永久へ
世界が赤から紫へ変わるころ、俺は少し清々しい気持ちで歩いていた。
叶わないこととは理解して君に伝えた。だけど願いは込めた。君は俺が俺である証だから。
「真哉」
振り返ると君がいて、その睫毛は濡れて光っていた。一瞬信じられなかった。
「ずっと気づかなくてごめんなさい。ずっと傷つけてきてごめんなさい」
君を傷つけるのを恐がって、自分が惨めになるのを恐れて言わなかった想いは穢れを知らず、君のもとへ届いただろうか。
「ずっと好きでいてくれて…ありがとう」
君を愛し続けると誓って泣いたあの日から1ミリも動かない想いが確かにあった。
「私も、真哉が…真哉が好きです」
かけよって、君の華奢な肩を抱き締めた。
Dear You
迷いなく君をずっと想っていた。幼いころから知ることを、誇りだと信じて。それに甘えて、自分が進む勇気をもたないことを見ないふりをしていた。本当は関係を失うのが怖くて怖くて逃げ出していた。だから彼が知らないうちに進んでいたことを気づいてなかった。
今までで誰よりも信じていた彼。彼も曇りなく君を想っていた。ただ自分より勇気をもっていた。
君が海が怖いというのなら、君をはこぶ船になりたかった。
君が空を飛びたいと願うのなら、君の翼となりたかった。
君が世界をつらいと思うのなら、身を隠す盾となりたかった。
だけど君は自分で幸せを見つけたから、俺はずっと見守っていく。どんなにつらくても、哀しくても、君を好きでいることが俺に許された強さだったから。孤独を駆けて、虚無に立ち竦んでも、まっすぐまっすぐ想っていようと、迷いがなかったときのように好きでいようと。
ただ、あの日君の目から涙が落ち、その涙は水面を波立たせた。君を泣かせた彼が許せなくて、泣く君を見たくなくて、強引に口づけた感覚は今も唇に強く残る。
後悔の念が押し寄せた。後悔して、自分をずっとずっと責めた。ただ、もうばれてしまう気持ちなら、自分の言葉で、嘘なく伝えたかった。彼は許してくれるだろうか、君を想っていたことを、君を抱き締めるひとかけらの希望も捨て切れずにいたことを。いや、例え許されなくてもそれが真実だから。誰に軽蔑されようと、どんなに罵られてもいい、俺は願いながら君に伝えた。
ふりむいて
好きだ。好きだ、ずっと好きだった。何を伝えても変わらないかもしれない。でも変われと願った。
今、君のすぐ隣に俺はいる。これから何があるかなんて分からない。もしかしたら別れがくるかもしれない。絶対なんてないこの世界で、俺は自分を信じて叫びたい。いつになっても俺は君が好きだ。絶対に。もし星が願いを聞いてくれるなら、君も同じ想いでありますように。
幸せに、するから。
すごい時間かかってしまったけどなんとか完結しました!!
なんか雅憲がすごいかっこよくなっちゃったけど、苦労したのは奏子ちゃんが悪女にならないようにすること 笑
なんかちょっぴり切なくなってもらえたら嬉しいです。




