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17 待ってアリサちゃん、あなたこそが真のヒロインなんです

新連載スタートしました。よろしくお願いします。

「勇者のやりなおしは妹への転生から」 https://ncode.syosetu.com/n7663eo/

(下の方にリンクがありますのでそちらから飛ぶと便利かと思います)

「お兄様、見つけましたの」

 朝、寝坊気味に目を覚ますとそこには可愛い女の子の姿が。

 待って、今のわたしたちの姿は昨夜の情事のまま……つまり服着てません。


 その女の子とバッチリ目が合いました。どう考えてもこの状況は、この女の子がアリサちゃんなんだよね。

 なんて最低の出会いなんでしょう。


「ごめんなさいですの」

 扉をバタンと閉めてアリサちゃんは駆けていきました。


「待って!」

 慌てて服を着て追いかけます。あせってるのでなかなか手間取ってしまいます。

 シモンも慌ててるようです。


 それにしても部屋って内側からカギかけてたよね。と思ったら勢い良く開けたせいでカギが引きちぎられてました。

 さすがアリサちゃん最強です。

 後で直しておかないとね。


 急いで外に出たけどアリサちゃんの姿は見当たりません。

「シモンはあっちを探して」

 シモンと二手に分かれてアリサちゃんの捜索に入りました。

 通りの角を曲がったところで、隅っこに立ちすくんでるアリサちゃんを発見しました。


「アリサちゃんですよね?」

 近くでじっくり見ると、何この美少女は。

 鏡で見たアリエルの顔もなかなかいけてると思ったけど、はっきり言ってレベルが違いすぎますよ。

 よくこんな美少女見て育ったシモンがわたし程度で妥協したものだね。よほど溜まってたんでしょう。


「あなたはさっきの……ごめんなさい。まさかお兄様にこんな素敵な彼女ができてるとか想像もしてなかったですの。

 驚かせようと思って……」

 いやまぁわかるけどね。作者のわたし自身、シモンがあんな積極的に行動するとは予想もしてなかったから。

 アリサちゃんがそういう認識なのは、よーくわかりますよ。


「とりあえず、シモンと合流しましょう」

 思いっきりショックを受けてる様子のアリサちゃんを連れてシモンを捜索。

 さきほどの反対側を進むと、すぐにシモンとも合流できました。


「いまさらって感じだけど紹介しておくよ」

 シモンを挟んでなんとも微妙な空気のままの3人。シモンが意を決して話し始める。

「妹のアリサだ」

「アリサちゃんのことは、シモンからたくさん聞いてますので、初めてって気がしません」

 話を聞く前からよく知ってるってことは内緒です。

「こっちはアリエル。2人でダンジョンに潜ってる」

 微妙な紹介ですね。肝心なことは言ってませんがまぁ現場を見ちゃってるのであらためて言う必要はないってことでしょう。

「いつも兄がお世話になってますの」

 アリサちゃんも神妙な態度であいさつをしてくれる。


 うーん、雰囲気が悪いな。ここはわたしが頑張ることにするか。

「アリサちゃん、お腹がすいてたりしない?」

 確かアリサちゃんは小説ではお腹すかせてたよね。

「うん、ちょっとお腹がすいてるかもしれませんの」

 無事に話を合わせてくれました。

「じゃ、ご飯でも食べながらにしましょ。

 ね、シモン。いつも使ってる酒場の食堂でいいかな?」

「あぁ、そうだな」


 やはり何かいっしょに食べるのはいいですね。それだけで雰囲気がよくなります。

「それにしても、アリサ。よく俺の居場所がわかったな」

「お兄様の匂いを追ってまっしぐらですの」

 あ、このフレーズは小説でもあったよね。

「マジ?」

「冗談ですの。お兄様の残した物から追跡呪文を使って居場所を特定しましたの」

「そうだよな、いくらなんでも匂いとかで追跡できないよな」

「さすがに匂いで追跡するのは同じ街の中が限界ですの」

 うーん、懐かしいね。やっとここまで話が来たんだねってほとんどまだ話の序盤もいいところだけどね。


「それでお兄様は今はアリエルさんとお2人ですのね」

「ついこの前までもっと多くでダンジョン攻略してたんだけどな。そのパーティーは他の街へ向かって今は2人だ」

「そうですのね。お兄様が幸せそうでよかったですの」

「そうだな、アリエルといっしょにいれて今は幸せかもな」

「よかったですの。お兄様の元気そうな顔を見に来ただけですの。今夜にでもまたガダウェルへ……」

 え、ちょっと話の流れが変だよ。それじゃダメだよ、アリサちゃん。


「待って、アリサちゃん」

「なんですの?」

「アリサちゃんはシモンといっしょに冒険者になりたかったんじゃないの?」

「アリサ、そうなのか?」

「……そんなことないですの。アリサはただお兄様の……」

「アリサちゃん、嘘をついちゃダメ。自分の気持ちをごまかすと後悔するよ。アリサちゃんのシモンへの気持ちはその程度だったの?」

「……だって、お兄様には、もうアリエルさんが……」

 うーん、ここでこれ以上の修羅場になるのはまずいね。


 アリサちゃんがこんな弱気になるとは予想外だった。もっとガシガシくる子だと思ってたのに。

 どちらにせよ、ここでアリサちゃんを逃がすわけにはいきませんからね。

 何と言ってもアリサちゃんこそがメインヒロインなんですからね。

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