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コンプレックスな反逆者たち  作者: ゾンビ―鈴木
第二章・銃と機械の世界編
34/114

荒廃した新世界

ここで世界はどういうものなのか。

それでは、どうぞ

 終わりだ……


 もうすぐでこの世界は……


 人類の世界が終わる……


 そして、機械マシーンたちの世界になってしまうんだ……


 どうしてこうなった……


 すべてはあれ(・・)が余計な自我を持ったのが始まりだった。


 あれ(・・)を造らなければ……


 もうこの研究所も持たない。


 どうかもし、我々人類に生き残りがいて、これを読んでいるのならば、


 どうか人類を救ってくれ。


 どうかあれ(・・)を破壊してくれ。


 私は最後にあの機械マシーンどもに、


 最後の意地を見せてやる。




     -とある研究員のメモの一部より抜粋ー



――――――――――――――――――――――――――――――



  Side:紅


「な、なんだここは……!」

「おいおい……!」

「そんな……!」


 俺達が見た外の景色。

 それは、とてつもなく荒廃していた。


 夜でもないのに暗く陰る空

 枯れた植物しかない荒んだ大地

 地平線が見えるくらい何もない所


 それが、外の現状だった。


「まさか…ここが都市の外か……!」

«いいや。違うな»

「「「!」」」


 頭に直接響く声、そいつは……


「ノワール、どういうことだ。オレ達は元の世界に帰ったんじゃないのか?」

«元の世界には帰ってはいないよ。ここはまた、別の世界だ»


「「「なに!?」」」


 さらに驚くことになった俺達だった。


「どういうことだ! あの神殿にある次元の穴に入れば元の世界に帰れるんじゃないのか!?」

«我は一言もそんなことは言ってない»

「なんだと……!?」

«それにな、元の世界に帰る穴は固く閉じられているんだ」

「え!?」


 そうか、つまり……


「他の世界に行って数珠つなぎのように行かなければ帰れないという事だな」

«ふむ。そういう事だ»


 厄介なことだ。


「え? マゼンタ。どういうことだ?」


 こいつは解ってないようだ。

 すると、俺の代わりにイエローが説明した。


「つまりね、シアン。あの世界から直接は帰れないから別の世界へ行ってそこから元の世界に帰る穴を見つける、という事だよ」

「なんだよ。じゃあなんで早く言わないんだよ!」

«いや、なに。最後まで開けるかといろいろとやったのだが、結局は駄目だったのでな»

「あ……そ、そうか。すまん」


 ノワールもノワールでいろいろやっていたのだな。


「それでノワール。ここにも歪んだ空間の力場(ゲート・スポット)はあるんだな」

«そうだ。しかし今回は鍵となる人物はいない»


 なに……?


«あとは自分で探すのだな»

「おい、ちょっと待て! それってなくね!? もうちょっとなにかくれね!?」

«なに、近くに町がある。ヒントはそれまでだ»

「それだけ!? おい、ちょっと! 待てってばぁ――――――っ!」


 シアンは叫んでいたが虚しく声が響いただけなのであった。


「シアン。こうなった以上、行きましょ」

「そうだな。とはいえ、こんな状態で町はあるのか?」


 あ、この世界の説明を聞き忘れたが……

 まあいい。


「ほら、あそこにあるのががそうじゃない」


 イエローが指差したところ

 確かにそこに町らしきところがあった。


「じゃ、行ってみるか」


 俺達は町へと行ったのだった。



――――――――――――――――――――――――――――――



 町にたどり着いた俺達だったが……


「な、なんだここは……!」

「おいおい……!」

「そんな……!」


 さっきとまったく同じリアクションをしている俺達だった。


 ボロボロの建物

 めくれ上がった地面

 あたりから異臭


 予想を外さず荒廃していた

 いったい何があったんだこの世界は?


