーズされた」
「アタシ取ってない」
「家猫たんは?」
「僕も東屋はスルーやった」
「え・・・・・・・・と?」
「クレインは誰にフリーズされたの?」
「東屋の柱に隠れてたら後ろから耳許で手を上げろって・・・」
「家猫ちゃうんか?」
「僕は東屋行ってない」
「・・・・・・・・」
「冗談はよしてくれw」
「じゃあ誰が東屋でフリーズしたんや?」
「フォックスにしたら声低かったで?」
「え・・・・・・・と」
「東屋に誰かいない?」
姫が指差す先
東屋の真ん中にあるベンチの脇に黒い影が立っているのがわかる
「一般人かな?」
「いなくなるまで中断やな」
「・・・・・・・・・・・・」
「ねぇ・・・」
「今夜はこのまま終わった方が良い気がするのは気のせいかな?」
「人影見えるのに人が見えん」
スコープで覗くクレリックの言葉に全員の鳥肌が立つ
「今夜は帰った方がいい気がするな」
「クレリックは平気かもやけど普通はアカン」
「撤収!!」
誰も東屋を確認しに行こうとはせず急いで撤収した




