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従叔父

 

 「なんで、アーサーはルカの居場所が分かるだろう。」


 長い沈黙の後、ルイは手で口を押さえながら言った。私に言ったと言うよりも独り言のようだった。視線は目の前にいる私ではなく家系図をじっと見ている。


 ルイがアーサーの能力を推測するのではないかと思うと心臓が早くなった。

 「探索能力かぁ。アーサーの血筋は……」

 ブツブツとつぶやきながら、口を押さえている逆の手で家系図のアーサーを指差す。そして、さかのぼっていく。アーサーの母は前摂政のグレースである。現国王の母、女王イサベルの妹である。更にさかのぼり、2人の父であるあ国王エドワードを指す。一つ一つ指で差し何かを確認しているようである。

 国王エドワード以前は王族の血筋を守るため親族結婚が多かった。つまり、外部の血がはいっているのはごく最近なのである。

 

 「王族一人一人の魔法陣能力を記載したものはない。王族はみな石版魔法が発動できるとされている。しかし、確認はできない。」

 

 ルイが突然、当たり前の事を言い始めた。意図がよく分からない。魔法陣に関わらず、自分の能力が他者に知られるのは不利以外なんでもない。だから、魔法陣能力の確認や記録は一切ない。


 あるのは噂だけだ。


 あ…イヤな予感がする。


 「アーサーが何らかの魔法陣を使いルカを監視してる可能性がある。」


 予感は的中。


 私はアーサーが創作魔法陣が使えるのを知っているから監視魔法陣の可能性を思いついたが何もない所から予想できるルイには驚かされる。そもそも、ルイはあまり物事を深く考えないタイプであったはずである。

 

 ルイの説を安易に肯定する訳には行かない。それではアーサーが創作魔法を使えると言うとの同じだ。 


 そうだ。


 全てルイの想像であればいい。私はあくまでルイの話に納得するだけである。


 「なんで?」


 私の質問にルイは丁寧に答えてくれた。

 

 やっぱり、タイミングよく私に会いに来るアーサーを不自然に思ったのが始まりの様である。そして、アーサーは王位から遠いが王族の血族である。そんなに難しく考えなくも推測できるのかもしれない。

 「しかし、根拠がないんだよね。だから今からそれを作ってみようと思う。」

 「え?でもルイの話だとアーサーが今も監視してる可能性があるんじゃない?」

 「大丈夫だよ。もう遅い時間だから。」

 

 そう言ってため息をつくルイの様子からすぐに理由を理解した。漫画ではボカシた内容であった為に忘れていたが、この漫画はBL要素があるんだった。そもそも、私もそれで読み始めた。


 でも、チャラ男×クールはあまり趣味じゃない。それより、真面目筋肉質受けが最高なんだよね。


 当時はトーマス騎士団長のことばかり考えて読んでいた。確かトーマス騎士団長はすぐに死んでしまうがその辺はいくらでも都合良く妄想できるのが腐女子である。



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