7 計画
どうぞよろしくお願いします。
「1月3日、雅姉ちゃんはひとりで外出して、匠海くんは天堂さんと?」
ソウヤくんが考え込む。
「その時に、雅姉ちゃんちに、いや、伯母さんと母を呼ぶことでも。
匠海くんは……、トモちゃん、連れて逃げられない!?」
えっ!?
「えーと?
うーん、どうだろ?
難しいんじゃないかな?
外には出る予定だけど、匠海くんも連れて、天堂さんから走って逃げるって言うことになるけど。
無理な気がする」
うん、天堂さんが太っているおじさんだとしても。私ひとりなら逃げ切れるかもだけど、匠海くんを一緒にだと……。
「それに、天堂は朋佳さんを狙っているよね?」
加藤さんが言って、アキとマユミと相原くんの顔が強張った。
川上先生はじっと考え込むような顔でこれまでの話を聞いている。
「匠海くんを上手に世話してくれている朋佳さん。
自分から逃げ出そうとしているような篠原。
篠原の代わりに朋佳さんを支配して言うことを聞かせようとしてるんじゃないかと。
俺は思ってて」
私は最後に熱っぽく見つめられて、手を握られたことを思い出して、ぞっとした。
顔色が悪くなったんだろう。隣の席のアキが手を伸ばしてきて背中に触れてくれる。大丈夫だよって。
加藤さんが話を続ける。
「まあ、これはまだ仮定の話なんだけど。
篠原としては、天堂から逃げるために、自分の代わりを置いていかなくてはと思ってるんじゃないかと。
長年モラハラや支配を受けていて、そういう感覚なんだろうな。
朋佳さんのことは最初から『自分の高校生の時に似ている』と盛んに言っていて、天堂もそれを認めるようなことを言っていたんだよな?」
最後の言葉は川上先生に向けられていて、川上先生は頷く。
「ああ、夫婦でそう言っていた。
だからか、篠原は若宮に遠慮がなかったよな。
自分の身代わりだからと思っていたんじゃないかって」
アキが叫んだ。
「じゃあ、3日は行かなきゃいい!!」
都さんが言った。
「それはできないのよ。
1月3日、朋佳ちゃんが天堂家に行ってくれないと、雅が出てこれない」
「でも、代わりにトモが!」
「落ち着いて。
だから、こうしてみんなで話を共有して、これからのことを計画しておきたいの。
まず、雅が私達に会いに来た時に、ソウヤくん、お家の人を連れて来てもらえる?
こちらはアメリカの話をしてくれたご夫婦に頼んでる。
雅の方はそこで気がつけば、保護ってことになると思う。
雅は川上がいると思って来るけど、川上には朋佳ちゃんと一緒に天堂家に行ってもらおうと思ってる。
でも、最初からそうすると、雅がこちらに来なくなるかもだし、天堂が警戒しそうよね」
「私、大丈夫です。すぐ外に出る予定だし、部屋に入らないでそのまま出ましょうとか、言えるかな?」
「誰か……」
都さんが言うけども。
そんな危ない所に他の子連れて行けるわけないじゃん!
読んで下さり、ありがとうございます。




