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興武寺
関東
明光射す
神奈川の名峰
高取山の山道を行く1人の男がいた。
スーツにネクタイ姿の青い眼をした体格良い西洋人だ。
口髭をはやし金縁の眼鏡をかけている。
やがて男は立ち止まり、山門を見上げた。
山門の額には興武寺と記されていた。
男は山門まで石段をゆっくりと登って行った。
境内では、胴着を着た男達が武術の練習に励んでいた。
型の練習をする者、砂袋を突き、蹴る者、防具を付けて戦う練習をする者などがいた。
その中に白い胴着に黒袴を履いた者がいた。
練習する者の間を回って指導していた。
一目で武術の達人と分かる雰囲気を醸し出していた。




