釜004 麻痺する指先
私は馬鹿だ。馬鹿が考えても休むに似たりである。
普段使わない頭を酷使してる本人にとっては重労働だけど、その苦労が割に合う答えを見つけ出せるとは限らないのだ。
もしかしたら、落水口が何かのヒントになっているかなと思ったけど、思考は早速迷宮入り。ヒューゴから本を貸してもらったはいいが、私の頭でこれを活かすのは難しそうだ。
……警察とか、杖士隊の人は……こういう細かい情報を持ってたのかな。
いや、でも捜査はもう終わったし、これを持ち込んでもろくに相手にしてもらえないだろう。
そもそも、これは借り物だ。私が本を勝手に動かす権利なんてない。
「ふう」
学園を出ると、夕陽が街の向こう側に沈みかけていた。
白と水色の煉瓦が、赤黒い輝きに染まりつつある。そろそろ、灼灯に火が灯る頃だろう。
正門前は、帰路に就く人々で賑やかだ。私はしばらくそこで見知った顔を探していたんだけど、今日本を貸してくれたヒューゴも、ボウマやライカンも、クラインとも出会うことはなかった。
誰かと会って何ぞをする予定があるでもないけども、黄昏時に一人で帰るのは、なんとなく寂しいものだ。
とはいえ、どうせやることといえば、指導書を読むか、ヒューゴから借りた本を読むばかり。
外歩きで買い食いも楽しいけれど、最近の私は無駄遣いが多すぎる。
帰り道に安い食材をちょこちょこ買い上げて、家で手軽な夕飯の支度をしようと思う。で、飯を食ったら静かに読書だ。
学徒らしく、たまにはこんな日があっても良いだろう。
久々に家でのまともな食事なので、今足りていない食材や調味料を日持ち重視で選び、袋片手分にまとめて帰宅した。
実家の部屋と比べると、この寮室は本が多めに置かれているので、几帳面な貝煉瓦と相まって、なんとなく知的な雰囲気が漂っている。
「畜生、酒飲みたいなぁ」
なんて、知的さの足りないことを呟きながら、私は夕食を作り上げた。
イタクサと一緒に茹でて戻した干し肉を、油で炒め、バジルのソースを適当に混ぜる。
買い置きしていた最後のレトルトバンゴに肉とクタクタになったイタクサを置いて、その上から今日買った萎びかけた葉物を何センチも積み上げ、覆い隠す。
そこに同じバンゴを一枚乗せれば、はい完成。名も知らぬサンドのようなもの。
干し肉を茹でたスープには、更に潰しトマトを入れて、スープも出来上がりだ。
初めて作ったから、二つとも味は知らん。
「あむ」
ということで食ってみる。
「うまい」
まぁ、不味いわけがないんだけどさ。
でも味付けは間違えたかも。塩が効き過ぎて余計に酒が飲みたくなってしまった。
「んー」
腹ごなしも終わり、陽も完全に落ち込んだ。外の闇にはオレンジ色の灼灯がぽつぽつと輝き、寒々しい夜を映している。
丸テーブルについた私は、ヒューゴから借りた本と向き合い、思索を巡らせていた。
内容は、当然地下水道のこと。
学園ではスズメと一緒になってかじりついたものの、途中で集中力が切れてしまったので、そのやり直しだ。
「……他に抜け道は……ないよなぁ」
本を睨みながら謎の魔道士が地下水道の深くにいた理由を考えているのだが、どうも資料を読む限りでは、抜け道というものがなさそうである。
