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 私が落ち込んでいることに気づいてるようであるがそれに対して何も言わない。テーブルに頭をつけている私の髪に触れる。

 頭なぜられるのは気持ちよい。ここ何年もそんな事されていなかった。


 「侍女たちの話ではクラーク卿が頻繁に貧困地域に言っているらしいだよね」

 私の頭をなぜ続けながら、“噂”について押してくれた。

 

 「噂だよね」

 私は信じられずに眉間にシワを寄せた。 

 彼は以前貧困地域の話をしたが忌み嫌っていたように思う。

 「そうだね。でも手掛かりではあるだよね」

 楽しそうに話すルイは私の髪を少し持ちくるくると手にまきつけている。まるでいたずらに誘うようである。

 私は何も言わずになされるままでいる。 


 「ここからさっきの話に戻るだけど、ルカにはちょっと大変なことなんだよ」


 少し声を潜め、テーブル越しであるが少し私に近づく。ルイがやろうとしている事はよく分からないが頭を持ち上げ頷く。それと同時にルイの手が私から離れる。


 貧困地域はこの国にとって鍵だと思う。だから私が大変な方法でもルイの作戦にのりたいと思う。


 私が頷くを確認すると、ルイも同じように頷いた。一緒に覚悟を決めてくれたのだろう。

 「クラーク侯爵にあいに行こうと思う。そして噂の真相をしりたい。真実なら彼に魔法陣の件お願いしたいな」


 「え?真実でも無理だよ」


 ルイの大胆な発言に心底驚いた。


 ありえない。

 

 「もちろん、ただお願いするつもりはないよ。策はあるんだ」


 不安な私に対してルイは自信があるようだで笑顔を絶やすことがない。その私の不安を察したようで作戦の説明をはじめた。

 

 私は驚愕した。もちろん上手くいけば貧困地域に着地点の転送魔法陣を送ることができる。あのルイがこんな作戦を考えることが信じられなかった。

 私の不安が顔からなくなるのを確認すると今後の予定を説明してくれた。

 「まず、ルカにはオリビア嬢の誕生パーティーに参加してほしい」


 「オリビア嬢!!」


 思わず大きな声を出してしまった。ルイはそれを想定していたように笑顔を崩さない。


 私は動揺した。

 オリビア嬢は私に大きなトラウマを残した人物である。


 嫌だ。


 ぐっと手の力が力がはいり、体全身が拒否しているのがわかる。名前を聞いただけで落ち着いて座っていることができない。


 「そう、クラーク侯爵のご令嬢だからね。そこから崩せればいいかなと思うだよね。」


 ルイは軽く言うが私が全身から変な汗がでてきた。握りしめた両手が湿ってくるのがわかる。


 「これも噂だけど、彼女はクラーク侯爵に溺愛されているらしいよ」


 ルイの言葉に追い詰められていく。オリビア嬢に会うのは本当に嫌だが誕生パーティー参加を断れないように外堀が埋まっている。


 逃げられない。

  

 深く深呼吸をして、両手を開くと汗が光っていた。


 「積極的に人と関わることにしたけど、けど、彼女は…私一人では情報どころ会話すらまともにできるか…」

 不安いっぱいの気持ちで、目だけを動かしてルイの笑顔をみる。ルイは私の汗ばんだ手を優しくにぎってくれた。


 「大丈夫だよ。僕も参加するから」


 その言葉に気持ちが楽になった。

 今まで1人で彼女のところに行かなくてはならないと思っていた。ルイに握られている手が暖かく気持ちが落ち着く。

 「それなら…」

 承諾の言葉を言った途端、ルイは手を離し立ち上がった。それに面食らって動く事ができなかった。

 「僕はオリビア嬢の誕生パーティーの参加を伝えてくるよ」

 そういうとルイは挨拶をして部屋を出て行ってしました。

 静かになった自室で私は一人呆然として椅子に座っている。


 思えば貧困地域の話が出てから誕生パーティーの話がでるまでがすごく長かったの対して誕生パーティー参加の話は僅か数分できまった。


 おかしい。


 今の会話に違和感を感じたが、誕生パーティー参加は決まってしまった。

 

 私はため息を付きながら再度テーブルに頭をつけた。


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