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サバゲー狂想曲   作者: せな
第二章 チーム開設
27/81

鷹の目参戦

「そろそろ本隊に合流せんとアカンね」

「そう言う約束やし」


装備購入後2週間は身内だけでゲームをやっていた

けれどイーグルへの参加を条件にカスタムを購入しているので行かないわけにはいかない


「でもちょっと恐いよなぁ」

「それはしょうがないよ」

「約束やしな」


「なら今週は鷹の目(イーグル・アイ)に参戦やな」

「久しぶりやね」

「皆に伝えといて」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おばんですー」

「こんばんはー」


「よう」

「にーちゃん等か久しぶりやな」


「今日は10人なんやけどチームどうしよ?」

「かたまって入るか?」

「初心者多いからかたまるとキツいかなぁ」


「なら全員一緒にしてハンデに5人くらい付けたろか」

「それならゲームになるやろ」

「あざーっす」


駐車場が狭いので乗り合いで来ていた

バラバラになるのは初参加のメンバーは心細いだろうし5人も付けてくれるなら有難い


「ほんなら全員赤やな」

「ねーちゃん等の乳首撃つんは次からやなw」


相変わらずのセクハラトーク

とりあえず店長に撃たれる心配が無いのは有難い


鷹の目のレギュレーションは「珈琲缶の両面を2発で抜かない事」

これがとんでもないハイパワーなのだと知るのは他のチームとの交流試合の後である


ちなみに店長のSS9は2発目がギリギリ止まる程度の威力である

カスタムされた電動ガンが両面を4発で貫通の時代である


「とりあえず上からやから準備しよかー」

「うぇーい」


いつもの運動公園に比べ此処は落ち葉やブッシュが多い緑地公園である


それ故に対策も必要だった

前回の参戦時に虫対策を教えてもらっていたので手袋や手甲脚絆と言った物を買い足しておいた

帽子も鉄人に連れて行ってもらった作業服屋で買った溶接帽に内張りを縫い付けてある

暑いがマフラーも忘れず付けて服の前もしっかりと留める


他のメンバーにも虫対策は伝えておいたのだがあまりやってはいない様子

一応虫除けもするが時期的に蚊が出るほどでもない


前回の感想は既に伝えてある

全員が下廻りへ行くらしいがなんせ今夜はまだ時間が早い

各所の外灯はまだついていた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「外灯ついてたら結構ヤバイな」