影魔術……の召喚? とかいうのを使って移動しようにも、使った痕跡が強く残るらしいので、無理だろう。そもそもそっちの方面の捜査は、杖士隊がとっくの昔に済ませているはずだ。
ならば物理的にどこか抜け道があるのでは、と思うんだけど、あるのは水だらけの壁内部の水道や、通気口くらい。
壁内部の細い水道を人が移動できないのは当然として、通気口も同じぐらい細い上に、大きな生き物が這いずり動けるほど素直な形にはなっていない。そもそも途中で水車の羽が邪魔するせいで、ここを進むのは猫であっても危険だ。
「……これだけか」
本をあらかた全て読み終えて思うことは、手段は多くなく、不可能だろうということ。
そして、もし魔道士が地下と地上を行き来する手段があるのだとすれば、それは格子戸の鍵を持っているか、落水口のマンホールを開けて通るかのどちらかになるだろうということだ。
相手が鍵を持っていたのだとしたらそもそも溶けているだろうしお手上げなので、私が考えるべきは、落水口を利用して行き来していた、という可能性のみ。
「……まぁ、できなくはないけど」
落水口のマンホール。
そこに鍵はかけられておらず、ただ重いだけの入り口だ。
しかしここを通るには、片手の指かそれ以上の数の男によって蓋を開かねばならず、その際に響くであろう音は、きっと大きな注目を集めるに違いない。
地図に書かれている地下一階の落水口のマンホールは、表通りほどではないとはいえ、夜も常に賑わう地下市場に存在するもの。開けようとすれば音は響くし、その姿も目立つ。なんども往復するには難しい条件だ。
地下二階よりも下は無人だから、そこの落水口を開けて行き来するのは目立たずにできるかもしれないけど……そっちの方も捜索が入っているし、何より同じ無人で鍵のかかってる場所を通ってどうするんだって感じである。
「……酒でも、買おうかな」
自棄になって飲んで眠るわけではない。
ただ、ちょっと考え事に集中したいから、一杯だけ飲んで身体を温めようという魂胆である。
水暖炉の効きの悪さが、こういう細かなところで鼻につく。
私は鞄に財布と、ついでに本を詰め込んで、寮を出た。
「あっ……」
寮から離れた遠くの酒屋で運良く売れ残っていたグログを二本ばかし買い、さて市場の誘惑に負けずさっさと帰ろうという所で、私は二人の男女と出会った。
いや、出会ってしまったと言うべきか……。
「それで、やはり長期休暇はメインヘイムよりもレコルヘイ、ム……」
「ああ、二人でゆっくり棚池で、も……」
談笑途中のレドリアとデリヌスが、前から来た私を認識すると同時に、ゼンマイが力尽きるような動きで立ち止まった。
二人は、近い。クラスメイトや、友人や、親友といった関係では不自然なくらいの距離で、一緒に歩いている。ものすごく近い。
それに、さっきまでの二人、ものすごく楽しそうだった。それはもう、その雰囲気なら手を繋いだほうがしっくりくるんじゃないかってくらい、ものすごく楽しそうだった。
そんな二人が、今は私と一緒に立ち止まり、表情を固く凍らせている。
いけない。このままだと死んでしまう。ここからなんとか、何とかしなければ!
何に? そんなことは知るものか!
