フォルとズルワーン
フォルヒックトゥーナ
通称:魔導ノ君人-マドウノキミビト-
そう呼ばれて、何年になるだろう。
ズルワーンとの出会いは、運命的なものであった。
しかしロランとの出会いは、必然だったのかもしれない。
ロランは、朝起き、コーヒーという飲み物を飲み、新聞という色々な記事や、色々な情報が掲載されている紙を手にしている。机の上には、卵という鳥という生き物が産み出す、白くて丸い硬い殻で覆われ、中はドロリとした半透明の白身と呼ばれるタンパク質と、卵黄と呼ばれるプルンとした黄色く丸い栄養物質を、フライパンという調理器具で、殻を割って中身だけを落とし焼いた、目玉焼きというものが皿の上に置かれている。
窓の外には鳥が飛んでおり、それは動いていない。
ロランもコーヒーが入ったカップを口に添えたまま動いていない。
フォルは、その光景を眺めていた。
光る板のような物を手に持っている。
その光る板の中にロランが、停止して映し出されているのだ。
「この人が、、、ロラン。私の、婚約者…」
フォルは、ため息をひとつ吐き出すと、ガラスカップでローズティーをひと口飲み、テーブルにカップを置くとベットに倒れる。
そしてまた、光る板を見る。
「消灯…」
フォルが、そう呟くと部屋の明かりは、全て消え、真っ暗になる。
フォルヒックトゥーナは、眠りについた。
とある所に、ズルワーンという少年がいる。
ズルワーンは、時空魔竜騎という魂と語り合っている。
「君は僕のなんなの?」
蒼い火の玉の魂は答える。
「私は、未来の君だ。未来では肉体は退化し、魂が進化する。なので今の君は、私の肉体が進化し、魂が退化した存在なのだ。分かるだろうか?」
少年だったズルワーンは。少し首を傾げる。しかし。
「何となく分かるけど。。。」
と答える。
「まぁ無理に理解しなくても良い。少し厄介な事になってしまった。
私は、君の身体を借りねばならなくなった。今は一刻を争う」
そう言うとズルワーンという少年の身体は、蒼い炎に包まれる。
不思議と熱くはない。
胸の中から蒼い魂の声が、聞こえる。
「これから私の意識と君の意識は同じとなる。記憶や情報は共有され、同じ魂の種だという事で全てはスムーズに処理され1人の魂となる契約の元、我々は魔竜騎ズルワーンとなる。残念だが君に拒否権は無い。いや、もう未来の記憶が残って居るんじゃないだろうか?思い出して欲しい、未来を、まだ退化する前の魂を」
そう言われて少年のズルワーンは、目を閉じて思い出す。
自分の未来を。魂の記憶を。
そして、フォルヒックトゥーナという少女の事を。





