21 不死の王の森へ向かいましょう
アリサちゃんがいろいろ認定試験を受けている間に、ギルド受付のサマンサからこっそりギルド依頼を受けてたんです。
まだ掲示板に張り出される前のやつ。
別にまったく美味しい依頼ではないんですよ。逆にあまりにも報酬の悪い依頼だったので普通に依頼掲示板に張るのを躊躇されてた依頼なんです。
それをちょっと強引に、こういうやつがあるって聞いたんだけどってサマンサに聞いたところ、
「どこで聞きつけたんですか。アリエルはいろいろ裏情報を知りすぎてて怖いですよ」
確かにいろいろと普通では知られてない設定を知っちゃってますけどね。
「マーケイン牧場のフォレストウルフの依頼を引き受けましたので、これに行きましょう。
3日後の朝にこちらを出発することになってます」
そういうふうに、シモンとアリサちゃんに伝えておきました。
本当はこれの前に薬草の採集依頼とかしてたんだけど、面倒だからそれはいいよね。
うちらもそれなりに懐は豊かですし、実はアリサちゃんはお金持ちってことをわたしは知ってます。
「ずいぶん日程に余裕がありますの」
「つきましては、アリサちゃん。
図書館で事前調査をお願いしてもいいかしら? 特に牧場付近の森についての調査を」
「わかりましたの」
これだけの条件があればアリサちゃんならちゃんと調べ上げてくれるでしょう。
というか、もともとアリサちゃんがこの依頼を選んで受けたはずだから、きっとある程度すでに知っているでしょうね。
「シモンは主にフォレストウルフについて、ギルドなどで聞き込みをお願いします」
「わかった」
まぁこっちの方はある程度どうでもいいんですけどね。ちゃんとシモンにも役割を振っておかないと。
「わたしは旅の準備の方を受け持ちます」
一日たっぷりかけた調査で、ちゃんとアリサちゃんは十分な調査をしてくれてました。
宿の部屋でアリサちゃんの報告を聞きます。
600年前の魔王戦の際、四天王の生き残りの不死の王を封印した森がそこにあることを。
そして、その封印をしたのがシモンとアリサちゃんのご先祖の勇者と賢者、それにまもなく出会うであろうエルフの祖母だったことを。
「そんなご先祖がいたんだなぁ」
とシモンは感慨深げですが、態度からしてやっぱりアリサちゃんは知ってたっぽいよね。
本来なら、ここでいろいろアンデッド対策の準備となるんですけど、小説と違ってチート化したわたしがいるからなぁ。
たぶんだけど、アンデッドなら一掃できると思うんですよ、今のわたしなら。
その後始末は小説どおりにアリサちゃんにまかせるとして、問題はちゃんとライナと出会えるかどうかですね。
今のところ日程的には問題なく進んできてると思うので大丈夫だと思うんだけどなぁ。
まぁここで出会えなくてもライナの居場所はわかってるし、どちらにせよ今後のルートで行くところ。
なんだかおかしな感じになっちゃったけど、概ね小説どおりにストーリーを進めれそうですね。
わたしも、このまま勇者シモンのハーレム要員の一員としてハッピーエンドを目指すことにしましょうか。
-- 完 --