「ホンマや」

「隠れる所少ないな」


「そうかな?」

「フォックスと同じにせんといてよー」

「明るいなら明るいなりに隠れ方が変わるだけやん」


「例えばあそこ」

「どれどれ・・・」

「こっちから丸見えやろ?」

「アレはアカンな」

「ソコに立っててね」


そう言うと私は外灯の下にある花壇の手前に出来た影に滑り込んだ


「どう?」

「逆光もあって全然見えん」

「でしょ?」

「こんな感じで隠れる場所が少し変わるの」

「でも影には隠れてるけど遮蔽物無いやん」

「今のはあくまで例えの話」

「まぁ」

「22時に電気消えるからそれまでの我慢ね」

「そやな」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


開始の笛が鳴り全員が走り出す

30対26人と言う大がかりなゲームである

セーフティの段階でその人数に気圧されていたメンバー達は出遅れていた


目の前には韋駄天と鉄人が走っている

やはり2人の足は抜きん出て早い


中階段を目指し小道を抜ける

既に前の2人は階段に差し掛かっていた


「早すぎっ!!」


私は階段の手前で左のブッシュへ飛び込んだ

以前の下調べとゲームで此処に獣道の出来損ないがあるのは確認している

3m程進んで崖を飛び降りる


ガサッ

ズササササーーーーーッ


派手な落ち葉の音を鳴らせながら着地すると用心深く目の前の稜線に張り付く


前方足音5つ

後方足音3つ


振り向くと外灯に照らし出される韋駄天と鉄人

少し遅れてクレインが続いていた


「このままではヤられるな・・・」


一息に稜線を超えて木を抱き込むように両手を付き出す

今夜の初戦は2丁クルツ

マガジンの巻き取りが面倒ではあるが1回の巻き上げで50発は撃てる


パカカカカッパカカカカッ

パカカカカッパカカカカッ


クルツが同時に火を吹き韋駄天達を撃とうとしていた敵を貫く


「ヒットヒットヒット!!」


コールは5人

素早く体勢を入れ替え敵の後続へ弾丸を叩き込む


「敵襲ーー!!」

「左ブッシュ稜線に2人!!」


先頭が撃ちながら叫ぶと同時にクルツの餌食となった

2丁なので2人と勘違いしてくれたようだ


これで火線は分散されるはず


瞬く間に周囲へ弾丸が飛来し弾け飛ぶ

悲鳴をあげたくなるがそうもいかない

当たらないように祈りながらトリガーを引き続けた


シュドドドドッシュドドドドッ

シュトトトトンシュトトトトン

シュパパンシュパパンシュパパン


「ヒット!!」

「ヒットヒットヒット」

「くそっヒット!!」


韋駄天達3人の加勢により後続の4人は倒された

次の稜線に向けて牽制射撃を行うがクルツでは集弾率が悪く効果が心許ない


木の影から滑り出て片方を脇に挟み素早く発条を巻き上げながら次の稜線へ走り出す

カチッキチッと言う音でもう一丁と交換して巻き上げ終わる頃には稜線についていた


木に取り付こうとした瞬間目の前の木に着弾する


パシッパシパシパシッ

木の皮が弾け飛ぶ音に稜線に入るのを断念した


「敵は?」

「4人くらいかなぁ?」

「ちょっとわからん」

話ながらマガジンを取り出しBB弾を補充する


「位置が分からないと攻めにくいよね」

「確かに」


話していると味方の後続が4人到着した


「俺達はこのすぐ上に取り付く」

「敵にヒットコールがあがれば全員で押し込もう」

「数で圧しきればなんとかなるやろ」

「なら私はもう少し上に入るね」


味方の銃声に紛れ坂を駆け上がる

援護の2人も稜線に取り付き牽制攻撃を始め銃声が膨れ上がり木の葉の音を掻き消していく


「ヤバイ」

「取り付かれてるやん・・・」


上から見ると味方の隠れている坂の真下に影が見える

形から見て2人

おそらく次のマグチェンジが狙われる!!


パカカカカッパカカカカッパカカカカッパカカカカッ


躊躇している暇など無い

影の2人を下から舐めるように撃ち抜いた


「上にいるぞー!!」


ビシバシビシバシビシッ!!

ビシバシビシバシビシッ!!


目の敵のように狙われる


「にゃぁあーーーーーーー」

「たぁーすけてぇーーーーーーーー!!」


あまりの恐怖に叫びながら斜面を滑り落ちた


「突撃ーーーー!!」

「うぉーーーーーー!!」


敵の防衛隊も私にかまけた分正面が手薄となり味方の4人が突撃した

続いて稜線の援護も立ち上がり後へと続く


「ヒットー」

「ヒットヒットヒット」

「ヒットヒットヒットかんべんしてぇーーー」


なんとか稜線を登り直し前を確認すると敵も味方も死屍累々だった


その中で韋駄天と鉄人が先へと抜けた

こうしてはいられない


私も援護へ向かうべく走り出す


左手

ハンバーガーヒルの上から弾丸が飛来する


パシパシパシッ


手前のブッシュに着弾するや頂上に人影が横切った


私が広場に付く前に銃声が辺りを包み込む

ハンバーガーヒルの上にいた味方が合図したのだろう


一斉に大階段を駆け降りてくる味方の群れと藤棚からの掩護射撃


外灯に映し出されたBB弾がなんとも言えぬ幻想的な雰囲気を醸し出していた




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