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関東荒野聖  作者: 東武瑛
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皇居のキング

その頃、堀に囲まれた皇居の一室で1人の男が女達をはべらせグラスを傾けていた。

「不味い」と言って男はグラスを床下に投げつけた。ガシャとグラスが割れた。

「デンプンの酒は飲み飽きた。ワインが飲みたい」男が言うと女の1人が「キング。次の配給ではブドウがあるかも知れませんよ」と言った。

「コンピュータ政府がそんな気のきいたことをするか。ここの人間をブタだと思っている。餌のような食い物しか寄越さんよ」とキングは言った。

そこに男が1人やって来た。

「キング殿。本日一名入所しました」と男は報告した。

「どんな奴だ」キングが聞いた。

「よくわからない奴です。凶悪犯では無さそうです」

「わかった。捕らえて連れて来い」キングが言うと男は「わかりました」と言って部屋を出て行った。

「退屈しのぎになりそうだな」キングはつぶやいた。

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