19 わたしがアリサちゃんのお姉様なんですか?
シモンもアリサちゃんもすること終わって賢者モードのようです。
最後まで立ち去るタイミングを失ってたので全部見させてもらいました。アリサちゃんのはじめての場面は心のおくにずっと残しておこうと思います。
アリサちゃんもこれでシモンと合流できたし、わたしはもういなくなってもいいよね。
きっと2人で仲良く冒険してくれるよね。
そう言い出そうと思ってたんですが、いきなりアリサちゃんに両手で手を握られてしましました。
え、逃さないぞってこと?
「アリエル様、あなたのおかげでお兄様と結ばれることができましたの。
この御恩は一生忘れませんの」
うん、よかったね。でもわたしがいなくてもきっと結ばれたはずだよ。
「お姉様って呼んでもよろしいですか?」
「え?」
どこから出てきたの、その話は!
「だって、アリエル様がお兄様と結婚すればそうなるわけですし、今から呼んでも構わないと思いますの」
「待って、わたしとシモンが結婚?」
そりゃまぁ次男とは言え貴族ですし玉の輿かもしれませんが、勇者とかのワケアリ物件はどうかと思うんですよ。
「そうですの、お兄様は女性を捨てるような薄情な男ではないですの」
確かにシモンの性格からしたらそうでしょうけど、わたしとしては今のうちに自然にさよならできればそれはそれでいいかなって。
「シモンの結婚相手にはアリサちゃんがいいと思うわよ」
「わたしは二番目でいいですの。お姉様の次で」
あぁもう許可した覚えもないのに、お姉様ってなってるし。
「でもね、アリサちゃん」
そう言いかけてやめました。
アリサちゃんと議論で勝てるわけがないんです。だってわたしがそう設定したんだから。
「わかりました。それでいいです」
「やったぁですの、お姉様よろしくですの」
アリサちゃんがそう言ってわたしに抱きついてきた。
どうでもいいけど、アリサちゃん服を着ようよ。
こんな可愛いアリサちゃんに裸で抱きつかれてると、百合っ気とかないはずのわたしでもちょっとその気になりかねないよ。
魔性の女だよね、アリサちゃんって。
☆★☆
とりあえず、日が暮れたことですし腹ごしらえだけしてから、今後の話に。
「アリサちゃん、多分だけど、シモンに大事な話があってここへ来たんじゃないのかな?
わたしがシモンと会ってから、そして結ばれてからなんかいろいろ大変なことになっちゃってる理由をアリサちゃんが教えてくれたりするんじゃないかと期待してるんだけど」
そう言って強引に話を進めることにしてみた。
「そうですの。お兄様に大事な話があって来たんですの」
「なんだろう? それってアリエルにも関係する話なのか?」
「大いに関係しますの。仮説だったことも証明されたようですの」
そう言ってシモンにいろいろと話し始めた。
シモンは生まれつき周りの人の能力を発達させるスキルがあること。
妹であるアリサを筆頭に家族全員がそのスキルの影響を受けていただけでなく、学校の同級生をはじめ、街に住む人々もシモンの影響で能力が向上していたこと。
そのスキルはシモンとの距離と時間により影響が変わること。
それらを例を上げて話したのであった。
「それじゃ同級生たちが皆成績がよかったり、パーティーの皆がどんどん成長していったのは……」
「うん、全てお兄様のスキルのおかげってわけ」
「そうだったのか……」
「それでね、これは仮説だったんだけど、お兄様と肉体関係を結ぶとそのスキルの影響は最大限になるんじゃないかと、それをアリエルお姉様が証明してくれたみたい」
「そうなのか」
そしてたぶん、アリサちゃんも今日のことで、よりいっそう最強になったんじゃないかな。
後でこっそり、お口でしても大丈夫だったってことも、アリサちゃんに教えておくことにしましょう。




