二冊目
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┃◎慣れるということ ┃
┃ 09/05(水曜)┃
┃ 【1】 ┃
┃・昨日は外に出ないでゴロゴロ┃
┃してた。家の中でボーッとして┃
┃いるのもたまにならいいかもし┃
┃れない。 ┃
┃・普段は出来ないことしようと┃
┃思ったけど思い付かない。テレ┃
┃ビ付けてもニュースばかりだし┃
┃。家にこれといって遊べるもの┃
┃がないし。 ┃
┃・午前0時には10歳に戻るか┃
┃らママの前に現れてみた。 ┃
┃・ママの前に行ったらすぐに抱┃
┃き締められた。柔らかくて気持┃
┃ちがよかった。 ┃
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┃ 【2】 ┃
┃・悩み事何でも聞くって言われ┃
┃た。こんな変な悩み話せないよ┃
┃。抱き締めてくれて嬉しかった┃
┃よママ。 ┃
┃・久しぶりに見たママの顔は綺┃
┃麗だったな。私の顔を見て安心┃
┃して涙流してた。 ┃
┃・でももう普通に逢うことは難┃
┃しいかもしれない。 ┃
┃・本当はずっと側にいたいんだ┃
┃よ。本当はずっと笑顔で話して┃
┃いたいんだよママ。 ┃
┃・昨日は友達が訪ねてきた。学┃
┃校に毎日行っていた私が少し休┃
┃んだだけでこんな心配してくる┃
┃んだ。 ┃
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┃ 【3】 ┃
┃・さすが私の友達。でも逢うこ┃
┃となんて出来なかった。 ┃
┃・もちろんヤバいくらいに逢い┃
┃たかった。あって笑いたかった┃
┃。でも無理矢理追い返してしま┃
┃った。悪いことした。 ┃
┃・無理矢理部屋に入ってこられ┃
┃てもそこにいるのはママより年┃
┃取ったおばさんだから。無理矢┃
┃理入って来られるコッチ側より┃
┃も無理矢理入ってくるソッチ側┃
┃の方が驚くと思うから。 ┃
┃・これから登校の時間だけど、┃
┃朝も友達くるかも。 ┃
┃・すごくすごく優しい友達だか┃
┃らね。 ┃
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┃ 【4】 ┃
┃・夜におばさんになっていくこ┃
┃とを一生やり続ける気持ちで動┃
┃いてたけど、治るかもしれない┃
┃んだよね。 ┃
┃・こういう生活も慣れてきてそ┃
┃れなりに楽しい。でもやっぱり┃
┃今までの生活に戻りたい。絶対┃
┃に元に戻ってみせる。 ┃
┃・お姉ちゃんが、30分に1歳┃
┃ずつ歳をとっているのかもだっ┃
┃て。お姉ちゃんは頭がいいから┃
┃たぶん合ってるな。 ┃
┃・これを頭に入れておけば色々┃
┃なことが出来そうな気がする。┃
┃行動のヒントになるような気が┃
┃する。 ┃
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┃ 【5】 ┃
┃・私がおばさんの時にママやパ┃
┃パと会ってしまった場合の対処┃
┃法を考えてみた。 ┃
┃・お姉ちゃんが通う大学の関係┃
┃者として家に来てる設定にする┃
┃とか。お姉ちゃんが居酒屋で出┃
┃会った居酒屋仲間として家に出┃
┃入りしている設定にするとか。┃
┃考えたけど無理がある。 ┃
┃・頭の回転が速くないとほぼ別┃
┃人の年増はこなせないってこと┃
┃か。もっと細かい設定を考えな┃
┃くては。 ┃
┃ 【終】 ┃
┃ ┃
┃ ┃
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┃◎広がる可能性 ┃
┃ 09/06(木曜)┃
┃ 【1】 ┃
┃・いつでも部屋の窓から外に抜┃
┃け出せることが分かった。これ┃
┃でママやパパに姿を見られる恐┃
┃れもなく外に出られる。 ┃
┃・これでママやパパにおばさん┃
┃姿を見られる確率が減った。体┃
┃力を使わなくても簡単に降りら┃
┃れて簡単に登れるからいい。 ┃
┃・道に面してないから安全に二┃
┃階から外に降りることが出来る┃
┃。 ┃
┃・これでおばさん生活での可能┃
