030 コユウケッカイ?
「イリス、氷結魔法」
《氷結魔法Lv.10【固有結界】の発動準備をします》
発動準備と同時に体が急に重くなる。
消費魔力が多すぎて、体の力が抜けたみたいだ。魔力は0になっても死なないけど(数値で言うマイナスになったら話は別)体の力が入りづらくなるらしい。
その魔力を一気に使ったらこうなるに決まっている。けど、その魔力消費のおかげで僕を中心として地面に巨大な魔法陣が出来る。
Lv.10の魔法は僕には術式がまだ難しい、だから術式と魔法陣はイリスに任せる。僕は魔力に集中する。
普通の魔法なら余分に消費する分には威力が上がるだけだけど、【固有結界】。
なんだっけ………確か魔法にもっとも近い魔術が【固有結界】………術者の心象風景をカタチにし、現実に侵食させて形成する結界。
本来魔術だったものを魔法で使用………考えただけでゾクゾクしてきた。
「イリス、この固有結界の名前は?」
《ありませんよ。主人が好きなように》
好きなように、僕の心象風景をカタチに…………なら、僕の固有結界の名前は────
SUI side
「何、この………桁外れな魔力。普段から魔力が漏れ出ているのに魔力欠乏症になる雰囲気もないと思っていたけど………」
流石魔王と言うべきなのだろうけど、魔王…………屍は魔王になりたて。あまりにもおかしい。
それにLv.10の魔法がコユウケッカイ?。そんな魔法知らないし、本来Lv.10の魔法はコキュートスとアブソリュートの2種類、なんで違う魔法なの?。
「スイ!」
「な、なに?」
「今から………寒くなるよ」
「………え?」
「固有結界………【────】!!」
私と屍、そしてロキルウォードックを爆音とともに
光が包む……………




