1番・2番を描く(構造編)
2番、描いてますか?
歌詞では、1番・2番に違う詩をあてる(リピートしない)ものも多いです。
※ 自由詩であっても、一部分だけ、歌詞の1番・2番のように、対応させて描くこともあります。
でも、2番を描くのが苦手ってかたは、少なくないみたいで。
そこで。
2番ってどうやって描くのか、考えてみるとします。
ここでは、1番・2番の構造から、類型を挙げてみましょう。
【用途】
自由詩:X(部分的になら△)
歌詞:○
① 対応型:並列
1番と、内容をあまり変えず。
似た意味の違うフレーズで、描きます。
【メリット】
・2番用に、わざわざ、内容を考えなくてもよい
・どちらを使おうか、迷ったフレーズを。1番・2番の両方に配置れば、両方使える
【デメリット】
・同じ内容の繰り返しのため、厚みは出てもひろがりがない
・同じ単語を使うのはかまわないが、そこから違うフレーズを組むのがのぞましいため。ボキャブラリーと、フレージングの能力が求められる
・歌詞として歌うとき。1番・2番が似てしまうため、暗記しにくい
② 対応型:逆接
1番と、逆のことを言って。
違う見方もあることを示したり(両方、ありだよね)。
1番が、むしろ前振りで。2番で語ることにこそ、真意があったり。
方向性が逆なのと、1番・2番の比重に、偏りがうまれる場合もあるだけで。①とはあまり、描きかたは変わりません。
起・承は、並列の描きかたをして。転・結で逆接に切り替えたりもします。
【メリット】
・反対むきの、方向性を提供することにより、厚み・深みが出る
【デメリット】
・どちらが、作者の真意なのか、読者が混乱しかない。場合によっては。真意と、とらえられたくない前振りを、そうとられる危険性も
→ 歌詞のラスサビ※や、自由詩の最終部分で、作者の真意がどちらにあるのか、明示してやればよい
※ ラストサビ。2番のあとに、Aメロ、Bメロ抜きで、締めにもう一度くるサビ(Cメロ)。2番とのあいだに、Dメロを挟む場合もある。
③ 対応型:分岐
①と②のあいだ、と言いますか。
結論は分岐するものの、逆接ほど、かけ離れたものにはならない。
これも、②と同じように。
起・承は、並列の描きかたをして。転・結で分岐させるやりかたがある——というか、むしろこのほうが、描きやすいかも。
承の部分から、ずらしはじめるのもいいと思います。
→ メリット・デメリットは、①②を参照のこと。
④ 対応型:視点変更
1番・2番で、誰の視点かを変えます。
わたし/あなた
能動/受動
が、主なものかと。
これも、やはり。そのふたつの視点の関係性によって、①②③のいずれかの構成にも、なることが多いと思います。
【メリット】
・視点の切り替えにより、多角的に描ける
・1番の視点では、死角になっていたものを、2番の視点では、とらえて描くことができる
【デメリット】
・視点の切り替えが明示されていないと、混乱を招きやすい
→ 冒頭部分で、一人称や主語を、比較できるようにきっちり明示してやるとよい
⑤ 承継型
1番の続きを、2番で描きます。
【メリット】
・全体で、一本のおおきなスジがとおる
【デメリット】
・1番・2番で、メロは対応しているのに、内容が対応していない場合、描くのが難しい
⑥ 不対応型
1番・2番の内容や形式が対応せず、むしろ、まったく異なった(文字数や、音数は合っていても)描きかたをします。
【メリット】
・意外性があり、面白い
【デメリット】
・まるっきりとは、言わないまでも。別の作品を立ち上げるのに近い、労力が必要な場合がある
ここに載せるために。1番しかないものに、けっこう2番を加筆しました。