┃性がぐーんとかなり広がったよ┃
┃ね。 ┃
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┃ 【2】 ┃
┃・ママやパパは常識のある人だ┃
┃から勝手に部屋には入ってこな┃
┃い。それにもしも入ってきたと┃
┃しても布団を膨らませとけば大┃
┃丈夫だと思う。 ┃
┃・だから長い間、部屋を空っぽ┃
┃にしても大丈夫だろうな。おば┃
┃さん姿を見られないことが一番┃
┃大事だ。 ┃
┃・ランドセルとか机がある子供┃
┃部屋におばさん姿の私って合わ┃
┃ない。我が子の部屋に忍び込ん┃
┃だ母みたいな感じだ。 ┃
┃・合わないけど、今までこの部┃
┃屋でずっと生活してきた訳だか┃
┃ら落ち着きはする。 ┃
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┃ 【3】 ┃
┃・児童相談所の人とかに相談し┃
┃てなければいいな。ママは心配┃
┃性だから相談してることは十分┃
┃考えられるもんね。 ┃
┃・私は児童ではなく中年だけど┃
┃。 ┃
┃・ベッドの大きさはなんとかな┃
┃ってるかな。 ┃
┃・出会い系アプリでいい人発見┃
┃した。真面目そうだしカッコい┃
┃いし。 ┃
┃・その人と仲良くなりたいな。┃
┃でもそのアプリに載せた写真は┃
┃朝の若い私なんだよな。 ┃
┃・朝しか会えないんだよな。夜┃
┃になるとおばさんだし。 ┃
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┃ 【4】 ┃
┃・それに深夜になると小学生だ┃
┃し。 ┃
┃・若い女性好きの若いイケメン┃
┃を狙うより、おばさん好きの若┃
┃いイケメンを狙う方がいいのか┃
┃な。 ┃
┃・出会い系で見つけた青年と仲┃
┃良くなりたい。でも電話は出来┃
┃ないし、朝しか会えないし。 ┃
┃・会っても性格が大人になりき┃
┃れるか心配だし。 ┃
┃・見た目だけじゃなくて、知識┃
┃や性格なども自然と年相応に変┃
┃わっていくみたいだからな。 ┃
┃・きっと大丈夫。きっと大人だ┃
┃と思ってくれる。 ┃
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┃ 【5】 ┃
┃・今日は本格的に街をウロウロ┃
┃してみようっと。小学生がいけ┃
┃ない場所とか。大人っぽい雰囲┃
┃気の場所とか。 ┃
┃ 【終】 ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
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┃◎大人の階段 ┃
┃ 09/07(金曜)┃
┃ 【1】 ┃
┃・出会い系アプリで知り合った┃
┃気になる青年とずっとメールで┃
┃やり取りしてた。ずっとずっと┃
┃。 ┃
┃・好きな漫画も一緒。甘いもの┃
┃が好きなところとかも一緒。 ┃
┃・一緒のところがいっぱいあっ┃
┃て気があった。 ┃
┃・昨日は本格的に一人で街をウ┃
┃ロウロした。気になる青年とメ┃
┃ールしながら。 ┃
┃・大人の雰囲気漂うお洒落なカ┃
┃フェに行った。もちろんたった┃
┃一人で。 ┃
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┃ 【2】 ┃
┃・お姉ちゃんに借りた大人の女┃
┃性みたいな服装でまったりした┃
┃。 ┃
┃・行き交う男性にジロジロ見ら┃
┃れた。その時はアラサーくらい┃
┃だったからね。カフェとベスト┃
┃マッチだったみたい。 ┃
┃・デパートの高級な洋服とかも┃
┃見た。高くて私のお小遣いでは┃
┃買えないくらいだったけど。 ┃
┃・買えたとしても元の小学生に┃
┃戻ったら次に着られるのは数年┃
┃後だもんな。 ┃
┃・スカウトみたいな人に声かけ┃
┃られた。男性関係の仕事とかエ┃
┃ッチな仕事は興味ないし。 ┃
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┃ 【3】 ┃
┃・もちろん逃げた。大人で歩く┃
