表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空魔竜騎アースガルンプロット.  作者: 一ノ元健茶樓
時空の章
PR
13/129

赤き雷光

 


 フォルは、知らない声に驚き振り返り杖を構える。


「そんなに驚かないでくれよフォル。僕は君を助けに来たのさ。心配はしないで」


 そう言って近づいて来る青白髪の男。


 フォルは、後ろへ下がるもエーテルマナ炉と制御端末に背中を押され、それ以上後ろへは下がれない。

 そしてロランの姿が無い事に気づく。

 それは何故か?

 フォルは、すぐに知った。

 青白髪の男の横に、顔を伏せたロランが、倒れている。

 他に人影は無い。ロランに間違いはない。

 ロランが、胸から血を流して倒れているのだ。

 その赤い血は、胸に空いた穴からドクドクと吹き出し、止まろうとしない。


「ロラン!待ってて、私が、今…光を放つ汝の血潮よ!生命の木を素に!今、その扉を開け!!」


 フォルは、慌ててロランに近寄り、治療の魔法を試みるが大きな傷というよりも、穴が空いてしまっている相手を治療した事など無く、魔法が間に合う事も無い。幾ばくか血の流れが、少し収まった程度だ。

 その間も


「ロラン!ロラン!!」


 と必死に呼びかけている。


 それをずっと黙って見ていた青白髪の男が声をかけてくる。


「ロランはもう居ない。奴の魂は他へ行った。全くしぶとい奴だ。私がわざわざ1人でこんな所まで来たというのに。さぁ、フォル。私と行こう…」


 そう言ってロランの胸を貫いた血だらけの手を、フォルへ差し伸べた。


「許さない…あんた…なんなのよ…私のロランを………返しなさいよっ!!!!!!」


 怒りの形相で、青白髪の男を睨みつける。

 杖とフォルの目は、共鳴し赤く光る。

 体からも赤い光とプラズマが、チリチリと発光している。


「おや、これは参ったな……だけど…これで…」


 肩をすくめる様なポーズをとった後、青白髪の男は、差し出したいた手とは反対の手を、フォルに向けた。


 次の瞬間2人の身体は、攻め込んでいた敵基地から上空。手の平くらいの大きさに見える程、瞬時にして空へと移動した。

 少し浮上した後、急降下をする2人。

 フォルは一瞬、驚いた様子だったが。


「…好都合よ、逃げ場は無いわ」


 と小さく呟くと、詠唱を始めた。

 プラズマが、パチパチと弾け飛び、赤い稲妻が当たりを包む、そしてそれは、赤い竜となり咆哮する。


「我が愛しの赤き稲妻よ!禍々しき胸を貫き、その心を奪い去りたまえっ!!」


 閉じていた赤い閃光を放つ目を開き、目標を定め、青白髪の男の胸に左人差し指を重ね叫ぶ。


「喰らいなさいっ!!ドラグローズッ!ランサァー!!!!」


 紅雷のドラゴンが、細い槍の様になるのを確認するのが先か、青白髪の男の胸に赤い槍が刺さるのが先か。

 それほどの速さで敵を貫く、フォルの最上級魔法が炸裂する。

 青白髪の男の胸を貫き、赤い稲妻の槍は、薔薇の花びらとなりて地上へと舞落ちて行く…。


 青白髪の男の胸には穴が空き。

 後ろに倒れてそのまま落下していく。


 それを宙に浮いたまま見るフォルの目からは、光が消え、ただ落下していく男を眺めていた。

 青白髪の男は、落下しながら砂埃へと紛れ、姿は見えなくなる。


 すると現実に戻されたかの様な顔をするフォル。そして目からは涙が。頬を伝い、同じく地上へと落下していく。ボロボロと何度も、何度も。


「ロラン、、、なんだったのアイツは、、、ウッウウワァンッ…ッ!」


 泣くことを抑えられずにフォルは、泣きじゃくる。


「ロラン!ロラン!ロラン…ッ!」


 少女の世界は、歪み、息は、均等には出ず、喉は意識とは関係がないように反動する。力は抜けてしまう。


「ロランを返してよ…ロラン…」


 その時、突如、フォルの後ろで、ガラスが割れる様な大きな音がした。


「え?!」


 驚いて振り返るフォルは、空が割れて真っ暗な空間が広がっている事に気づく。

 そして、その中から白い大きなドラゴンの様なものと、その頭の所に乗った、黒い服を着た女の子が出て来る様子を、


 ただ呆然と眺めていた。。。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