↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空魔竜騎アースガルンプロット.  作者: 一ノ元健茶樓
アースの章
PR
63/129

逃避

 


 魂のズルワーンと、幼いズルワーンは出会い。その魂は1つとなる。


 幼いズルワーンに、記憶のインストールが始まる。


 2つの魂は、1つになり、そして、魂のユニリンクが始まる。


(いいか、ズルワーン少年。今、世界は危機に陥っている。それは全ての世界、全ての時空を巻き込んでの事だ。過去・現在・未来。全てが奴の手に渡ってしまう前に、何としても防ぐ必要がある。その為には、ズルワーン。君とは別の世界にいるズルワーンと共に、世界を回らなければならない。フォルヒックトゥーナという少女と共に。嫌かもしれないが、ズルワーンと共に行動してくれ…いいな…)


「僕は…君で…」


(私は…君だ…)


 そしてズルワーンは、眠りについた。


「ちぇ!ズルワーンのやつ、何が、君には関係ないだろ。だ。いいぜ、1人でも森に行ってやんよ!」


 そう言ってロランは、森へと歩き出す。


 しかし森へ行く途中に、ラケシスやルーナ達と出会う。


「あれ?みんな何処行くの?」


「あら、ロラン!ダメじゃない。1人で森へ来ちゃ…」


 そう言って、ラケシスはロランの手を握る。


「だってぇ、俺も見たかたっんだもん!花!」


「もう…花なんて興味ないくせに…」


 そう言って一行は、森の中へと入る。

 ルーナ達が、森へと来た理由は、悟が居るノートPCの充電が、残り少ない事だった。

 ルーナは、この世界に電気は無いのか?と尋ねたところ、ラケシスが森に電気を貯める花があると教えてくれた為、森へとやって来たのだった。


 ルーナは、黄色い花の上に、充電コードを垂らす。

 すると黄色い花は、電気を放ち、萎んで行ってしまう。それを見たルーナは、心を痛めた。


「私のワガママのせいで、花が枯れてしまったわ…」


「いいえ、大丈夫よ。ルーナ。このお花達は、危険だから普段は嫌われているの。でも、こうやって役に立てる事があると分かったのよ…嬉しいはずだわ…」


「ラケシスさん。ありがとう…」


「それに、また雷雨が来たら、電気を貯めて元気になるの。気にしないで大丈夫よ!」


 そう言ってラケシスは、ルーナに向かってウインクをした。


 ラケシスの家に帰る途中、フォルは村を見たいと言い出す。

 するとロランは、


「じゃ、俺が案内してやるよ!」


 と言い、フォルの手を引き村へと走り出す。

 充電が完了した悟も、


「見たい!」


 と言い出すのでルーナは、あとを追うことにした。


 ヒックは、何か浮かない顔をしたままルーナ達へと着いて行く。


 しかしズルワーンは、ヒックが着いていれば安心だろうと思い、ラケシスに魔法を教わりたいので、2人は家へと帰って行った。


 しかし、これが間違いだった事に気づくのは、後になってからだった。


 フォルは、村を見たいと言ったものの、平凡な村で、何も無く、すぐに飽きて帰りたいと言い出す。


 するとロランは、ちょっと待っててと言い、フォルの家へと尋ねて行く。


 昼寝が終わったフォルが、家から出て来る。

 それを見てフォルは、驚いた顔をする。

 それはルーナも悟も同じだった。


「ヒ、ヒック?!あの分魂ってやつ!大丈夫なの?!」


「え?ああ、コイツの場合、特殊だからな。同じ名前だろうと、似たような魂だろうと別だ」


「ビ、ビックリするじゃない…じゃ、じゃあ…ズルワーンは?どうなのよ?」


「ああ、それも俺が時空フィールドを張ってる。直接接触する距離まで来なけりゃ大丈夫だ。あのオッサンの場合、出る予定の場所すぐに、同じような魂が居たから危なかった」