「あっ、あー……ゆ、夕飯の支度しなきゃなぁー」
私は口で言わなくても良いようなことを喉から捻り出し、寮の反対方向へとつま先を向け、既に食べ終えた夕食を再び食べる決意を固めて逃げ出した。
「まっ、待って! 何か不自然よ!」
「おい待つんだ、待ってくれ!」
「うっ」
逃げようとしたが、必死な二人によって肩を掴まれ、私はあえなく捕縛された。
「……まさか、この時間……寮から離れた場所で知り合いに会うとはな」
デリヌスの重苦しい言葉が、無駄に私の緊張を誘う。
「夕食がまだのようでしたら……私達と共にいかがでしょう? ロッカさん」
その隣で、レドリアは本気で仕上げた作り笑いを私に向ける。
「……おう」
私は、冷や汗を浮かべながらそう答えるしかなかった。
やけに必死な二人に連れられた私は、デリヌスが人から譲り受けたという、地下の酒場にやってきた。
階段を降りた、およそ地下一階。
排他的な窓のない金属扉の向こうの酒場には、誰もいない。
客は一人。私だけだ。
「……でさ。デリヌス……はさ。レドリアとは、どういう関係なの?」
テーブル席でデリヌスと向かい合った私は、しばらくの沈黙に耐え切れずに訊ねた。
現在、もう一人の鉄専攻……レドリアは、奥で軽い食事を作っているらしい。
私の目の前にいる男、デリヌスは、私とそれほど親しいわけでもない。
ただ何度か闘技演習で見たり、腕相撲などをしただけの間柄だ。
「どういう関係……と、言えば良いのか」
デリヌスは彫りの深い顔に更に影を落とし、地鳴りの如く低く唸った。
「……恋仲」
「おおー!」
「ロッカさん、恥ずかしいから拍手しないで……」
私がデリヌスの答えに金属音の喝采を響かせると、顔を紅潮させたレドリアが大皿を手にやってきた。
テーブルに置かれたのは、ほかほかと湯気の立つ、美味そうな臭いのするソラマメである。
「おお……ありがとう、悪いね。ソラマメなんてこの街にあったんだ、なんか嬉しいな」
「いえいえ、確かに珍しい、高価なものではありますけど……これは口止め料のようなものだと思ってくださいな」
ソラマメを口に放り込もうとしたが、レドリアの言葉にピタリと止められた。
「……二人共、仲良かったんだ」
「くれぐれも……くれぐれも、ナタリーさんには言わないでいただきたいわ」
「秘密にしてるの?」
レドリアは私が持ち込んだグログの瓶をグラスに注ぎながら、唸る。
「……ナタリーさんは、こういう浮ついた事が嫌いなのよ」
「浮ついたとはいうが、レドリア。俺は至って真面目だぞ」
「馬鹿」
あっ、なんか首が痒い。
今のやり取りなんか首痒かった。
「まぁ、隠すほど後ろめたい関係でもないんだが……異国での狭い仲間内だ。学徒の身の上でもある。レドリアの言う通り、表立って浮ついているわけではない」
「はぁ……」
鉄専攻のナタリー配下といえば、ロビナとレドリア。そしてジキルだ。
三人ともナタリーを崇拝だか畏怖だかしてるのは共通だけど、その中でもレドリアは特に寡黙というか、物静かな奴である。
ナタリーに黙って付き従う、忠誠心の塊のような付き人のような女という印象が強かった。なので、こうして普通に男と一緒になって、その、恋仲になっているっていうのは、少し……。
「予想外」
「ジキルにも言われたよ」
「ジキルは知ってるんだ」
「同じく、偶然見つかってな。まぁ、あいつは約束事はしっかり守る奴だから、口止めも問題はないんだがな」
「まぁ、私も言わないよ」
「そうしてもらえると、助かるわ」
聞いてて興味もない……わけでは、全然ない。むしろ、ものすごく追求したい。二人の関係についてはもっと色々聞きたいくらいだ。
けど言いふらす趣味はないので、良いだろう。ナタリーが怖いのは私も知っている。
口を噤むくらいなら簡単だ。そのくらいは協力するとも。
「……ロッカさんは、市場でお酒を買いに? 随分、遅い時間に出歩かれていましたが」
久々のソラマメに舌鼓を打っていると、どうしても話題を変えたいのか、やや強引さのある声色でレドリアが聞いてきた。
私は分厚いソラマメの皮から塩気のある旨い水を吸い取り、グログを一口分啄んでから答える。
「ちょっと、気分転換に酒でも飲もうかと思ってね」
「気分転換。何か、鍛錬でもされているのでしょうか?」
「鍛錬ってなに……ライカンじゃあるまいし。違うよ」
なんだよあんたらその顔。えっ、違うの、みたいな顔すんなよ。
「勉強っていうか……調べ物してたの。その息抜き」
