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おっさんと僕とマクダフ その3

 始めに僕が見た光景はひどいものだった。詰め所にあった僕も座ったことのあるイスやヘスサを置いたことのある机が壊れて詰め所の中は物が散乱している状態だった。


「マクダフ!いったい何をやったんだ… 」

「俺がちょっとサンドイッチ持って来るの遅いからとこれですよ… 」

「えっマクダフお昼にサンドイッチ持って行かなかったのかい!… どうして」

「昼飯前にここに持ってこようとしたんですけどね… ちょっと困ったことにお腹をすかしている老婆と子どもがいましてね… ついかわいそうでサンドイッチ渡しちまったんで… 」


 マクダフは優しいところがある。僕でもお腹をすかせている困った人がいたら渡していたかもしれない。でも売り物を勝手に人にタダであげるのは問題だ。

 兵士さんにサンドイッチを渡さなければ僕たちは露天市場で販売することができなくなってしまうためこの兵士さんたちとの約束も守る必要性がある。


「お前が約束を二度も破ったのが悪いんだぞ!もうお前らの露店の販売許可を取り消す!これは決定事項だ!!俺がアナポロス信徒のため二回も許したがもうダメだ」

「ちょ、ちょっと待ってください。確かにお昼にサンドイッチを持ってくる約束はしたかもしれませんが、僕の奴隷のマクダフは困った人に渡してしまっただけなんです。すぐに今から作って持ってきますので… 販売許可のほうの取り消しは… 」

「ダメだダメだ!いくらサンドイッチを持ってこようがスープを持ってこようがダメだ!お前の奴隷は俺に暴力を振るったんだぞきびしく対処するからな!」


 大変なことになってしまった。初めての奴隷が数日でもうしょばつされてしまうことになってしまった。

 露天市場でお店を出せないとしたら料理での金策もできないし僕の奴隷が問題を起こしたのならそれでまたお金が必要になってくるかもしれない。何とかしなくてはならない。


「そ、そんな… パンポタージュも付けますから」

「ダメだ。お前が責任者の場合どんな物を持ってきてもダメだ!」


 どうやら僕にはどうしようもないらしい。これで僕の料理金策が終わってしまった。今手持ちにあるお金は37,651gこれが全てだ。ここから増やす当てがない。これからドンドンどんどん僕のお金は減っていくだろう。耐えられそうにない。せっかくこんな大金を手に入れたのに。


「旦那ぁ… こんな奴らから許可もらう必要性はないですぜ。用が済んだら帰りましょうよ」

「お前!これだけのことをしておいてタダで帰られると思ってるのか… お前には暴力をふるった責任をとってもらうぞ。」

「まぁまぁ、落ち着いてください隊長… 私たちはもらう側であって取り上げられる側ではありませんよ。あくまでもごこういですからね。」


 奴隷が問題を起こしたらそのご主人つまりここでは僕が責任をとらなくてはいけないようだ。いったいどんな責任をとらされるのだろうか。冒険者として働けなくなったりギルドカードの取り上げられたりするのだろうか僕はこわかった。


「この大男は奴隷のようだが… 冒険少年の君がご主人様かい?これはおどろいた。君に責任を取ってもらうことになるが大丈夫かい… 」

「はい、このマクダフの主人は僕ですがいったいどんな責任を取らされるのですか…? 」

「なに簡単さ… 今回のしゅうぜん費用を支払ってもらえばそれでいい。ただ、隊長がおこっているから露天市場での販売許可の取り消しをなくすのはむずかしいよ。」


 またお金だ。お金で解決できることでよかったと言えるのかもしれないが僕はお金で支払うというのがとてもきらいだ。僕がお金を持っているとすぐにだれかが僕からそのお金を取りあげようとしてくる。僕はお金持ちになれるのだろうか。未来がとても見えない。


「はい… わかりました。お支払いしますがどのくらいですか…? 」

「そうだね… 机といすの交換代金だけでいい。銀貨20枚だ。今回だけは特別にこれだけで何とか隊長にも許してもらえるようにこちらからも計らっておくよ… 」

「金を支払ったらさっさと連れていけ!二度と俺に顔を見せるなよ!!」


 銀貨20枚とはずいぶんな値段だ。あの机といすのどこにいったい銀貨20枚などという価値があるのか僕はわからなかった。手元にある銀貨37枚ちょっと。全財産がこれだけの僕からしたら半分以上取り上げられてしまったことになる。また何か金策をしなければならない。でも料理露店金策は販売許可を取り上げられたためもう使えない。


 銀貨20枚を支払って僕はロープにまかれたマクダフをそのままにしておっさんと一緒にエリヤが待っている露天市場へ戻ることにした。今後のことも色々と話さなければならない。お金のこととかだ。

 露天市場ではエリヤがすわって待っていた。ずいぶん時間がかかったためおこられた。


「おそいですわ!さぁヘスサとパンポタを作ってください!夕方の販売を開始ですわ!」

「ごめんエリヤ… 料理露店はもう終わりだよ。販売許可を取り上げられてしまったんだ… 」

「そんな!もうマヨネーズ食べられないのですわ!… 」


 エリヤがとても落ち込んでいた。無理もない。僕と同じようにとつぜん仕事を奪われた形になってしまったのだ。僕たちのいかりの向きはマクダフの野郎に向かっていた。


「おいマクダフ!なぜヘスサ持っていかなかったんだ!お前は何をやってたんだ… もう料理露店開けないぞ」

「ダフさんお昼ご飯時の少し前に持っていきましたよねヘスサを詰め所に?あのヘスサはではいったいどこにいってしまったのですか?」


 僕たち二人に言われてもマクダフの野郎は少し困った顔をしながら答えた。悪びれる様子もなくだ。


「い、いやこれには訳があるんですぜ… 一言では答えられないような訳がね… 」

「ジョン、エリヤこいつに文句を言ってもしかたがない。露店販売の許可を取り上げられるとはな… 今日はもう店じまいだ。じゃあ明日またここに集合だ。」


 おっさんはそう言ってまたどこかへ行ってしまった。販売許可を取り消されたのに露天市場でまた何をするつもりなのだろうか。むしろ僕たちはまた露天市場へ来てもいいのだろうか。今日はずいぶんと早い宿屋へ帰ることになった。スキル上げもとちゅうまでしかできていない。明日からまたこんな状態でスキル上げを続けることはできるのだろうか。


 宿屋で僕は何も言わずにベッドに入ってすぐに寝た。夕ご飯も食べてないがとても早い就寝だったが明日のことを考えると今から眠っていたほうがよいだろうと思ったからだ。

 僕の奴隷のマクダフがどこで寝たかは僕はしらない。

ステータスのスキル一覧と所持金とアイテム袋内アイテム

武器スキル類

刀剣スキル 14

盾スキル 3

戦闘技術スキル 9

生産スキル類

料理スキル 13

その他

鑑定スキル 0.3


所持金

17,651g 蛇肉たくさん ???のスクロール6枚 武器破損した剣 木剣2本

奴隷のマクダフ野郎

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