魔法陣と古代語
サイドテーブルに置いてあったペンとインクを持ってルイと対面になる形でテーブルにつく。すると、ルイがポケットからあの紙を2枚出すと私に渡した。「無理はしないでほしい。」と渡すとき躊躇していたが軽くうなずいて紙を強くひいて受け取った。
私が魔法陣を書いてるのをルイの大きな目が見つけている。人に見られて書くのは緊張する。
「前から思ってたんだけど、その文字ってなに?」
「古代語でしょ。」
当たり前のように答えると、ルイは口に手を当てて何を考えているようだ。
「古代語って、我が国と隣国パニーアができる前にあったとされている言葉のこと?」
ルイの言葉に記憶を巡らせる。私が古代語を知ったのは前世の公式書籍であることを思い出した。この半年間で大量に本を読みすぎて前世と現世で知った知識が混じってしまうことがある。
「前世の記憶」
不信に思っているルイが納得したように頷いた。現在、我が国で古代語は魔法陣のみでしか使われていない。魔法陣も研究されてはいないためそれが古代語であることを知るものは少ない。そもそも、我が国あまり研究熱心ではない。自分で何かを発見するというよりもある物を利用して生活している。だから教えてもらった通りのやり方で行うルイは優秀とされるのである。
そのルイは現在魔法陣の研究を夢中であるから不思議な感じがする。
「なるほど」
出来上がった魔法陣の紙を持ち上げてじっくりと見ていた。
「古代語とわかるとまた違って見える気がする。」
「分かりづらいから魔法陣に名前つけたよ。紙の隅に書いた。撮るのを動く絵画として動画魔法陣、観るのを映る肖像画として映像魔法陣でいいかな。」
前世の言葉を持ってきた単純なものであるがわかりやすいのが一番いい。
「そうだね。今後は創作魔法陣には名前をつけていこう。」
そういいながら魔法陣の紙をテーブルに置きの上の手を掲げると魔法陣が光、私の中で魔法陣が発動する感覚があった。1つ発動すると続けてもう1つを発動する。動画魔法陣は発動時に光ったがその後は発動前の状態と同じである。映像魔法陣は古代語が消えて丸い枠の中に自室の天井が映し出されていた。
「発動した感覚はあったけど体力の消耗は感じない。」
昨日この魔法陣を発動した時の体力の消耗は激しかった。発動後すぐに疲れを感じた。その後1時間くらいで立っていられなくなり、数時間後には睡魔に襲われた。しかし、現在は疲れを一切感じない。
「僕はなんともないよ。」
ルイも平然と立っている。
「魔法陣を発動する力はどこからきているだろう。」
「このまま発動続ければわかるじゃないかな。」
ルイの案に同意すると彼は笑顔で動画魔法陣を持って立ち上がり、棚から壁専用のテープをだした。何をしたいのかわからず見守っていると、なんと部屋の壁に貼った。しかも丁度部屋すべてを見渡せる場所である。あまりに普通に行動するので一瞬何をしているのか意味がわかなかった。
気づいた時にはルイの頭を手で思いっきり殴っていた。
「!!」
その勢いでルイは魔法陣の書かれた紙を持ったまま地面に倒れた。
男同士であるから同じ部屋で着替えることは構わない。しかし、自室での行動をすべて見ようとするのは違う。
私は息を切らしながら床に突っ伏すルイを見下ろす。
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