「調べ物……なんだか……ごめんなさい、ロッカさんのイメージには合わないわね」
「まあね。慣れない事してると、頭が疲れるんだよなぁ」
ぐいっと、グログをジョッキで呷る。
……っと、あまり飲み過ぎてもいけないか。私はここに飲みに来たんじゃない。あくまで、成り行きのままに連れられただけなのだ。
この後も本に目を通さなきゃならない……ならないんだけど……。
「……ソラマメうまいなぁー」
「ふふ、気に入ってくれて何よりだわ。他に何か摘めるもの、いる?」
「いや、これ以上は……チーズとか」
「はい、かしこまりました」
穏やかに笑うレドリアが店の奥に消え、向かい側に座るデリヌスが堪えるように小さく微笑む。
私は二人の笑顔を見て、なんとなくまた気分が良くなって、酒を一口、また一口と進めるのであった。
奥の調理場で、レドリアが作っているのだろう。叩くような切るような、時々炒めるような音が聞こえてくる。
その間、私はデリヌスと、学園のちょっとした話をしたり、何故かライカンの体術について論議したりと、案外楽しい時間を過ごした。
とはいえ、元々が他人に近い間柄。私と相手の口下手も相まって、沈黙はしばしば訪れる。
そんな時になって私は、改めて酒場を見回しては、感嘆の息を吐くのであった。
……やっぱり、こんなひとつの建物ひとつを取ってみても、地下の構造がよく出来てる。
ただ地下を繰り抜いて、外側を石で固めただけではない。柱の位置や梁の架け方は、一目見ただけでも感心できるものだった。
当然ながら、床も均一。長年使われたものであろう木の床板は、年月による木材の痩せこそあれども、目立つような全体的な歪みはない。
そう、入り口から向こう側に至るまで、もちろん私の足下だって……。
「……え」
「ん、どうかしたか」
私は、丸テーブルの下の自分の足下を改めて確認し、そこに見つけたものに、思わず思考を凍らせた。
「なんだ、何か落ちたか」
「落水、口……」
私が何気なく腰掛けた、大きな丸テーブル。
以前、私がこの鉄専攻の二人や、ナタリーたちと一緒に腕相撲を繰り広げた丸テーブルの下には、大きな鉄製の蓋……地下へと続く巨大なマンホールが、石レンガをくり抜くようにして、堂々と嵌めこまれていた。
椅子から飛び上がり、私は思わず後ずさりしてしまった。
机の下を見ながら突然の豹変だ。向かい側に座るデリヌスは、私の大袈裟な挙動を見て“なんだ!?”と焦っている。
「あ、ごめん、違う! 別になんでもない。何もいないから」
「……ネズミでも出たのかと思ったぞ、一体どうした」
「それは……うん、確かに。一体どうしたってんだろ」
一体どうした。言っても仕方ないが、それを一番強く思っているのは、多分こっちの方だ。
私は別の椅子の上に置いた鞄をまさぐり、借りたばかりの本を引っ張り出した。
……見たところ、机の真下にあるものは……マンホールだ。かなり古びてはいるけど、ある程度魔金が混ぜられているためか、ほとんど劣化は見られない。ただの鋳鉄ではない、高級な代物だ。劣化の防止を前提にした素材からは、屋外での運用を前提とした意図が見て取れる。
きっと、これが落水口のマンホールだ。図解でしか見てないけど……確か、本のバラ資料の中に同じデザインのものがあったはず。
「デリヌスさん、どうしたの? ネズミがいるの?」
「いいや、ロッカの勘違いらしい……そのチャクラムはしまえ、危ないぞ」
「お、あった」
二人が戸惑う中で、私は本の中に挟まれた一枚の資料を探し当てた。
「テーブル、ちょっと動かすよ」
「一体何なんだ」
「いいから」
丸テーブルをガリガリと動かし、真下の大きなマンホールを露出させる。
……テーブルがすっぽりと覆っていて気付かなかったけど、まさかバーのど真ん中に、ここまで巨大なマンホールがあったとは。
石レンガで周囲を固く固められた、大きな鉄紋の蓋。手元の図と比べて見ても、ほとんど相違はない。
この巨大な鉄蓋こそ、落水口。地下水道へと直通する、巨大な縦穴の入り口だ。
「……おお、なんだその図は。この床とそっくりじゃないか」
「あら、本当……前から私達の間で、これは何だろうーって思っていたけれど……?」
「落水口だよ」
「落水口?」
二人の疑問に、私は確信と希望をもって、固く頷いた。
「……地下に繋がってる、大きな排水口だね。蓋が重くて、複雑な構造になってるから、下水とはちょっと違うらしいんだけど」
「地下……」
いや、待てよ。そもそも、どうしてここに落水口が?