「ラケシスさん…大丈夫なのかしら。また戻る事は出来ないの?」


「1周回ってくりゃ、また行けるけどな…」


「1周ってな…に」


 ルーナが、そう言った時だった。

 突然、大きな地鳴りがし、地面が激しく揺れ始める。


 すると村のあちこちから、灰色の大きな鎧を着けた手の様な物が、沢山生えてくる。


「な、何なの?!ヒック?!」


「これは…!?」


 ルーナは、悟を閉じて抱え、ロラン、そして2人のフォルを連れて、逃げようとする。

 しかし村の真ん中の広場に居た、ルーナ達は、その手に囲まれてしまう。


 村人達も、異変に気付き、森へと避難している。


「か、囲まれているわ…」


 小さなフォルは、泣いている。ロランも泣きそうになっていた。しかしルーナとフォルが、2人を守ろうと周りを囲む。


「お前ら、絶対にその中から出るんじゃねぇぞ!!」


 そう言ってヒックは、ルーナ達の傍に何かバリアの様なものを出す。


「怖いよぉ~」

「フォル泣くなよぉ!」


「大丈夫よ、2人共…ヒックが何とかしてくれるわ…」

「ママ…パパは…」


(…ズルワーン…)


 ルーナは、子供達と、悟を絶対に守る為、抱き寄せていた。


 ヒックは、空へと飛び上がり辺りを見回していた。


「何処に居やがる…」


 地面から2m程の巨大な騎士の様な物が、数十体出て来ている。


 そして、それはヒックの張ったバリアへと進んで来る。


「…ッチ」


 舌打ちしたヒックは、下へとすぐに降りて来て、バリアへ迫る騎士を、殴り、蹴って跳ね返す。


 そうしていると、1人の少年がバリアの方へと走って来る。


 幼いズルワーンだった。


「フォル!ロラン!」


 逃げている途中に、2人を見かけ心配し、走って来ているのである。

 それを見たルーナは叫ぶ。


「来てはダメよ!危ないわ!!」


 しかし、ズルワーンはこちらに走って来るのを止めなかった。

 するとルーナの子供のフォルが、バリアの中で立ち上がり、バリアの外へ出て、ズルワーンへと駆けて行く。


「フォル!戻りなさい!」


 ルーナは、すぐに追いかけようとするが、幼いフォルと、ロランを置いて走る事に迷ってしまった。


「ヒック!あの子達を守って!!」


「チッ!待ってろ!!」


 その時だった。

 走るフォルに灰色の騎士の手が迫る。


 しかしフォルは、手の平から火炎放射をし、その灰色の騎士を弾き飛ばしてしまう。


「な?!アイツ、スゲーな…」


「フォル…。早く!そのままどこかへ逃げて!!」


 フォルは、ズルワーンへと到着すると、森へと走って行ってしまう。


 そしてヒックは、バリアの側まで来る。


「いいか、ルーナ。良く聞け。狙いはお前の、その悟ってガキだ」


「な、なんでよ!?」


「俺と同じ理由だろ。多分…。少し違うだろうけどな…」


「何が言いたいの?!」


「このまま次へ行く。いいな?」


「え?!ズルワーンとフォルはどうするのよ!」


「さっき言ったろ、1周してくりゃ戻って来れる。このままここで、周りを危険に晒し、めちゃくちゃにされてもいいなら話は別だ?どうする?」


「ヒック…あなた…」


「分かったわ。行きましょう。ズルワーンとフォルを、信じるわ…きっと2人も私達を信じてくれるはずだもの…でも、この2人は…」


「連れてくしか、ねぇな!!」


 そう言ってヒックは、バリアの真横を割って、時空の穴を開ける。


「さぁ!早く入れ!」


「フォル、ロラン!行くわよ!」


 そしてヒックも、灰色の騎士の攻撃を弾きながら、時空の割れ目へと入って行く。そして、その間際。


「ヒック…か…僕はグレイだよ…」


 という声を聞くのだった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。