4 酒カス、定例会に出る。
「はーい。それでは第127回魔法少女定例会議を始めまーす!」
人がまばらな居酒屋で、ジョッキを握った3人が座敷で顔を突き合わせる。
上座に座り、ニコニコと笑うショートヘアでスーツ姿の女性は藤田。
魔法少女のリーダーだ。
その隣にいるポニーテールで白いスポーツウェアの女性は鏡。
彩葉の先輩にあたる。
その前の席に彩葉は座っている。
「いやー。お疲れお疲れ。よく集まってくれたねー…ってあれ?ちーちゃんとなっちゃんは?」
「千夏は彼氏に振られてメンタル落ちたから出ない。名代さんはドカ食い気絶したみたいです」
「そっかー。残念だねー」
「彼氏って…ただのホストでしょ。売掛金払えないで、出禁くらったんでしょいつも通り」
「言ってやるな。色々あるんだよ色々。人間にはさ」
「私ら、半分人間辞めてますけどね」
「まー、そういう事ならわたしたちだけで始めちゃおー!カンパーイ」
「「カンパーイ」」
ジョッキが甲高い音と飛沫を飛ばしながら打ち鳴らされる。
「じゃあ、早速報告だけどー……特に無いね!うん!金回りが順調ってくらいだ!」
「同じくっス。敵のアジトもわからないから、先制攻撃も出来ないっすもんね」
「そもそもこの世界に存在してない、異世界の存在でしょアイツらは。私らが出来るのは事後処理だけですよ」
ワルワール相手にできるのは、倒す事だけだ。
一般人にできるのは、戦争の傷と記憶を魔法で消して、パニックにならないようにするだけだ。
人にバレたら、絶対ろくな目に遭わない。
十中八九、政治に巻き込まれる。
それは皆、嫌だった。
「そだねー!いつも通りの後始末だね!じゃあ、報告終了!この後、通帳確認しといて!給料振り込んどくから!」
「「ウィース」」
机につまみが運ばれてくる。
枝豆を貪りながら、彩葉はビールをあおるのだった。
※1時間後
「うへへぇへぇへへへ〜…かがみっちゅあんもいろはちゅぁんももっとろめー、へへぇへぇへぇ〜……」
「じゃあ、私は藤田さん連れて帰るから」
「うぃーす」
ベロベロに泥酔した藤田を背負って街中に消えていく鏡を見送る。
(………飲み足んねーなぁ)
彩葉はコンビニでしこたま酒を買うと家に帰るのだった。
藤田
リーダー。
最年長。(数百歳は生きている)
髪はショートで黒。
スタイルは彩葉よりもスケベ。
株で稼いでいる(魔法少女達の給料は彼女が払っている)
大らか。
酒は超弱い。
鏡
彩葉の先輩。
彩葉より20歳以上年上。
青みがかったポニテ。
凛とした雰囲気とスマートなスタイル。
白いスポーツウェア。
普段は常識人。
ギャンカス。