「ん?」


 カツン……カツン……カツン……カツン……


 向こうの角から何かが来る。


「シアン。イエロー」

「ああ」

「わかってるわ」


 カツン……カツン……カツン……カツン……


 向こうから現れた者。

 それは…


「ん?」

「ありゃあ……」

「女の子?」


 カツン……カツン。


 そいつは妙な服を着た少女だった。

 画期的な感じがしそうな服を身に着け、灰色の髪をなびかせた少女だった。

 しかし、その少女は明らかに荒廃した町とは浮いていた。


「…………………」

「「「……………?」」」


 お互い沈黙する。

 すると、先に向こうが言い出した。


「驚いた。ニンゲンがまだ存在していたなんて……」

「はあ? 何言ってんだ?」

「まあ確かにこの町はすごいことになっているけど……」

「お父様。これはどうするべき?」


 お父様?

 少女はなにか独り言を言うと……


「……うん、わかった」


 こちらへ振り向き、


「悪いけど、あなた達、捕獲させてもらうわ」


 突如そう言いだしたのだ。


「なに!?」

「捕獲だと!?」

「いきなり何よ!?」


 少女は、何か妙な動作をすると…


「ええ、そこよ。座標はX189にY227よ。そこにニンゲンが三人いる。……ええ、頼むわ」


 また独り言を言い、


「じゃあね」


 走ってどっかへ行ってしまった。


「お、おい!」

「待ってよ!」


 しかし少女はいつの間にかどこかへ消えてしまったのだった。


「なんだったんだ、あれ?」

「さあな」


 今のは明らかに俺達の場所を教えたようなもの……


「……まさか!?」


 俺はある可能性に気づいた。 


「シアン! イエロー! 急いでどこかに隠れるぞ!」

「え、何でだマゼンタ?」

「おそらくさっきの少女は仲間を呼んだかもしれん! このままここにいると呼んできた“何か”見つかる! 敵は未知数だから無闇に戦わない方がいい!」

「なに!? わ、わかった!」

「でも、隠れるって言っても何処に……」


 その時だ


「ニンゲンハッケン、ニンゲンハッケン」


 声がした方へ視線を向けた。

 そこには……


「!?」

「なにあれ……?」


 そこには鉄のようなものでできた円盤らしきものが三つほど宙に浮かんでいた。

 さらにその奥には同じく、円盤が付いた大きな鉄の箱が浮いていたのであった。


「おいおい、なぜ浮かんでいるんだ?」


 俺がそう思っていると円盤が動き出した。


「ワイヤー射出」


 カチッ! シャ――――――――――――――! ガチッ!


「うお!?」


 円盤から妙な手が出てきて、シアンを掴むと……


「うおおおおおおお!?」


 そのまま円盤が飛んでシアンを連れて行こうとした。


「シアン!?」

「何やっているんだ! 【熱線ねっせん】!」


 俺は【熱線ねっせん】で円盤を貫いた。

 すると、


 ドガン!


「うおおおう!?」


 円盤が爆発した。

 シアンは何とか解放された。


「おいおい。どうなっているんだ」


 その時だ、


「ニンゲン、テイコウ。ニンゲン、テイコウ。射殺セヨ。射殺セヨ」

「なに!?」


 別の円盤の中から妙な物が出て、その先端を俺に向けた。

 射殺だと……! まさか!?


「おまえら! 急いで物陰に隠れろ!」

「え、なん……」

「いいから早く!」


 俺は急いでがれきの陰に隠れた。

 その瞬間、


 ドドドドドドドドドドッ!


 強烈な破壊音が響いた。

 今のはまさか……


「……銃か!?」


 それは銃だった。

 俺達の元の世界にも銃はあったが戦争終結を機に封じられている。

 レジスタンスにはあったが、それはフリントロック(火打ち)式であり、あのような下準備なく、連射できるものではない。

 と、言うことはこの世界は……


「おそらく、技術が発達した世界……!」


 という事はあの円盤は魔法ではなく技術。

 やっかいな相手だと思った。

 すると円盤は、


「救援信号、ハッシン。ハッシン」


 救援!?

 まだ来るのか。ならば……


「シアン! イエロー! こいつらは敵だ! とにかく倒すぞ!」

「「わかった!」」


 ちっ! 進化した銃には気を付けないとな。

ちなみに鉄の箱とは戦闘機のことです。

円盤はUFOとは違います。

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