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016 鏡

 SIKABANE side

「スイ!…………そっち行った」

『わかってる』

 《氷結魔法多重発動準備できました》


 スイに名前を付けてから早2週間。

 中層の魔物半全滅を目標に活動してる。

 上層の魔物と違って、中層の魔物は繁殖力が強いため、狩るのにも時間がかかってる。

 とはいえ、生態系とか詳しくないけどイリス曰く、《卵など孵化してない個体は放置しましょう。親がいなくてもここの魔物は育ちますから》とのこと。

 なので、一部の魔物と卵を除いた半全滅、数を半分まで減らしてる。


「ふぅ、あと何体くらい?」

『知らない。イリスってのに聞けば?」


 スイは少し冷たい。

 けど、戦闘中カバーなどしてくれるのにすごい冷え切ってるわけではない?。


《今ので最後みたいです。一度上層のセーフティーエリアに戻り、準備が整い次第下層に行きましょう》

「そうだね………スイも行く………でしょ?」

『1人じゃつまらないからね。行くわ』


 ということで、半全滅をしたことで移動が安全になった道を通って上層に戻る。

 え?下層の入り口はいつ見つけたかって?。

 2週間もすれば見つかりますわ、入り口くらい。ただ、もう少し力をつけてから下層に突入しようとイリスが提案してきたから半全滅作成をしていただけです。

 

 


 ということで上層のセーフティーエリアに来ましたよ。やっぱりこの空間臭いね。


『くっさ。何ここ』

「元々死体いっぱいあった…………だから臭い」

『死臭ね………』

「………ん?」

 

 おや、何かある。

 これは、鏡台だろうか?特に何の変哲もない普通の三面鏡の鏡台。上から落ちてきた?。

 でも、台は壊れてないし鏡に一切のヒビがない。僕が言うと少し説得力に欠けるけどこの高さから落ちてきて無傷?。

 僕の時と違ってクッション(したい)もなにもないのに?。


『魔王。鑑定してみなさい』

「ん?うん」


 


 月夜の妖精の鏡

 ◆耐久度∞

 ◆付与効果なし

 ◆月夜の妖精と会うために必要とされる鏡。使用できる人は限られており、使用できる者であれば鏡台とネックレス状態を切り替えることができる




 そもそも月夜の妖精とは?という話。

 けど、耐久度∞か。すげえ。


「それで………月夜の妖精って?」

《少し長くなります》

「あ、うん」

《この世界には大きく分けて4つの種族があります。

最も数が多く街などが栄えている人族。

人と共存する者、人と敵対する者、どちらでもない者、さまざまな生き方をする魔族。

獣人、エルフなどの亜人。

そして、魔法を得意とし、人前にあまり現れない月夜の妖精を含んだ妖精族。

月夜の妖精は妖精族の中でもかなり珍しく、月夜の妖精と友好関係を結べた者は一生分の幸福を使ったと言われるほどです》

「へ〜…………で、この鏡台がないと会えないんだ」


 なんとなく、なんとなく鏡台に触れると鏡台は強い光を放ち始める。

 突然のフラッシュというのもあるけど、その光はあまりにも強い光で流石に目を開けていられなかった。それはスイも同じようで、目を閉じてるらしい。

 そしてしばらくして光が止むと鏡台は消えていた。代わりに、僕の手には鏡のネックレスが握られている。




 月夜の妖精の鏡

 ◆所有者:()()()()

 ◆耐久度∞

 ◆付与効果なし

 ◆月夜の妖精と会うために必要とされる鏡。使用できる人は限られており、使用できる者であれば鏡台とネックレス状態を切り替えることができる




 僕が…………所有者になってる。

 鏡自体の鑑定結果はほぼ変わらないけど、新しく所有者の欄が増えてそこに僕の名前がある。


「え………これ」

『ぶら下げておきなさい。もう魔王のになっちゃったんでしょ?』


 困惑しているとスイはそれを察してくれたのかそう言ってくれた。やっぱり優しい。

 スイに言われた通りにネックレスを首から下げる。


「イリス、月夜の妖精って………どこにいる?」

《少なくとも迷宮などにはおりません》

「そっか………」

『イリスはなんだって?』

「少なくともこんなところにいないって」

『そ。それならさっさと準備してしゅっぱ』

《個体名スイの進化準備が完了しました》

『………何よその顔。間抜けズラしちゃって』

「スイ………進化できるって」

『………マジ?』

「マジ」

 


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