┃街って少し怖い。 ┃
┃・子供っぽい仕草とか。街に溶┃
┃け込めていないような反応とか┃
┃。新鮮さに驚く反応とか。まだ┃
┃大人になりきれない気がする。┃
┃・窓から脱出してるから窓閉め┃
┃られたらそこで試合終了。でも┃
┃そんなことはたぶんずっと起こ┃
┃らないよね。 ┃
┃・それにお姉ちゃんにメールす┃
┃ればなんとかなるしね。 ┃
┃・夕方にスーパーマーケット行┃
┃ったらママがいたんだけど。 ┃
┃・普通に近づけた。お菓子しか┃
┃興味ないけど。 ┃
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┃ 【4】 ┃
┃・私のこと主婦だと思ったりし┃
┃たかなママ。 ┃
┃・ママとスーパーなんていつ振┃
┃りだろう。前に行ったのは結構┃
┃前だったな。 ┃
┃・慣れているはずなのにスーパ┃
┃ーにいるママはなんか新鮮だっ┃
┃た。 ┃
┃・アラサーのときはいい感じだ┃
┃ったかもしれないけど、夕方の┃
┃おばさんの時は服装が地味じゃ┃
┃ないと似合わないなって思った┃
┃。もうピンクは着れないな。 ┃
┃・そういえば一度もナンパされ┃
┃なかったな。 ┃
┃ 【終】 ┃
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┃◎愛のためなら ┃
┃ 09/08(土曜)┃
┃ 【1】 ┃
┃・昨日は普通に散歩したり、気┃
┃の向くままに行動した。特にこ┃
┃れといって特別なことをするこ┃
┃ともなかった。 ┃
┃・でもとんでもないことは聞い┃
┃てしまった。それは私のこと。┃
┃・近所の人が話してた。私のこ┃
┃とで悩むママのことを。アラサ┃
┃ーくらいになった私が歩く目の┃
┃前で話してた。 ┃
┃・近所の人まで噂が届くってな┃
┃んか怖い。主婦とかオバサマと┃
┃かって噂好きだから仕方ないよ┃
┃な。 ┃
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┃ 【2】 ┃
┃・ママは相当心配してくれてい┃
┃るらしい。ママが可哀想で心配┃
┃。 ┃
┃・いろんな人に相談してるのか┃
┃な。ママには本当のこと言った┃
┃方がいいかもって少し思ってき┃
┃た。 ┃
┃・ママが前みたく部屋の前をウ┃
┃ロウロすることは少なくなった┃
┃。自分の力だけじゃ私が出て来┃
┃ないって分かったんだろうな。┃
┃・早朝から色々とデートの準備┃
┃中。 ┃
┃・朝デートなら若い私が行ける┃
┃からね。写真と同じ私が行ける┃
┃からね。 ┃
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┃ 【3】 ┃
┃・これから急遽、青年と会う。┃
┃出会い系アプリで知り合った青┃
┃年と。 ┃
┃・リクさんという会社員の方で┃
┃私の実年齢よりも遥かに上の年┃
┃齢。でも会うときは私の方が年┃
┃上だからリク君って呼んだ方が┃
┃いいかな。 ┃
┃・マンガやスイーツのことでか┃
┃なり気が合って会おうってなっ┃
┃た。マンガ関連のところとかス┃
┃イーツ関連のところに連れてっ┃
┃てくれるって。 ┃
┃・朝でも結構開いてる店あるか┃
┃ら困ることはないかな。どうい┃
┃うとこかな。 ┃
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┃ 【4】 ┃
┃・会社員で土日休みだから、今┃
┃日くらいしか会えないんだって┃
┃。朝に二時間程度しか会えない┃
┃って私から伝えたけど怪しまれ┃
┃なかったかな。 ┃
┃・小学校の友達が今日も来てく┃
┃れた。嬉しくて涙が出た。本当┃
┃に優しい。 ┃
┃・申し訳ない気持ちも溢れた。┃
┃・改めて私の周りにはいい人ば┃
┃かりだなって思った。これから┃
┃会うリクさんもみんなと同じく┃
┃らいいい人だもんね。きっと。┃
┃・今から支度して街へ出掛ける┃
┃わ。デートに出掛けるわ。 ┃
┃ 【終】 ┃
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