ここはバー。昔からある、何の変哲もないバーだ。バーの床に、どうして落水口なんてものがあるわけよ。
デリヌスは前に、このバーを譲り受けたと言っていた。ここの主人が働けなくなって、それで鍵を渡されたと……。
つまり、ここは元々何の変哲もない、ただの場所……。
いやいや、そうじゃない。もっと前だ。この地下のバーが、バーとして使われるようになった遥か昔から、この場所には落水口があったんだ。
バーは、後からやってきただけに過ぎない。その証拠に、落水口の周りには古びた石レンガで囲まれている。周りの床は、後から張ったものなのだ。
きっと、この地下は元々屋外で……土地を国から買い取って、地下のバーとしたのかもしれない。落水口は、その時に飲み込まれた、と……。
……落水口って、こんな、個人の土地だとか、屋内だとかにあってもいい代物なのか?
この地下酒場が例外……っていう考え方もあり得なくはないけど。
「……落水口は、地下だけのものじゃない、かも……」
もっと厳密な管理下に置かれているものかと思ってたけど、管理は意外と雑らしい。
バーの一部として飲み込まれるくらいだ。きっとここ以外の他にも、屋内に封じられた落水口は、ミネオマルタの各所に多数存在するはず。
ここだけ、ということは有り得ないし、まさか鉄専攻の皆が犯人だとは、微塵も思っちゃいない。
……そして、もしも謎の魔道士が地上と地下水道を行き来できるとしたら。
それはきっと、ここのように人気もなく、開けても誰も怪しまないような、そんな忘れ去られた落水口を使っているに違いない。
「ごめんデリヌス、レドリア。私、もう帰るね」
「おう、そうか……何か、忙しいようだからな。気をつけて帰れよ」
「またね、ロッカさん」
「うん。ソラマメありがとう、美味しかったよ。またね」
うっかり寄り道したと思いきや、まさか酒場で核心に迫ることになろうとは思わなんだ。
屋内の床に存在する、見えざる落水口。忘れられたものは多いだろうけど、それぞれの位置くらいなら、昔の地図を見れば載っているはずだ。
今の地図と照らし合わせてみれば、どの建物にどの落水口が繋がっているかがわかるはず。
そして、地下四階へ直通する落水口の位置を調べれば、自ずと範囲は絞られて……。
こうしちゃいられねえ。なんだか、一気に謎が解けそうで……やる気が出てきたぞ。
もう役場は閉まっているだろうから訊けないけど、朝になれば役場で地図でも見せてもらえるかもしれない。
私が役人に事情を説明した所で、聞き入れてもらえるとは思えないけど……。
事件はもう終わったとか言われる……かもしれない、けど……。
……一旦、明日になったらこの事を皆に話そう。
私だけじゃきっと、行動力が足りない。なに、具体的な道筋は見えて来たんだ。ヒューゴやライカンなら、快く聞いてくれるはずだ。
今は、よく寝て朝に備えよう。早起きして、正門前で皆を待ってやるんだ。
少しでも早く、地下水道事件の謎を解き明かすために。
謎の魔道士よ。お前の謎が取っ払われる日も近いかもしれねえぞ。へへへ。
 




