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第三十四話

第34話

翼を斬れ


ワイバーンが地面に降り立った。

巨大な翼が広がる。

地面の草が吹き飛んだ。

「ギャオオオ!!」

咆哮が響く。

アルベルトが剣を構える。

「翼を狙う!」

ガルヴァンが前に出る。

「俺が止める」

ドン!!

地面を蹴る。

ワイバーンの前へ突進。

大剣を振り上げた。

「はああ!」

ザンッ!

刃が鱗を斬る。

だが――

浅い。

ワイバーンが尾を振った。

ドォン!!

ガルヴァンの体が弾き飛ばされる。

「ガルヴァン!」

リュカが叫ぶ。

ガルヴァンは地面に転がりながら立ち上がる。

「問題ない」

だがワイバーンはすでに動いていた。

巨大な爪がアルベルトへ振り下ろされる。

アルベルトが剣で受けた。

キィン!!

衝撃。

腕が痺れる。

(重い……!)

バルドックが叫んだ。

「下がれ!」

袋から爆弾を取り出す。

導火線に火をつける。

「喰らえ!」

投げる。

ドォン!!

爆発。

煙が広がる。

ワイバーンが後退した。

その隙に――

エリシアが手を掲げる。

「光よ!」

白い光が広がる。

「防護!」

淡い光の膜が仲間を包んだ。

アルベルトが言う。

「助かる!」

煙の中からワイバーンが飛び出す。

怒り狂っている。

「ギャオオオ!!」

空へ跳び上がる。

翼が羽ばたく。

強い風。

リュカが目を細めた。

「また飛ぶ!」

アルベルトが叫ぶ。

「落とさないと終わらない!」

その時。

リュカがワイバーンの動きを見ていた。

翼。

大きい。

でも――

付け根。

そこは鱗が薄い。

リュカが呟く。

「アル」

アルベルトが振り向く。

「何だ?」

リュカが指さす。

「翼のここ」

「弱い」

アルベルトの目が鋭くなる。

すぐ理解した。

「ガルヴァン!」

「翼を押さえろ!」

ガルヴァンが笑う。

「任せろ」

地面を蹴る。

ワイバーンが再び降下してくる。

その瞬間。

ガルヴァンが跳んだ。

大剣を翼に叩きつける。

ズドン!!

翼が地面に押さえつけられる。

ワイバーンが暴れる。

「ギャオオ!」

アルベルトが叫ぶ。

「リュカ!」

リュカはすでに走っていた。

「はやあし!」

赤い光。

風のような速度。

ワイバーンの側面へ。

短剣を握る。

「赤刃!」

炎の刃が燃え上がる。

狙うのは――

翼の付け根。

次の瞬間。

リュカの刃が振り下ろされた。

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