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竜騎士  作者: Blood orange
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究極の術は『花嫁分身の術』変態戦隊参上!1加筆

「ねービーツ様〜何処に連れてくんですかぁ?」

「来ればわかりますよ」


振り返るビーツのお腹は今日もふさふさの毛皮で覆われてる。

ああ〜、そのお腹をナデナデしていいですか? ひっくり返ってお腹をもふもふさせてほしい…なんて言ったら、無理かもな…。


『ナデナデしろ』ってもしビーツ様が言って来たら……きゃー!!

もふもふを…。

ブラウ様にも『ミーヤ、ムギュってしてあげましょうか』なんて言われたら、もー鼻から赤い噴水が出てくるわ。


「「ミーヤ…」」


首筋を刺すような冷気が痛い…。

ヤバイ…ブラウ様を怒らせたら、ビーツ様よりも怖いんだった。何て言ったって、ブラウ様は気高き気品に溢れるツェーの一族の長なんだし。

ビーツ様にツェーの一族の特徴を聞いた時には、マジビビったわ。

いつもは蕩けるような笑顔でミーヤの奇行を許して(?)くれているブラウも、ミーヤが隠し事をすれば、笑顔で叱って来る。

それもクドクドと。

あーまた始まったなんて考え事してれば、すぐに耳を凍らせられる。

さすがですね〜。

でも毎回毎回それを浴びれば、こっちも耐性が出来るってもんだ。すごいね〜人間って。日々進化してんだよ。それが自分の身体で分るって言うのも凄いもんだわ…。

ブラウが息を吹く前に、ミーヤは腰を落とすと指で十字を作った。これはただのカッコ付けだ。ブラウが目を少し見開いている間に、ミーヤの身体が分裂してく。それも一つや二つじゃない。二十とか言うトンデモナイ数だ。


「本物はどーれだ?」


某アニメキャラっぽく、自分の分身全体に魔力を込めているから、ちょっとやそっとじゃどれが本物か見分けがつかない。

コレで時間稼ぎが出来るって考えてたのにさ…。

なのに、向こうも考えたらしく、地面が揺れだすと幾ら分身だと言っても、すぐにボン!ボン!って消えちゃうんだよ。

まさに辺は一辺にして湯煙温泉気分だ。

不思議だよ〜。


「ミーヤ。そんなに行きたくないのですか?」

「へ?」


今、何かブラウ様が物すごいことを言って来たよな気がするんですがね〜。

気のせい?

だって、あの穢れのない天使のような顔で『イキタクナイノカ?』って…。

もしかして…。

あーイケナイヨ〜!!

だって、だって、ブラウ様ってばツェー族だから多分、アソコもすごいんだろうな…。

もう、ミーヤの頭の中ではブラウ様祭り!


「ミーヤ…あの…」

「はぁー。ブラウ、今はそっとしておけ。ミーヤの事じゃ、またよからぬ事を想像しておるんじゃろ」


二人はくねくねとタコ踊りをしながら鼻から鼻血を吹き出しているミーヤを見て、呆れたようにため息を吐いた。



城はもう目と鼻の先。

これから謁見する未来の花婿(王)にも同じ事をすれば、あやつならば簡単に騙されるだろう。そうイタズラを嗾けられ、ミーヤはニヤリと人の悪い笑みを浮かべると先ほどまでのデレデレの顔とは全く違うキリリッと顔をさせると一歩、また一歩と歩きだす。



「ミーヤ…まだ鼻血が垂れてますよ」

「もうよい。そのままにしておけ」

「ビーツ様、一応ミーヤは王への贄…いえ、花嫁なのですからその辺はもう少しなんとかしないと…」


不意に近づいたブラウから鼻を拭かれたミーヤは、しばし呆然となると数秒後に噴水の如く鼻から大量の鼻血を吹き出した。

本当ならば、この日に王との謁見を予定していたのだが、ミーヤの大出血サービスでそれどころではなくなっていた。


また一行はミーヤの奇行により、足止めを食らう事になったのだった。






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