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サバゲー狂想曲   作者: せな
第二章 チーム開設
29/81

女豹と女狐

御姐様に気に入られているようだ

スタート地点まで雑談しながら進みその後も作戦会議に加わっていた


聞けば基本的にソロなのだとか

県下の幾つかのゲーム会に参加する強者でそれなりに有名らしい


「さて」

「上からやね」


「あからさまにテンション下がってるなぁw」


「しょうがないやん?」

「上って苦手なんやもん」

「藤棚だと長距離戦だし下からだとマンネリしちゃうもんねー」


「御姐様はどう攻めるの?」

「私は・・・」

「なんでもできちゃうからなぁw」

「事実なんだろうけど真っ向から言われるとちょっとムカつくw」


「さっきは速攻戦だったのよね?」

「そうそう上から裏からだぁーって一気に来た感じ?」

「でも裏からはこっちが攻めたから交戦した感じか」


「んーー」


唇に人差し指を添えて考える素振りが可愛らしい

けどこの仕種って絶対狙ってやってるよねw


「中からイコうか」


何故か私に耳打ちする御姐様


「いちいち耳に息吹き掛けないでーw」

「だって反応が可愛いじゃんw」


完全に玩具にされてる気がする

気を取り直して全員に中階段から強襲する作戦を提案した

さっきの今で速攻戦をやるとは思わないだろう

その隙が有ることを祈った


「ちょっと待っててね♪」


女豹さんは少し離れた所にいた別のチームの人と少し話すとすぐに戻ってきた


「あの子達がハンバーガーヒルを抑えるから一気に押し込むよ」

「了解!!」


メンバーの士気は高い

更に強者の女豹が参戦するとあって男共は息巻いていた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


開始の合図を皮切りに一斉に走り出す


先頭はやはり韋駄天

続いて並走するのが鉄人と女豹の2人

遅れて私が続き僅差でクレインが右側を走っている


ブッシュの暗闇が近くなると女豹が一気に加速した


「嘘っここでスパートかけれるの?」

「姐様韋駄天より早いの?!」


体勢を前に倒し加速する女豹

抜かれたと同時に加速する韋駄天

鉄人も早いのだが2人は別格だった


シュドドドドッシュドドドドッ


中階段の手摺から鉄人が威嚇射撃を繰り出す前を見るが既に2人は階段を降りきっていた


「追い付けん!」

「後続来るまで援護する!!」


「任せた!!」


短く言葉を交わし一気に階段を駆け降りる

カーブを曲がるが2人はそこにいなかった


「嘘でしょ?既に回ってるの?」


鉄人からの援護射撃が止み変わりに左上から銃声が響く

見上げると女豹と韋駄天は木々の間から牽制していた


「姐様!!」


声をかけると顔は前に向いたまま左手を頭上で回し前を指す


「行けって事ね」


2人の銃撃に合わせ前に出る

敵の影は見えない

ハンバーガーヒルへの猛攻に手間取り前進できていなかったようだ


「援護するから独りで進めって事?」

「ちょっとドS過ぎないかなw」


できるだけ体勢を低くして様子を伺う

刹那外灯が消えた


「チャンスかな?」

「それとも滅亡の罠か・・・」


意を決して通路へ飛び出す

屈んだまま柵に沿って進むが此方へ飛来する弾丸は無い


左後ろに3つ目の銃声が重なり始めた

鉄人が到着したようだ


注意深く前に進むと外灯の土台ブロックにたどり着く

呼吸を整え暫し待つ

味方の火線は更に増え銃撃は熾烈さを増していった


するとブロックの向こうに銃声が聞こえた


やはり隠れていたようだ

タイミングを計り一挙動で躍り出るとブロックの影にクルツを叩き込む


「ヒットぉーー?」


驚愕のヒットコールをあげる敵を尻目にブッシュに隠れる敵を凪払う

反撃に備えバックステップで土台の影に飛び込むとブロックが無数の弾丸を弾く


「あぶなぁー」

「もうちょいで死ぬとこやった」


味方の銃声が勢いを増し近付いてくる

私の攻撃に呼応して突撃してきたのだろう

私も土台を飛び出しブッシュへ弾丸を叩き込む


更に上の部隊がハンバーガーヒルを駆け降りて来た


「味方の総攻撃が始まった」

「このまま一気にフラッグを狙うか?」


右手の柵に沿って駆け抜けながら防御に適した所を斉射する

敵と味方が入り乱れヒットコールが交錯する


大広場へ出ると凄まじいの一言だった


藤棚からの掩護射撃は文字通り弾丸を雨のように降らせ耳元を風切り音が空を裂く

あまりの状況に思わず遮蔽物へ身を隠した


「これ前に進めないよ・・・」

「これはちょっと厳しいねw」


独り言を呟いた筈が返ってきた言葉に胆を冷やし後ろを振り返る


「良くやったわね♪」


いつの間にか積めてきていた女豹が優しく頭を撫でてくる

子ども扱いされてるなぁ

歳はそんなに変わらないと思うんだけどw


「突撃したいけどあの雨はちょっと・・・」

「同感ね」


ハンバーガーヒル方面から降りてきた仲間も各々遮蔽物に身を隠しフラッグガードへ攻撃を集中している


後ろから仲間達も到着したが前に進む勇気のある者はいなかった


「このまま十字砲火で全滅しちゃうんじゃない?」

「今出たら確実に味方にやられるよね」

「フラッグアタックは無謀だわ」


程無くして笛が鳴った


黄色チームが全滅したのである



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